2019年の携帯電話料金はどうなるのか?4割値下げの可能性を考えてみる。

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Photo by Marianne Krohn on Unsplash

携帯電話って本当に高くなりましたよね。周りに聞いてみると月1万近く払っている人も結構居て、なんか昔は月7千円でも高いと思っていたのに、1万とか携帯の月額費としてどうなのよと思ってしまいます。

家計に占める固定通信は、マンションタイプですとおおよそ4千円~ぐらいが基本になっていて、これに500円追加するだけで光電話を契約できることを考えても、携帯料金だけで1万円ってやはり少し高い気がしています。

今のスマートフォンの機能であれば、通話はLINEなどのインターネット電話(SIP通信)で十分対応できるのに、未だにカケホーダイなんていうARPU: Average Revenue Per User(携帯料金の月額料金)を増やすことを目的としたプランがメインプランになっているのがおかしいですよね。

そもそも基本料金というのは、携帯を契約しているだけのユーザーから料金を取る術であって、基本料金自体2千円近く払う必要が果たしてあるのかもよくわかりませんね。例えば、タイムズカーシェアであれば毎月の月額料金はかかりますが、それと同額の無料クーポンがついてくるので、実質的には使用するのであれば月額無料という考え方です。海外のSIMカードなども契約するのはギガ数や通話時間であって、基本料金というもの自体がないところもあります。

前置きが長くなりましたね。本題に戻ります。

NTTドコモが10月31日、2018年度第2四半期の決算説明会で中期経営計画を発表しました。その中で、2019年に携帯料金を2~4割削減する計画であることが発表されましたね。今回は現在の料金プランから、具体的にどの程度の金額になりそうなのかを検討してみたいと思います。

少し細かい数字が多いので、割引後の携帯料金だけを見たい方は”最後に”を読んでください。

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ドコモの割引計画は?

ここではドコモの決算資料から紐解いてみます。というのも、KDDI、ソフトバンクは現状では値下げについては具体的な数字は明言していません。しかし過去の歴史を見る限り、大手携帯3社の料金は、1社が下げれば他の2社が下げるという風になっており、結局は3社共に似たような料金になっていますので、NTTドコモの値下げ幅を考えれば、おのずと全体の割引額がわかるのではないかと思います。

ここで確認したいポイントとしては、2~4割程度の値下げ、そして全体で最大4000憶円規模の還元となっております。この二つをパッと理解しようとすると、ドコモのユーザー全てが2~4割の値下げになるのかという風に感じてしまいますが、それは絶対ありませんよね。下の注釈にもついているように、色んな規約をつけて、このパターンであれば2~4割減額とお茶を濁すパターンもあるのではないかと思います。

一方で総務省からも、シンプルでわかりやすいプランを出すように勧告されていますし、2020年から楽天が携帯事業者として参入した場合に、今の格安SIM事業者(MVNO)のようなワンプライスにされた日には、大手3社へのプレッシャーが更に高まっていくんだと思います。

先ずはざっくりと皮算用

さて、NTTドコモの2019年3月期の通信サービス部分の売り上げは31,100億円(約3.1兆円)になっています。この数字にはドコモ光のような固定回線の売り上げも含まれていますが、加入者数がそもそもそこまで多くないのでここでは無視します。

3.1兆円の2~4割となると、6200億~1.2兆円になるので、数字も合うわけないし、こんな単純な計算になるわけがありませんね。

次に携帯電話の加入者から平均した場合はどうなるでしょうか?現在のNTTドコモの加入者数は、約7800万回線です。今回の最大4000億円が均等に分配されたと仮定すると、一回線当り約5000円となるんですが・・・いやぁ~~、これも流石にあり得ませんね。

もう少し別の角度から見てみましょう。

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ウェルカムスマホ割の存在

NTTドコモの資料ではもう一つ興味深い点が発表されていました。それがこのウェルカムスマホ割です。NTTドコモには昔からのユーザーがまだまだ多くおり、この割引は3GケータイからiPhoneなどのスマートフォンに乗り換えた場合にのみ適用されるという、ほとんど人は対象にならない割引ですね。

しかし全体最大4000億円の内数には数えられている可能性もありますので、念のため計算してみましょう。ドコモのFOMAのユーザー数は2019年3月時点で約2300万回線あります。全体が7800万回線でしたので、約3割近くが未だ3Gユーザーということですね。

割引の内容については割愛しますが、上の図を見てみると、docomo with 1,500円+ウェルカムスマホ割1,500円を追加して、合計3,000円の減額になると書いています。これは一人での利用になりますが、ここでは計算上の仮置きとして全て3000円割引として仮定します。

2300万回線 × ( docomo with 1,500円+ウェルカムスマホ割1,500円 )割引 = 690億円(約700億円)

この計算上4000億円の原資のうち、約700億円は、3Gユーザーにもたらされるものなんでしょうね。残りの3300億円(4000憶-700億)がLTEユーザーと考えてもいいのでしょうかね?

また皮算用になりますが、LTE回線は2019年3月期で5500万回線です。3300億円を5500万回線で割るとすると・・・・約6000円。うーん、これも違うでしょうね。

分離プランから考える

ドコモ発表の中でもこの4000億円は、主に分離プランからもたらされるものだとの説明がありました。そもそも分離プランとはなんなのかという言うと、ドコモで言うと”月々サポート割”になります。

携帯各社昔の時代から続けてきた、携帯電話を買う時にその一部を携帯電話会社が負担してくれてるので、実質0円などという言葉が生れるようになった元凶でもあります。

ドコモの月々サポート割は端末の値段によっても変わりますし、メーカー側の売り込み度によっても金額が増減します。ここでは最もよく売れているだろう、かつ金額が平均値付近のiPhone 8のサポート割の金額を使って計算してみます。

カケホーダイライト1700円
ベーシックパック~5G5000円
spモード300円
割引前合計7000円
月々サポート割(iPhone 8の2年間)▲約2800円(約40%OFF)
割引後合計4200円

ここでドコモの発表の中であった2~4割の値下げという部分に当てはめてみます。割引前が7000円だったものが、実質4200円まで値下げされています。この料金は2年間適用になりますが、逆に言えば2年間は4200円のままになるわけですね。その後2年後にドコモに同じ端末のまま居続ければ、7000円になりますし、また新たな機種に買えれば端末料金はかかりますが、通信費としては約4200円~程度になると思います。

分離プランとした場合には、携帯電話会社は端末に対して関与しなくなるわけですから、月々サポート割という名の端末割引がなくなる可能性があります。デメリットとしてはユーザーは昨今の高騰する端末を購入しづらくなるという面はありますが、それは通信費に混ぜ込んでいる今の状況がおかしいわけであって、普段から一括購入をしているユーザーにとっては、月々サポート割も含めての通信料金というイメージになっていると思います。

さて、この▲2800円の割引が、元の7000円の何%に当たるというと、正に40%(4割)に当たるわけですね。

では、2割のケースはなんなのかも見てみましょうかね。通話サービスとパケットパックをフルで契約し、そして比較的割引料金が低いものを適用したケースです。

カケホーダイ2700円
ベーシックパック~20G7000円
spモード300円
値引き前合計10000円
月々サポート割(Galaxy Noteの2年間)約2000円(20%OFF)
値引き前合計8000円

この場合だと、正に2割の減額となりますね。実際このようなプランで契約している人は結構多いと思います。外出先でYoutubeやInstagramの動画、またSpotify、Apple Music、Amazon Primeで映画を見たり、TVを見たとしたら20Gなんてあっという間でしょうから、こういったケースであれば確かに2割減額の可能性はあるのではないでしょうか?

この2つのケースで言えるのは、今まで月々サポート割していた端末補助割引部分が、携帯会社として端末料金には関係なくなるので、今までの金額・プラン価格感を据え置いたとした場合には実質的に通信料金部分が安くなる可能性があるということになります。

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結局最大4000億円の還元パターンはどれなのか?

今までの金額を整理すると、以下のような感じなると思います。3Gからの乗り換えユーザーに約700億円、既存LTEユーザーと3Gから乗り換えたユーザーに対して全て分離プランを適用した場合には、最大約3000円(仮定)とした場合に、7800万回線×3000円で約2300憶円。

3Gからの乗り換えユーザー約700憶円
分離プランの適用約2300億円
???約1000憶円
合計最大4000億円規模の還元

ここまでの計算でもまだ1000億円も足りないことになるんですが、ただ足りない分に関してはこの他の割引というよりも全体的な顧客還元という意味合いもあると思いますので、イメージとしては遠からずなのかなと思っています。

またNTTドコモの決算資料では、今後はdポイントや、d払いなどの金融決済事業の展開を見込んでいますので、昨年のPayPayの100億円あげちゃうキャンペーンなどのような還元を実施することも考えられますし、決済加盟店舗側への還元金という部分も含んでいるでしょうから、この1000億円はそういった部分への適用になるのではないかと想像します。もちろん、その他にもdTVやdマガジン、dカーシェアといった多角サービス事業を展開していますので、そういった分野での還元ということも考えられますね。

割引後では格安SIMと比べて安くなるのか?

ここが結構気になる部分ですよね。大手3社が安心なんだけど、値段が高すぎて使えないから格安SIM事業者(MVNO)に切り換えた方もしくはそろそろ月々サポートの2年が経過しそうなユーザーが気になるのは、待ったほうが良いのかどうかを気にしていると思います。

結論から言えば、格安SIM事業者(MVNO)よりも安くなることは難しいでしょう。但し、格安SIM事業者と同程度もしくは少し高いぐらいの値段になっていくのではないでしょうか?因みに格安SIM事業者の料金レベルは、パケットパック数にも寄りますが大体約2000円〜3500円程度になっています。

金額が高くなる根拠としては、やはり実店舗の存在ですね。ドコモとしてはF2F(対面)顧客対応の需要はまだまだあると認識しており、ユーザー側からの実店舗での相談もドコモに関しては特に多い気がしています。勿論、今後オンラインでの顧客対応は増えてはいくでしょうが、実店舗という固定費を削減するのは難しいと思っています。また携帯電話の通信網は3GからLTE、そしてLTEから5Gと常に技術革新を繰り返し、同時に通信網設備を新しくしていく関係上、通信設備を持たない格安SIM事業者よりも多くの設備コストだけでないランニングコストもかかっていくでしょうから、今後も格安SIMより安くなることはないでしょう。

但し、ドコモや大手3社の強みはそのサービス展開の多さです。ドコモで見れば、ドコモ光などの固定通信に加え、dTV、dマガジン、dカーシェア、さらにはd払いなどのQRコード決済サービスなど複合サービスを提供できるという強みがあります。これはソフトバンクやKDDIも同様に、このような携帯だけでないサービスを利用していくユーザーにとっては、携帯料金だけの単純な料金比較にサービスの価値は留まらなくなっていくでしょう。

最後に

今までのポイント、特にユーザー側の視点で以下に纏めます。

  • 端末料金と通信料金は完全分離になるため、今まで分割で購入していたユーザーにはiPhoneなどの高額な端末を購入しづらくなるかも
  • 通信料金は分離プラン適用により、月々サポート割分(約2000〜3000円)が安くなるだろう
  • 割引後でも格安SIM事業者よりは安くなることはない

今回はドコモの決算資料から2019年の通信料金がどうなるかを考えてみました。家計の整理する際には通信料金のような固定費は真っ先に節約したい部分ですよね。特にドコモなどは色んなサービスがあるので、理解しづらくはありますが、上手にサービスを選択して、ベストな選択ができるようにしてくださいね。またドコモ光を同時に契約することで、全体の通信料金が下がるということに関しては、以下の記事を見てみて下さい。

やはり通信事業者には、シンプルな料金体系にしてくれることを期待しますね。勿論過去のサービスを使い続けているユーザーがいるために残していく部分があるでしょうが、そのせいでこのスパゲッティのような料金プランになってしまいましたし。今後月々サポート割などの端末購入補助費という項目がなくなりましたが、次は是非ともカケホーダイなどの通話料金の自由化、冒頭に書いたタイムズカーでの基本料金の実質無償化など、国の資産である電波を使っている通信インフラ事業者としては利用者にとって使いやすいサービス体系にして欲しいですね。

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