自宅でパソコンを使っていると、無線通信が不安定になってどうしても有線LANを使いたい時ってありませんか?
特にパソコンでゲームをしているような人だと、無線の遅延がどうしても許せなくなったりしますよね。
また特にカメラなどの大量の画像ファイルを持っているような人だと外付けHDDや、SDカードなどの入力が多くあったりするので、何かのハブデバイスが欲しくなってきます。
もちろんMac自身にもポートはあるのである程度入力は出来るのですが、とはいえ折角のおしゃれなMacデバイスをケーブルでごちゃごちゃにしたくはないというところもあります。
今回はSatechiのUSB4 マルチUSB-Cハブ 9-in-1をレビューすることができましたので、実際に使ってみて感じた使い勝手や、逆に使いづらいところなどを紹介していきたいと思います。

MacBookと同じアルミ削り出しの心地良さ
それではまず外観から確認していきましょう。
質感は完全Apple製品特有のアルミ削り出しのような感じですね。
上部部分がギザギザになっているのは若干Appleっぽくない部分ではありますが、おそらく排熱の関係でこういうデザインになっているのかと思います。

Macとの接続はUSB-Cポート(15cm)になりますが、こちらのケーブルは取り外しなどは一切できないタイプになります。
ポートに関しては、全てで9個というということですが、1つずつみていきたいと思います。
先ずはLANポート(ギガビットイーサ)と3.5mmのイヤホンマイクジャックになります。
イヤホンに関しては、ここでマイクも動作することが可能です。

次に向かって右側になりますが、こちらには、USB-Cポート(充電用)とSDカードポート、Micro SDカードポートの3つがあります。
後述しますが、USB-Cポートに関してはこちらは充電専用(最大100Wのパススルー)のポートになっているので、映像出力やデータ転送には残念ながら使用できません。
またSDカードに関しては、UHS-IとUHS-IIのカードに対応していますが、速度はUHS-I (最大104MB/秒)までになります。

次は向かって左側になりますが、こちらにはHDMIポート(最大8K)と、USB-Aポートが3つ(1 x 2.0, 2 x 3.2)があります。
HDMIについては、ハブデバイスとしては最大8K/30Hzに対応していますが、そもそも4K/60Hzまでしか対応していないので、注意してください。

Satechi USB4 マルチ USB-Cハブ 9in1のポイント
ここからは本製品のポイントをいくつかピックアップして紹介していきます。
ごちゃごちゃしがちなケーブル類をまとめられる
先ずはなんといってもこのデバイスの特徴は、ケーブルをこのハブに全て纏められるということです。

今回我が家で準備できるだけのケーブルを挿してみましたが、全て問題なく動作することができました。
もしこれだけのケーブルを一度にMacBookに差し込んでしまうと、確実にMacの見た目が残念な感じになってしまいますが、ケーブル類をこういう風に纏められるというのは大きなメリットだと思います。

因みに今回、SDカード、MicroSDカード、SSD(USB経由)を同時にMacに読み込ませてみましたが、しっかりと動作することが確認できました。

これだけ同時にケーブルを差し込むことが果たしてあるのかは、さておきカメラなどの写真を頻繁にMacBookに接続するような使い方をしている人であれば、やはり便利だと思います。
8K/30Hz対応のHDMIケーブルポートで2画面出力に
モニターポートになりますが、元々MacにはHDMIポートが1つあるのですが、もしHDMIケーブルで2画面出力したいという場合には、こういったハブがあると便利ですね。
あとは例えHDMIケーブルがMacに刺さるとはいえ、前述の通りケーブル類を纏めたいと思うのであれば、こちらの方が見た目をすっきりさせることができます。
因みにMacBookに使用する場合には、MacBook自体が4K/60Hzまでしか対応していませんので、注意してください。
LANポートで有線接続可能に
特にゲーム用途にMacBookをしているような人であれば、やはり有線LANをどうしても使いたいという人はいると思います。
MacBookは基本的にUSB-Cのみ、LANポート無しのシンプル筐体なので、もしどうしても有線LAN接続したいというのであればこういったハブデバイスが必須になります。
Satechi USB4 マルチ USB-Cハブ 9in1の気になるところ
ここからは本製品の実際に使ってみて気になった部分を紹介していきます。
USB-Cポートは映像/データ出力はできない
本ハブについているUSB-Cポートに関しては、充電ポート専用のものになります。
正確には、最大100Wのパススルーポートになっているので、そもそも入力の出力W数が低いとそれが上限になってしまうので注意してください。
またハブ自体でも15Wを消費してしまうので、もし65Wのポートだった場合には、65W – 15W = 50Wが上限になるということになるので注意してください。
またこのUSB-Cポートでは映像出力やデータ転送に一切使うことができません。とはいえ、MacにはそもそもThunderbolt4のポートが3ポートあるわけですから、どうしてもUSB-Cで映像出力したいのであれば、Mac自体のポートを使えば良いですね。
パソコンスタンドとの相性が悪い
実はこれがこの製品の1番の気になることかもしれませんが、普段Macとパソコンスタンドに載せて使用しているような人には、ちょっと相性が悪いです。
というのも、ケーブルの短さのせいでこんな風にぶら下がってしまうからです。

もう少し低いスタンドかもしくはデスクの上に平置きで使っているような人の方がこのハブデバイスは合うような気がします。
Satechiの他シリーズとの比較
Satechiには同じく9in1ハブが既に発売されているのですが、それとの違いはなんでしょうか?
以下の表でまとめてみました。
商品名 | Satechi USB4 マルチ USB-Cハブ 9-in-1 | Satechi On-The-Go マルチ USB-Cハブ 9-in-1 |
---|---|---|
イメージ | ![]() | ![]() |
HDMI | 1 (8K/30Hz) | 1 (4K/60Hz) |
VGA | ❌ | 1 |
USB-Aポート | 1 x USB2.0 2 x USB3.2 | 2 x USB2.0 |
USB-C PD充電 | 1 | 1 |
USB-C データポート | ❌ | 1 (映像出力には非対応) |
LAN(ギガビット) | 1 | 1 |
SDカードリーダ | 1 | 1 |
Micro SD カードリーダ | 1 | 1 |
3.5mm音声ジャック | 1 | ❌ |
重さ | 160 g | 169.4 g |
金額 | Amazon | Amazon |
主な利用場所 | 自宅 | 外出先 |
コメント | 主な用途は自宅でがっつりハブとして利用するのが良さそう。但し、USB-Cデータポートに注意。 | ケーブル収納&VGAポートもあるので外出先のワークスペースで活躍できそう。 |
細かいポートの種類や用途などの違いはあるのですが、やはり大きな違いとしては「どこで使うか」ということになりそうです。
というのも今回のマルチハブに関しての大きな目的は、全てのポート入力先を1つにまとめるというところに主眼を置いているように思えます。そのため、3.5mmイヤホンジャックがついていたり、ケーブルが取り外せないようになっていたりします。
一方で、On-The-Goマルチハブに関しては、その名前の通り外出先で使うことを想定したモデルになっており、外出先のディスプレイがまだVGA(Dサブ)の時にも接続できますし、カバンにしまいやすいようにケーブルが取り外しできるようになっています。
またSatechi USB4 マルチハブ 9-in-1の場合は、MacBookだけじゃなく、Mac Miniなどのデスクトップタイプのデバイスとも相性が良さそうに感じました。
まとめ
今回は、Satechi USB4 マルチハブ 9-in-1モデルについてレビューしていきました。

- 全部のケーブルをこれ1つに
- 8K/30Hz対応
- Macデバイスを有線LAN対応に
- USB-Cデータ/映像ポート非対応
- スタンドタイプとの相性が悪い
全体的な所感としては、おしゃれで機能的な部分を追求したSatechiらしいデバイスだと言えました。
Mac製品と合わせて使用すれば、見た目もさることながら、Macに足りなかった部分を補ってくれる便利なデバイスだと感じました。USBからデータポートも多く、外付けHDDをよく使っているようなユーザーであれば、USB-CよりもUSB-Aで接続するのがまだまだ主流ですから、使い勝手という意味でも活躍してくれそうです。
一方でMacBook Proと一緒に持ち歩いてガンガン使いたいという人や、逆にMacBook ProをPCスタンドに置いて使ったりしているような人だと、せっかくの綺麗なデザインを活かしきることができそうにないなというようにも感じます。
いずれにしても良いデバイスには間違いはないので、Mac製品用のハブを探しているのであれば間違いなくお勧めできるデバイスハブの1つかと思います。
それではみなさん是非参考にしてみてください。
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