SwitchBot ハブ2の先行レビューを(以下リンク)させて頂きましたが、その後使っていくうちに気づいた点や、前回レビューで触れなかった使い方などについて今回追加レビューとして書いていきたいと思います。
SwitchBot ハブ2できること
このレビューが初見の方もいらっしゃると思いますので、簡単にSwitchBot ハブ2でできることをおさらいしたいと思います。
SwitchBotハブ2は、高性能の4-in-1スマートリモコンでスマートリモコン、温湿度計、スマートボタン、スマートハブの機能を搭載した高機能型スマートリモコンとなります。
スマートリモコンで家中のリモコン付き家電をスマホから操作可能になる。
SwitchBotハブ2はスマートリモコンなので、エアコンやテレビなど家中の赤外線リモコン付き家電をスマホから操作できるようになります。
予め用意されているプリセットも豊富でリモコンを学習させる作業も手軽。
ちなみに前モデルのSwitchBotハブミニと比べて赤外線送受信範囲が約2倍(最大60m)になっており、広い部屋でもリモコン操作が快適に行えるようになっているとのこと。
温湿度計で部屋の温度・湿度が本体表示でリアルタイムに確認できる
SwitchBotハブ2には温度、湿度、照度センサーが搭載されており、そのうち温度、湿度が本体にリアルタイムに表示されます。
これをうまく活用するとぐっと自宅のスマートホーム化が加速します。
例えば、
- 室温がある温度以上になったら部屋のエアコンを冷房で付ける
- 逆に、ある温度以下となったら暖房をつける
- 湿度が40%を下回ったら加湿器をONに
- 部屋が暗くなったら部屋の明かりをつける
などのオートメーションを単体で設定可能です。
SwitchBotの他のセンサーと組み合わせることで、できることは無限大になるでしょう。
センサーとの組み合わせが思いつかない場合も大丈夫。アプリにいくつかのオートメーションの提案がされています。
やりたいことベースで、どのデバイスがあれば実現できるのか、非常にわかりやすく提案されており、とても親切です。
スマートボタンで、複数の家電をまとめてON/OFFできる
本体の下にONとOFFの表示で光っている箇所があります。あらかじめシーンを複数登録しておけば、押すだけで同時にいくつもの家電を動かせます。
例えば、帰宅時にボタンを押すと部屋の照明をつけ、エアコンの冷房をオンにし、登録しているスマートカーテンでカーテンを閉めるなんてことが可能。
赤外線リモコンがどこまで届くか検証してみた
赤外線到達距離60mと言いますが、直線距離の話であってそんな広い空間の家はそうそう無いと思いますので、
一般的なマンションの間取りでリビングに置いた状態でどの部屋まで届くのか検証してみました。
今回検証する家の間取りは以下のようなイメージです。
ハブ2をリビングのキッチンカウンターに置き、どの部屋の家電まで操作が可能か確認をしました。
結果|ドアがあったとしても1LDKぐらいであれば十分届く
隣の部屋まではOK、リビングから廊下を抜けた先にある部屋はNGとなりました。
さすがに60m届く強力な赤外線リモコンを持ってしても、3部屋以上のマンションの全ての部屋に届くような性能はないようです。
一人暮らしの1LDKくらいの間取りで、うまくリモコンを配置すれば1台で家全体のリモコン操作ができるかもしれません。
Matter対応スマートハブで、SwitchBot製品を外出先から遠隔操作可能
赤外線リモコン以外にも、SwitchBotシリーズ全てのインターネットハブデバイスにもなります。
通常SwitchBotの各デバイスとスマホは、 Bluetooth無線を使うので、基本的には無線が届く範囲の自宅内だけでしか操作できません。
しかしハブ2を使うことで、外出先から自宅内にある照明やエアコン、カーテンなどを操作することができるようになります。
例えば、自宅に帰る1時間前に予めエアコンをつけておけば、いつでも涼しい我が家に帰ることができますね。
さらにベータ版にはなりますが、SwitchBotハブ2は同社で初めてMatter対応に対応したIoTデバイスです。
そもそもMatterって何なの?と思う人には以下の記事にて詳しく説明しているのでこちらも併せて確認してみてください。
つまり、Matterは、スマートホームの様々なメーカー間のデバイスを簡単に接続することができるプロトコルであり、これによって、SwitchBotカーテンなどBluetoothのみ対応のSwitchBot製品を、Matter経由でAppleのHomeKitから利用可能になります。
Matterの登録の仕方は若干複雑なので後述します。
SwitchBot ハブ2の設定方法
ここではSwitchBotハブ2の設定方法を簡単にご紹介します。簡単に、といってもSwitchBotアプリから本当に簡単ステップで登録できてしまいます。
まずは、本体を見通しのいい場所に設置します。我が家では、リビング全体が見通せるカウンターキッチンの上に置きました。
その後、SwitchiBotアプリを開き、デバイスの追加をタップ。その後は、説明通りに進んでいくと、無事に登録が完了です。
最後、現在の温度、湿度などが表示されれば無事完了です。
ここまで特につまずくところはないと思いますが、一点だけ注意点。設定に使っているスマホが2.4Ghz帯のWiFiに接続されていることが必要です。
Matterの登録の仕方
Matterの登録の仕方はアプリ間を行き来する必要があり、若干複雑です。
まずは、設定から、Matter設定ページへ遷移します。すると、Matter使用ガイドが開きますので、その手順に沿って進めていきます。
本体スイッチのON/OFFボタンを15秒長押しして、Matteペアリングモードに入れたのち、使用コードをコピーします。
その後、Homeアプリに移動します。アクセサリを追加画面を表示し、先ほどコピーした使用コードを入力します。その後は以下の流れで進んでいきます。
最後まで行くと、1個のブリッジがホームに追加されました、という画面が出てきて一旦終了です。その後、Switchbotアプリにまた移動、Matter連携を行うサブデバイスを8個※だけ選んで追加します。
下の絵の右が登録後のHomeアプリの状況です。
初めてやる方にはちょっと分かりづらいかもしれません。ベータ版ということもあり、この辺りは今後更なる改善に期待です。
スイッチボット ハブ2 使い方
先述の通り、スマートハブとしての使い方として、無限大の使い方があると述べましたが、ここでは代表的な使い方として、エアコンのリモコンを登録してみました。
まずはリモコン登録画面を開きます。
登録できるリモコンの種類がこれだけありますね。
画面の案内に従ってリモコンの操作内容をSwitchBotハブに読み取ってもらえば、設定完了です。
使っていくうちに気付いた、良いポイント
エアコンのリモコン状態を常に把握する同期機能
エアコンの操作は外ではスマホを使っても、部屋では付属のリモコンでという人が多いのではないでしょうか。
SwitchBot「スイッチボット ハブミニ」では、リモコン操作した内容がハブと同期されませんでしたが、SwitchBot「スイッチボット ハブ2」では同期が可能になりました。SwitchBot「スイッチボット ハブ2」では同期が可能になったことで、SwitchBot「スイッチボット ハブミニ」で起きていた「リモコンで25℃、ハブで27℃」のような数値のズレ解消され、正確に表示されるようになりました。
温湿度計を使って、エアコンのオートメーション化
Switchibotハブ2には、温湿度計がついており、その通知をトリガーにエアコンのオンオフを設定することができます。
例えば、
- 室温が28°以上になったら冷房をオン+扇風機やシーリングファンをオン
- 湿度が60パーセント以上になったら除湿をオン
- 照度センサーを使って、部屋が暗くなったら照明オン
などです。
最近のエアコンは全自動モードがありますので、エアコンだけで考えるとあまり有用性を感じにくいかもしれませんが、他の空調機器と一緒に連携させて動かすことで便利さが増しますね。
設定が引き継げる
この商品を検討する方は、旧製品のSwitchBot「スイッチボット ハブミニ」を使用している方も多いと思います。ハブ2には、リモコンの登録情報をスムーズに移行できる機能があり、この機能により、「せっかく家で整えたスマー ト環境を再設定し直しか……」という悩みが解消され、すぐに取り組む気になれます。
アップデートにより赤外線リモコン対応家電もMatter経由で利用可能に!
先行レビュー時には、限定的だったMatter対応機器ですが、その後のアップデートにより、以下のデバイスが使えるようになっています。
ハブ2/ハブミニ(Matter対応)経由にてMatter(マター)に対応可能なデバイス
デバイス | Matter対応 | アクション |
---|---|---|
カーテン(ファームウェアV4.6にて対応) | 対応可 | 全開/全閉/○○%開閉 |
カーテン3 | 対応可 | 全開/全閉/○○%開閉 |
ブラインドポール | 対応可 | 全開/全閉(下向き)、もしくは、全閉(上向き)※ |
ハブ2の温湿度 | 対応可 | 温度湿度※ |
ハブ2の照度 | 開発中 | |
自動学習と手動学習とその他※でハブ2/ハブミニ(Matter対応)に登録済みのリモコン | 対応可 | エアコンリモコン:冷房、暖房、オンオフ対応可能 他の家電リモコン:オンオフのみ対応可能 |
ハブ2のon&offボタン | 対応可 | Appleホームオートメーションの対応※ |
ロック(ファームウェアV5.8にて対応)ロックPro | 対応可 | 施錠解錠 |
ボット(ファームウェアV6.4にて対応) | 対応可 | オンオフ※ |
リモートボタン | 対応可 | Appleホームオートメーションの対応※ |
温湿度計、温湿度計プラス、防水温湿度計 | 対応可 | 温度湿度 |
人感センサー | 対応可 | 動体検出/動体未検出 |
開閉センサー | 対応可 | 開いている/閉まっている |
スマート電球 | 対応可 | オンオフ |
テープライト | 対応可 | オンオフ |
プラグミニ、プラグミニHomekit | 対応可 | オンオフ |
シーリングライト、シーリングライトプロ | 対応可 | オンオフ |
ロボット掃除機K10+ | 対応可 | オン(清掃)オフ(再充電)※ |
ロボット掃除機S1 & S1 Plus | 対応可 | オン(清掃)オフ(再充電)※ |
お掃除ロボットS10 | 対応可 | オン(清掃)オフ(再充電)※ |
スマートサーキュレーター | 対応可 | オンオフ |
学習リモコン | 対応可 | Appleホームオートメーションの対応 |
発売当初には、カーテンだけだったことを考えるとほぼ対応になっていることは感慨深いですね。
ただし、赤外線リモコンの登録にあたって大きな制限があります。
それは、赤外線リモコン対応家電がMatter経由で使えるか否かは、SwitchBotアプリに登録した時の方法に依存するようで、SwitchBotアプリへの赤外線リモコン対応家電の登録には「自動学習」「手動学習」「ボタン学習」の3つの方法がありますが、Matterから認識できるのは、このうち「自動学習」か「手動学習」のどちらかを使った場合に限られ、「ボタン学習」で個別に設定した場合は認識されない仕様になっています。
これがもし「自動学習」「手動学習」のいずれかでほとんどのケースをカバーできていれば問題はないのですが、SwitchBot ハブ2における赤外線リモコン対応家電の登録は、データベース内に該当の型番がないなどの理由で「ボタン学習」を用いるケースが少なくない。
この場合、SwitchBotアプリ上からは操作が行えても、このMatter経由でiPhoneのホームアプリからは利用できないことになるため、注意が必要です。
使っていくうちに気付いた、気になるポイント
タッチボタンへ割り当てられるのが手動シーンのみ
タッチボタンにはなんでも割り付けられるわけではなく、手動シーンのみ割り付けられる仕様となっています。
手動シーンを作ればいいのですが、例えば特定のカーテンの開閉だけしたいときに、いちいち手動シーンの作成を求められるのはちょっと面倒な気がしています。
Matterへの登録がややこしい。名前が反映されない。
Matterへの登録がアプリ間を跨ぐ操作が必要で、iphoneの操作に慣れている人でないとちょっとややこしく感じます。
さらに、Homeアプリ側では、Switchbotアプリ側でつけたデバイス名や部屋を引き継がない仕様らしく、いちいちHome側で設置場所や名前を再設定する必要があります。
Matter規格の仕様によるものなのか、SwitchBotアプリ側の使用なのかはわかりませんが、今後のアップデートで改善されることに期待します。
まとめ
先行レビュー時も書きましたがあらためてレビューをしてみると、アプリ体験も含めたスマートホームハブとしての完成度の高さに改めて気づきました。
SwitchBotハブminiと比べ大幅な機能アップがされており、スマートリモコンの決定版と呼べる仕上がりになっていると感じます。
ただ、多機能な分、スマートリモコンとしてはやや値段が高いですが、総合的にとても満足度の高い製品と思いますので、気になった方は是非候補に入れてみてください。
自宅のスマートホーム化がグッと進むこと間違いなしです。
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