みなさん、Matterデバイスって知っていますか?
実は2023年から始まったスマートホームの共通規格になるのですが、それまではGoogleホーム対応、アレクサ対応、Appleホーム対応みたいに、それぞれのプラットフォーム対応デバイスという形でデバイスが分かれており、アレクサと連携したいなら、このデバイスというようになっていました。
これをMatterという共通規格を作成することで、プラットフォーム横断でスマートホームデバイスが接続できるようにしようと目指したものになります。
ただ正直アレクサ然り、Googleホーム然り、それぞれのメーカーアカウント経由での接続ができるようになっており、正直Matterの恩恵に一番預かっているのは、Appleホームアプリだったりします。
とはいえ、Appleユーザーであれば、ホームアプリはかなり使いやすいものになっており、セキュリティも高く使用できるというのが特徴ですね。
今や日本のスマートホームデバイスの中でNo.1になっているSwitchBotデバイスですが、Matter対応をさせるためのデバイスとしては実は「ハブ2」というデバイスしかありませんでした。
ただ、Matter接続したいだけなのに比較的ハイエンドなハブ2を購入するのも正直敷居の高さを感じていたのですが、ここにきてようやくSwitchBotのMatterハブのエントリーモデル、「ハブミニ(Matter対応)」がついに発売されます。
名称がハブミニ2とかになっていないことを考えると、おそらく今後全てのハブミニがMatterハブとして動作させるつもりなんでしょうかね。
今回はそんなSwitchBotのMatter規格普及に向けた本丸とも言えそうなデバイス、「ハブミニ(Matter対応)」について発売前先行レビューをさせていただくことができましたので、皆様より一足先にデバイスの魅力、使い方などを紹介していきたいと思います。
SwitchBot ハブミニ (Matter対応)の外観|見た目はハブミニと全く一緒
それでは、早速外観から確認していきたいと思います。
しっかり右下にMatter対応のマークがありますね!
個人的にこのマーク気に入ってます!
同封品に関しては、本体とケーブル、そして両面テープになっています。
個人的に嬉しいのは、USB Type-Cにケーブルが共通化されたことですね。
以前まではスマートデバイスといえば、まだまだMicroUSBが使われているケースが多かったのですが、ハブミニもついにUSB Type-Cになりました。
裏側はこんな感じです。
設置方法としては、平置きするか、もしくは裏側に両面テープを貼る、壁にかけるのいずれの設置方法になっています。
Matterの読み込みコードに関しては、筐体に印刷ではなく側面にシールで貼ってあります。
これって、もしこのシールが剥がれたら使えなくなるのかなとかも思ってしまうのですが、基本的にSwitchBotアプリの中でもコードが読めるようになっているのでご心配なく。
サイズ感はこんな感じです。
個人的には、もう少し薄く、コンパクトになってくれてもいいかなと思ってたりもします。
壁に貼る場合には、ぼちぼちの存在感があることは確かです。
サイズは素人採寸で、6.5 x 6.5 x 2 cmといったところです。
重量感は、38.8 g と十分軽量と言える感じですね。
手持ちのハブミニと比べてみましたが、おそらく筐体は同じものを使っていそうですね。
側面にMatterシールがあることぐらいで、あとは全く同じです。
SwitchBotハブミニ(Matter対応)の製品仕様
以下は、現時点のハブミニ(Matter対応)の製品仕様になります。
SwitchBotハブミニ(Matter対応) | |
---|---|
外観 | |
製品タイプ | エントリー Matterハブ |
カラー | ホワイト |
サイズ | 65×65×20mm |
本体重量(電池含む) | 36g |
材質 | ABS赤外線透過材 |
通信方式 | BLE+Wi-Fi |
主な機能 | 赤外線リモコン、ハブ、Matter |
動作環境 | 室内 動作温度:−20°C~65°C 相対動作湿度:0%~90% |
入力 | USB-C DC 5V⎓1A |
Bluetooth範囲 | オープンエリアで最大120m |
赤外線送信距離 | 見通し30m |
アクセサリ | 取扱説明書 サポートカード USB-A to Type-Cケーブル(1.5m)x 1 両面テープ x 1 |
サードパーティ | Alexa、Google Assistant、Siri Shortcuts、IFTTT、SmartThings、Matter |
その他の規格 | Bluetoothデバイスは120台まで接続可能で、赤外線リモコンは接続制限なし |
販売予定価格 | 5980円 |
SwitchBot ハブミニ (Matter対応)のできること
それでは、ここからはハブミニ(Matter対応)のできること、特に前モデルからアップグレードされたポイントを中心に解説していきます。
スマートリモコンとして利用可能
先ずはスマートリモコンとしての機能です。
当たり前ですが、SwitchBotハブミニに関しては、以前のモデルでも赤外線リモコンとして利用ができました。
一般的にホームハブデバイスというと、インターネットに接続するゲートウェイ的な立ち位置のデバイスになるので、シンプルなものだと単にルーターみたいな立ち位置のデバイスも多くあります。
その中で、SwitchBotハブミニに関しては赤外線リモコンにもなるMatterハブデバイスという立ち位置になったわけですね。
最大4台までのSwitchBotデバイスがMatter対応に
Matter対応が始まったのは、ハブ2からになりますが、接続できるサブデバイスの数に6個という制限があり、正直我が家のように大量のSwitchBotデバイスがあるヘビーユーザーからすると少々物足りなさを感じていたことは確かです。
その中で、コスパよくSwitchBotデバイスをMatterさせたいという場合に、高機能なハブ2は少々機能があり過ぎて、高額すぎるというデメリットがありました。
Matter対応されたハブミニであれば、値段も抑えた形でMatterデバイスを拡張していくことができるというまさにMatter普及に向けた本丸とも言えるデバイスになると思っています。
温湿度ケーブル(別売)を追加することで温湿度計としても利用できる
そして、ハブミニといえばセンサーは別途センサーデバイスを購入する必要があったのですが、なんとハブミニにも温湿度センサーを拡張することができるようになりました。
ハブ2でもあった、いわゆる専用の温湿度センサー内蔵ケーブルを接続することで、ハブミニ単体で温湿度を確認することができるようになっています。
温湿度計を内蔵した専用の充電ケーブルは、2024年7月1日時点では発売されていませんが、近日中に発売予定とのことです。
USB Type-Cになったことでケーブルの共通化に
そして最後になりますが、充電ケーブルが待望のUSB Type-C対応になりました。
個人的にもMicroUSBって、良い規格だと思っておらず、故障しやすいデメリットがありました。
そんなに抜き差しするものでもないので、それでも良かったのですが、やはり複数の異なるタイプのケーブルが乱立するのは正直面倒です。
USB Type-Cに対応したことで、手持ちのUSB Type-Cケーブルを使い回すような使い方も可能になっています。
SwitchBot ハブミニ (Matter対応)と他ハブデバイスとの違い
それでは、今回のハブミニと同社ハブデバイスと他社のMatterハブとの比較をしてみました。
SwitchBotシリーズ内での比較
先ずはSwitchBotシリーズ内の比較になります。
ハブ2 | ハブミニ (Matter対応) | ハブミニ | シーリングライトプロ | |
---|---|---|---|---|
製品画像 | ||||
モデル | ハイグレード | エントリー | エントリー | ハイグレード |
赤外線到達距離 | ハブミニの2倍 ≒ 60 m | 30 m | 30 m | 30 m |
オフライン操作 (インターネット無し) | (現時点ではエアコンのみ) | |||
リモコン操作同期 | (現時点ではエアコンのみ) | |||
物理ボタン | 2つ | |||
操作方法 | スマホ操作、音声操作、Apple Watch操作 | |||
内蔵センサー | 温湿度、照度 | 温湿度 要別売専用ケーブル | ||
スマートアラート 温湿度に異常がある場合 アプリ通知/アラート音と表示ランプで通知 | ||||
Matter | 最大6つのサブデバイス | 最大4つのサブデバイス | ||
入力ポート | Type-C | マイクロUSB | ||
購入先 | Amazon | Amazon | Amazon | Amazon |
以前のハブミニとハブミニ(Matter)との違いとしては、Matter/USB-C/温湿度オプションといったところですね。
ただ値段もほぼ変わらないことを考えるとおそらくハブミニはMatter対応ハブということで統一化されていくのだと思われます。
ハブ2はやはりハブデバイスとしての性能は一番良いですね。リモコンとしての性能に関してもオフライン操作ができたり、物理リモコンの操作履歴を保存したりと、最も優れています。
一方で特徴的なのは、シーリングライトですね。
Matter対応ができていないのが残念ではありますが、設置場所や電源の取り方などを考えると、シーリングデバイスのMatter対応ができるようになると良いですね。
因みに、Matterハブ対応するには物理的なチップが追加されているようですので、現在販売中のシーリングライトデバイスがMatterハブになることはないと思われます。
Matter対応ハブとの比較
それでは他社のMatterハブとの比較をしていきます。
最も機能的に似ているのは、Nature Remo nanoになるかと思われます。
リモコンにもなるとハブデバイスにもなります。但し、残念なのはMatter連携しているデバイスの少なさや、そもそもシリーズ内での連携ホームデバイスが少ないのがデメリットです。
IKEAのDIRIGERAに関しては、IKEAのスマートホームシリーズとの連携ができ、そもそもがホームアプリに対応していることから台数制限がもともとないのですが、一方でIKEAは仕様をあまり開示していないので、もしかすると接続数の制限があるかもしれません。
SwitchBot ハブミニ (Matter対応)の気になるところ
ここからSwitchBotハブミニ(Matter)のデメリットや、使っていて気になったところを紹介していきます。
機能と比べて金額が高い
先ずは、値段です。
以下に単純にハブリモコンの値段として比較をしてみました。
ハブリモコン | 通常価格 |
---|---|
SwitchBotハブミニ | 5,980 円 |
SwitchBotハブ2 | 8,980 円 |
Nature Remo Nano | 3,980 円 |
今までスマートリモコンといえば、手軽にスマートホームが始められるエントリーデバイスとしての立ち位置でしたが、半導体不足の影響もあってか、年々値段が上がっています。
ちと高い・・・
個人的にスマートリモコン単体で考えれば、正直 3,000円 ぐらいで抑えたいと思いましたが、現状だと少々高額な気がします。
この値段だと、ハブミニを買うならハブ2も見えてくるかなという感じです。
さらにハブミニ+専用温湿度ケーブルを買った場合には実はハブ2と同じぐらいの値段になるんじゃないかと思っており、そういう意味でもハブミニとは?という立ち位置にもなりかねるかなと。
ただセール中をうまく活用すれば、かなりお得にゲットもできますので、セールを狙って買っていきましょう!
Appleホームアプリとのデバイスタイプが合っていないものがある
自宅のHomePod Miniを使って、Matterデバイスを接続してみたのですが、いくつかデバイスタイプをあっていないものがありました。
以下はSwitchBotボットをMatterデバイスとして登録したAppleホームアプリの表示です。
ボットデバイスなので、スイッチのような表示にしてくれればまだ良いのですが、Appleホームアプリではデフォルトで照明ということで認識されます。
確かに照明に使うのもあるのですが、ON/OFFのタイプしかサポートしていないので、単に1回押すだけのデバイスだと少しイメージが合わないという問題あります。
我が家の場合は、ボットデバイスを壁ボタンの消灯用に使っており、誰もいない時に電源を消すだけのような場合には、この表記だとちょっと使いづらいなと感じています。
どうせならシーリングライトもMatter対応して欲しかった
そして最後ですが、Appleホームアプリは全体として照明デバイスとの相性がよく、照明操作するのにとても適していると思っています。
一方で、SwitchBotがMatter対応しているデバイスの中に照明系が含まれていないのが残念です。
これはハブミニだけの問題ではなく、そもそものSwitchBotのMatter対応がされていないということもあるのですが、今後のアップデートに期待したいところです。
まとめ
今回はSwitchBotのハブミニについてレビューしていきました。
- スマートリモコンのエントリーデバイス
- 最大4台までのMatter対応
- 温湿度センサーでさらにアップグレード
- USB Type-C対応
- 金額が高い
- Appleホームアプリのデバイスタイプの不整合
- シーリングライトのMatter対応に期待
総評としては、やはりMatterハブのエントリーモデルとしては最適です。
ハブ2を家のなかに何個も置いておく気にはなりませんが、ハブミニであれば各部屋に1つずつぐらいはあってもおかしくはないかなと感じます。
唯一のデメリットは値段とも言えるので、ここは今度のセールに期待するとします。
Matter対応のデバイスは、日に日にソフトウェアアップデートで増えていってはいるので、将来的には全てのSwitchBotデバイスがMatter化する日も遠くないのではないでしょうか?
SwitchBotコントローラーハブみたいなのが出てきた場合には、スマートホームプラットフォームの勢力図も変わるかもしれませんし、今後も注目していきたいですね。
それではぜひ参考にしてみてください!
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