iPhone XsからついにeSIM (イーシム)が標準的な機能としてiOSに入ってきましたが、正直日本にいるとあまり使う機会がないeSIM (イーシム)。というのも日本ではeSIM (イーシム)自体があまり流行っていないというか、通信キャリアが囲い込みのためにeSIM (イーシム)の技術自体をよく思っていないんだと思います。
但し、そうはいっても2020のオリンピックに向けて外国人旅行者が急増することを見込まれているし、かつ5Gの普及や、総務省による通信キャリアの解放については待ったなしの状況になっており、2020年ごろからは日本でもeSIM (イーシム)が当たり前のように使えるようになるのではと思います。
今回はauでも提携を開始し、いち早く全世界対応のeSIM (イーシム)サービスを開始した先駆けともいえるGigSkyをアメリカ出張で使用感を試してきましたので、申し込み方法や注意点などを紹介してみたいと思います。
そもそもeSIM (イーシム)のメリットとは?
先ずはeSIM (イーシム)がよくわかっていない人向けにそもそもeSIM (イーシム)って何?ってところから説明してみたいと思います。eSIMとは「仮想SIMカード」のようなものです。基本的に通信キャリアと契約を結んでスマホを購入するときに、スマートフォンの横らへんに差す物理カードみたいなものを入れると思うんですが、あれがSIMカードと呼ばれる契約情報が入ったカードになります。
eSIMについて詳しく説明した記事が以下にありますので併せてどうぞ。
あのSIMカードがあるおかげでスマートフォンは契約した通信キャリアの電波を使うことができるんですが、一方で毎回毎回通信キャリアを乗り換える場合や、海外の旅先でSIMカードを入れ替えるときにいちいちケースからスマホを取り出さなきゃならないのも面倒でした。
また一番のeSIMを使うことによるメリットはDual (デュアル) SIMと呼ばれる機能で、一度に複数の通信キャリアの電波を使うことです。これは何ができるかというと、例えば通話プランが安い通信キャリアの契約と、データプランが安い通信キャリアの契約を同時に使うようなことができるんです。これがeSIMの一番のメリットであり、残念ながら日本では実現できていないものなんですが、今のところ海外の旅先でeSIM契約を結ぶことで、日本からの電話と、現地での通話や安いデータプランを使うようなことは実現できていますね。
GigSkyとは?
GigSkyという通信キャリアは基本的に自前の通信網を持たないGlobal MVMO(仮想通信事業者)というキャリアの分類になります。日本でいうとLINE Mobileや、Biglobe Mobile、Yahooモバイル、U-mobileなどといった格安SIM事業者と同じですね。
GigSkyの場合、このような通信網を借り受ける契約を世界各国で実施しており、世界中のどこに行っても格安SIMサービスを受けられるようになっています。さらにこのような格安SIMサービスをeSIM (イーシム)で提供していることも特徴の一つですね。
因みにiOS限定ではありますが、Apple SIMと呼ばれる専用の物理SIMカードを利用したeSIMサービスも提供しています。
GigSky eSIM (イーシム)の申し込み方法
GigSkyの申し込み方法について説明していきたいと思います。GigSkyの設定方法は全てアプリ上で実施していきますが、事前にアプリをダウンロードしたり、契約をするためにモバイル通信(or WiFi)が必要になるので、空港に到着してからすぐにスマホを使いたいという方は予め日本で設定しておきましょう。
国内でやっておくこと
GigSkyアプリをインストール
App StoreでGigSky eSIMアプリをインストールしましょう
GigSky Global Mobile Data
GigSky, Inc.無料posted withアプリーチ
国を選択する
アプリがインストール出来たら、デフォルトの画面で日本・アジアが出てくると思いますが、国名をクリックして、渡航先の国に変えましょう。
プランを選択する
国によってプランと価格が違いますが、概ね1日プラン・15日プラン・30日プランから選べるようです。自身の渡航期間に合わせて選びましょう。
支払いを済ませる場合にはクレジットカードもしくはApplePayも対応しています。Promotion codeに“TKMS100”を使えば、600円OFFになるのでご自由に使ってください。
回線設定をする
プランが契約出来たら次のGigSky回線の名称や使用用途を設定します。大きくはモバイルデータ・通話データ・SMS(ショートメッセージ)を主回線(元々の契約)/副回線(GigSky)で使うかを選択することができます。
GigSkyでは通話プランは提供していませんので、GigSky回線で設定できるのはモバイルデータとSMSだけになります。
副回線のモバイルデータをオフにする
回線の設定が完了したら、これでeSIM設定自体はおしまいですが、日本で旅先の契約を使っていても意味がないので、GigSky回線のモバイルデータをオフにしておきましょう。
これで日本でやっておくべき設定はおしまいになります。
現地でやっておくこと
次に現地に到着してからの設定になります。
副回線のモバイルデータをオンする
ここでは特に難しいことはせずに、オフにしておいた副回線(GigSky)のモバイルデータをオンにすればOKです。
ちなみに主回線では海外でデータを使われてしまうと意味がないので、ローミングオフにしておくかもしくは主回線のモバイルデータをオフにしておきましょう。
アメリカ・シカゴでの使用感
通信回線キャリアはAT&T
GigSkyのSIMを刺した状態でネットワーク情報(MNC)を確認してみると410であることを確認できましたので、北米(少なくともChicago)でのネットワーク借り受け先はAT&Tで間違いなさそうです。
因みにMNCとはMobile Network Codeといって、これを確認すればどんな仮想通信事業者のネットワークかすぐにわかりますね。
通信速度は十分
街中のホテルでSpeedtestで実施してところ、以下のような感じになりました。
表示がLTEとなっているだけなので、実際のところはどうなのかはわかりませんが、AT&Tであれば5Ge (5G evolution)という名のLTEサービスを展開しているので、ほぼ同じサービスを提供しているのかもしれませんね。
アメリカAT&Tだと、もう5Gの表示がもう出てるんだ。てか5G EのEってなんだろ。そもそも何が5Gなのか。 pic.twitter.com/rBLCd9xHNb
— TK@デジラインブロガー (@digiline_) May 19, 2019
GigSky eSIMの注意点
初期設定にモバイル通信が必要
設定の冒頭にも書きましたが、アプリのインストールや通話プランを契約を事前に設定する必要があるので、事前に日本で設定をしておくか、もしくは現地でやる場合にはWiFiなどモバイル通信ができる場所で初期設定をしてあげる必要があります。
事前契約はできない
GigSkyのアプリでは、アプリで契約したと同時に日付のカウントが始まります。日本国内で設定する場合には出発日当日に実施するか、もしくはプラン残日に余裕をもって契約する必要があります。
通話プランはない。データプランのみ。
GigSkyでは、通話プランの提供はありません。そのため現地での通話を出来ないのでSNS電話を使うかもしくはLINEやiMessageで代用してください。iMessageを使う場合でも、iOS以外のユーザにはメッセージを送ることはできませんので注意してください。
因みにアメリカの場合、T-モバイルであれば通話プラン付きのプリペイドeSIMサービスを提供しています。
残日数の追加はできない?
GigskyのeSIMでは、残データが少なくなってきた場合に、データを追加でチャージ出来るのですが、どうやらGigskyで複数のプランを同時に契約することはできないので、データの追加は出来るのですが、当初契約していた日数(15日など)は増やすことはできないらしいです。
そのため、データを追加する時には、残日数などが残っていないか確認してから追加することと、そもそもデータが足りなくならないように少し余裕を持ったデータプランにしておく事をオススメします。
まとめ
如何でしたでしょうか?今回はGlobal eSIMサービス事業者のGigSkyについて紹介していきました。現地で使ってみた感触としてはかなり良いです。今までは基本的に現地でSIMを購入して、SIMを入れ替えて使っていたんですが、eSIMの場合はこういった手間がない事に加えて、ダウンロード速度などもほぼ何も気になるところはありませんでした。
しかし一つだけGigskyで残念なのはやはり通話ができない事。普通に旅行で使うのであれば、Gigskyで十分だと思いますが、仕事などで電話を使う事が想定される場合には、やはり他のT-mobile eSIMなどを試してみるのも良いと思います。
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