今回は、AI機能がフル搭載されたスマートドアホンカメラキット、Tapo D230S1 V1についてレビューしていきたいと思います。
以前、TP-LinkからはAI搭載されたTapo C225がリリースされましたが、今回はドアホン専用キットという形で発売されました。

これまでもそうでしたが、最近特にamazon等のECサイトでの購入にはじまり、メルカリでの売買、Uber Eats、ネットスーパー、、、等々、宅配・配送サービスを利用する機会がどこの家庭でも増えてきたと思います。
UNIQLOや無印良品だって実際に店舗で見てから、ネットで買うことだって多いですよね。
そんな時、確実に、安全に配送業者とやり取りをして荷物を受け取りたい、また防犯にも不安がある、そんな方に是非紹介したいTapo D230S1 V1についてレビューしていきたいと思います。

Tapoシリーズとは?
Tapoとは、TP-Linkが展開するスマートホームシリーズの名称になります。
スマートホームデバイスのラインナップとしては、まだカメラ、Wi-Fi電球、プラグと最近発売になったロボット掃除機がありますが、その中でも特にスマートカメラのジャンルに関しては他社と比べても飛び抜いて多いメーカーになります。
また TP-Link自身に関しても、主に小規模な店舗や、個人向けにコスパの良いWi-Fiルーター、メッシュWi-Fiを数多く販売している会社として有名ですね。
TP-Link製品については、以下の記事にてまとめています。

D230S1の外観 | すぐに設置ができるドアホンキット

次に内容物を確認していきます。ドアホンキットという名前の通り、すぐに使えるように以下のようなものが揃っています。

- 保証書、License Notice
- かんたん設定ガイド
- シール類(ドアホン設置用(位置決め、固定用)、案内用)
- アンカー、ネジ
- ハブ(Hub 187A)、電源コード、有線LANケーブル
- ドアホン本体、バッテリ、充電用USB-Aケーブル、アダプタ
- ドアホン蓋取り外し用のピン
- ドアホン角度調節用パーツ
データ保存のためにHubに差し込むMicroSDカードは付属していないため、自分で用意する必要があります。
公式サイトには以下のような注意書きがあります。
※SAMSUNG Evo PlusやTOPESELのmicroSDカードとは互換性上の理由により使用はおすすめしません。使用するとカードが破損する可能性がありますのでご注意ください。
※4GB~512GBのSDHCまたはSDXCカード(SDカードには非対応)
ドアホン本体のサイズは46×54.5×35.5mmでコンパクトさが際立ちますが、重さはバッテリなしで315gと、少しずっしりした重さを感じます。

少し専門的な話ですが、ドアホン~ハブ間は自宅の無線とは別の専用の無線(IEEE 802.11b/g/nベース 2.4GHz)で、ハブ~インターネットは有線LANで自宅のルータに接続します。
その為、自宅のWiFiルータに有線ポートの空きも必須で必要になります。
ちなみにドアホン接続用の専用無線もSSL/TLS 128ビットのAESで暗号化されているとのこと、セキュリティ的にも問題なさそうですね。
D230S1のセットアップ | ちょっとわかりにくいけどまぁ何とかなる
手順はかんたん設定ガイドとアプリのガイダンスに従って行いますが、詳細なセットアップガイドが公式サイトにないので、若干、手探りなところもありました。
バッテリの充電も5〜6時間かかるので、作業に半日くらいはかかることを想定しておいた方がいいかと思います。
注意点として、
ハブをルータと有線接続してアプリからの追加準備OKとなると、赤、緑のランプの点滅からオレンジのランプへ変わるのですが、限りなく、赤に近いオレンジなので少し気づかなかったです。(笑)


左がオレンジで、右が赤のLEDランプ
あと、大事なドアホンの設置ですが、いくつか動画も公式サイトにも説明が上がっています。
我が家は集合マンションなので、共用部の廊下壁には、”ビスうち”はできないため、基本的に固定用シールでの設置となります。
また、我が家は玄関から左手にエレベータホールがあるため、画角は正面よりも左手中心にしたかったので、最初から角度調節アダプタを使うことにしました。付属の固定シールは一枚しかないので、貼る前にどちらにするか予め確かめた方が良いです。
角度調節アダプタは、付属の小さな4つのネジで固定しました。


設置場所も、平らな壁面を選んで、設置する必要があるので、購入前に設置場所を考えて購入しましょう。

我が家の場合は良い壁がなく、既存のドアホンの隣に。。訪問者はどちらを押すか迷ってしまうと思うので、左側のボタンを押してくださいとシールなどでアナウンスする必要があるかもですね。
D230S1の良いところ
設置ができたところで、次にD230S1を実際にドアホンカメラとして使ってみて、良かったポイントをみていきます。
画質がきれいで、カメラ付きドアホンとしての応答は超優秀!
実際に配送業者さんが運んできたところです。
どうでしょう?こんなにクリアに映るものなんですね。カメラから宅配業者さんまでの距離は3m程あります。
正直、予想以上でした。2K 5MPとのことですが、十分すぎる精細さと、画角もかなり広いです。

夜間もほぼ変わらず、きれいな映像で玄関前を確認することができます。

ナイトモードの設定は選択することができ、デフォルトでは、ドアベルモードになっており、普段は赤外線撮影し、ドアベルが押されたときのみ、フルカラー画像を取得できます。
ただ、赤外線モードも見やすいですね。



ドアベルを押してみると、ハブを経由して、スマホに通知が来ます。アプリを開くと応答するかどうか、選択できます。



応答している状態は、電話会議などにも似たUIでわかりやすいです。左側のマイクを押すとこちら側の音声をミュート、スピーカーを押すと向こう側の音声をミュートできます。
マイクの品質も十分で聞き取りに困ることはまったくなかったです。うちは玄関側は線路が近いこともあり、それなりに電車の音も拾うのですが、それでも問題ないです。
高度なAIセンサで活用の幅が広がる
また、以前のC225 と同様、高度なAIセンサがついているので、人物や動体を検知しただけでも知らせてくれます。不審者などが玄関の外にいないか確認する際に、この機能はかなり役立ちそうですね。


体感ですが、検知精度は非常に高いと感じます。頻繁にセンサから通知が来るので、意外にマンションの通路は人が通るんだな、と思いました。


外出時でも、Apple Watchなどに通知を表示させることができ、スマホから画像や動画をすぐに確認できます。

これ、設置してから思ったのですが、防犯目的でもかなり使えそうですね。
基本的に動体検知などですべての通行者や訪問者とのやり取りが記録ができるので、リアルタイムでも、後から振り返っても証拠を保存しておくことができます。
最近のドライブレコーダーの進化も目覚ましいですが、もしもの事故、トラブルの場合の記録としても重要な役割を果たしてくれそうです。

また、遠方で一人暮らししているご家族などのドアホンに設置してリモートで確認する手段としてもいいかもしれません。デバイスの共有機能があるので、ご家族にも自分自身にも通知が来ます。

クイック応答、盗難防止アラームなど高度な機能が盛りだくさん
スマホでいつでもどこでも自宅のドアホンと応答ができる等、基本機能しか想定していなかったのですが、使ってみると、TP-Linkさん、すごく色々な付加機能を準備していることに驚きました。
クイック応答
これ、最近ニュースで目にしますが、一人暮らしの女性などのプライバシーを配慮して、男性の声でクイック応答をドアホンに流すことができます。また、自分はテレビ会議中で話すことができない場合などもワンタップで、指示が出せます。
自分でカスタム音声応答を録音することができるので、これもいいです。


ドアホンの盗難防止アラーム
空き巣などの犯罪対策を考える場合、ドアホンのセキュリティは非常に重要ですよね。
犯罪者の視点に立てば、いくら常時監視があってもまず監視カメラをを取り外してしまえば、容易に侵入してしまうかもしれません。
Tapo D230S1には、盗難防止アラームがあるので、誰かが取り外そうとすると警告音を出します。アプリ側へも異常が通知されます。アラームが解除されるまで端末の初期化を許可しないなど、証拠隠滅を防止する工夫もあります。


ちなみにバッテリを取り出すには、専用のピンを使ってふたを開けるので、知らない人には開けづらくなっています。
Tapo Care クラウドサービス
続いて、MicroSDカードだけでなく、専用のクラウドサービス(サブスクリプションサービス)を選択することもできます。容量は無制限で30日間データを保存しておくことができます。
1デバイスあたり、月額400円(年額4,000円)となっています。



他にも便利な細かい機能がいっぱい
ドアホンが押された際には、アプリ側への通知だけでなく、接続ハブ側でもチャイム音が鳴ります。
結構大きな音なので、これは時と場合によっては、止めたり、指定したりしたいですが、そんなこともちゃんとできます。

それからMicroSDカードのループ設定や、録画スケジュールの設定、録画クリップの長さの指定など、結構いろんな細かい設定があって、ちゃんと考えられてるなぁ、と感心してしまいます。。。



D230S1 V1の気になるところ
ここではD230S1 V1の気になるところを上げておこうと思います。
備え付けモニタもあるといいな
スマホで応答できる事は、便利な事この上ないのですが、在宅している場合には、リビングなどに備え付けのモニターもあるといいな、とちょっと思いました。
常にスマホなどで応答することになるので、高齢者や小さい子供などデジタルリテラシーがあまりない方が家族にいる場合、少し難しいかもしれません。
もちろん、チャイムがなったら、玄関でドア越しに話すという昔ながらの方法もあるのですが、全ての方に使いやすい備え付けのモニタでも確認する事ができたら、、もっと便利と思いました。
まぁ、この際、使用してないタブレットをモニタ専用端末にしてリビングに備え付けにするという手もありかも。


集合マンションの場合は管理規約を確認
当然といえば当然ですが、集合マンションの場合は導入に配慮が必要ですね。まずドアホンは玄関の外の共用部にあるので、管理規約の確認が必要です。
また、マンションの廊下は思ったより人が通るのでプライバシーの問題にも気を使う必要がありそうです。
他の家への訪問客や配送など、意図してなくてもAIが検知してしまうので、動画撮影などについて近隣の方とのトラブルにならないよう、十分な配慮が必要かな、と個人的には思いました。
ただ、一戸建ての場合は、(この値段でこの充実度だと)、導入しない手はないな、と思います。仮に、隣家の庭などが画角に入ってしまってもそこを撮影しないよう、プライバシーエリアを設定することができますし、防犯目的としてもかなり役立ちそうです。
まとめ
今回はカメラ付きドアホンキット D230S1 V1をレビューしてきました。良かったポイントと気になった部分をまとめるとこのようになります。

- 画質がきれいで応答がしやすい
- 高度なAIセンサで防犯、見守りなど活用の幅が広がる
- クイック応答、盗難防止アラームなど多彩な機能が豊富
- 備え付けモニタも欲しい
- 集合マンションの場合は管理規約を確認
AIカメラ付きドアホンの進化ってすごいですね。正直、宅配をリモートで受け取るだけのような機能を想定していましたが、防犯を高めるたくさんのセキュリティ機能が充実していて、良い意味で裏切られました。
玄関のIoTってスマートロックが一般的になりつつありますが、スマートドアホンもこれから沢山の製品が発売されて行くんじゃないでしょうか。そんな中、TP-LinkさんのD230S1は完成度が高く、導入の条件さえ整えば、コスパめちゃめちゃいいので、おすすめです。
それでは、皆さん是非参考にしてみてください。
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