今回は少しガジェットなのか?と疑問に思う部分はあるんですが、イヤープロテクター(いわゆる耳栓)をレビューしていきたいと思います。
耳栓と聞くと学生時代に塾の自習室や図書館で耳栓をつけながら勉強したことを思い出すのですが、社会人になってからは専ら音楽を聴きながら集中するスタイルが多くなりましたね。
また最近では、AirPods ProやSony、Boseなどのノイズキャンセリングイヤホンも主流になっているので、やはり雑音をなくして集中するのであれば、こういうデバイスの方が選択肢としては多いとは思います。
とはいえ、僕自身がAirPodsを移動中に使用する時って、実は音楽かけていなかったりするんですよね。
別に音楽を聴きたいわけではなくて、単に周りの雑音に気を取られたくないという感じなんですよね。
なので、単にノイズキャンセリングをONにした状態で街を歩くって、実は結構あるんじゃないかと思っています。
ただノイキャンだと、本当に周りの音が聞こえなくなるので、自宅にいる時もインターホンの音が聞こえなかったり、車のクラクションを無視したりとか、結構危なくなる時があったり、あとは高性能なイヤホンじゃないと、トランスペアレンシーモード(外部音取り込みモード)がなかったりして、会話には使いづらいなんてこともあるんですよね。
今回紹介するのは、欧州ベルギー発人気ブランドの「Loop earplugs(ループイヤープラグ)」というものなんですが、いわゆるこれ「耳栓」なんです。特に電気かメカニックなものではなく、ファッショナブルな耳栓なんですよね。
ただ普通の耳栓とは違うのは、完全に遮音するわけではなく、雑音を取り除き、音楽も聞けて会話もできるのに、余計な音だけ低減させることが耳栓というわけなんです。

イヤープロテクターの方がなんだか呼び方は格好いいですね




そもそもLoop earplugs(ループイヤープラグ)ってなに?
先ずはそもそもなんですが、冒頭にも書いたようにこれは耳栓なんです。
メカニックなものは一切ないので、どちらかというファッションに近いものもあるんですが、とはいえ特殊な空気の機構によって、雑音を低減することができるイヤープロテクターになっています。
元々は、ヨーロッパらしい部分もあるんですが、ナイトクラブやパーティなどで、重低音や爆音の中に長時間いる際に、耳鳴りがしてしまったり、気分が悪くなってしまうという症状ってありませんか?
もちろん雰囲気に流されて音楽を楽しみたいんですが、やっぱりボリュームが大きすぎるなという思うことってあると思うんです。当時の創業者も同様にこういった大きな音に敏感な人間だったそうで、普段から耳鳴りのような症状に悩まされていたそうです。
そういった背景から、どうにかして健康的にパーティを楽しむことができないかと考えられて作られたのが、Loop earplugsだそうです。
因みに最初は、そのような背景があることからLoop earplugsのラインナップはLoop Experienceというコンサート向けのモデルしかなかったのですが、COVID-19のためにそもそものコンサートが激減してしまったことから、睡眠向けのLoop Quiet(クワイエット)と、オフィスなどで会話をしながら使用することができるLoop Engage(エンゲージ)という2つのモデルが追加されたそうです。
Loop earplugsの外観|耳栓とは思えないオシャレさ
それでは早速外観からチェックしていきたいと思います。
今回は、僕自身があまりコンサートみたいなところはいかないので、新幹線や飛行機内で使えそうなLoop QuietとLoop Engage Plusを使ってみました。


箱を開けると、サイズ違いのシリコンチップが大量に入っています。
左がEngage Plusで、右がQuietモデルになります。


箱はガジェットっぽい感じも出ていますが、どちらかといえばマウスピース(矯正)のケースの小型版って感じですね。


今回は重量測っていないのですが、重量を測る必要がないぐらい軽いです。
材質は全てシリコンとプラスチックになっているので、持った感じ本体片方 ~10 g未満 という感じだと思います。
ケースを含めても大したことありませんね。


Loop earplugsのポイント
ここでは簡単にLoop earplugsのポイントを紹介したいと思います。
とにかくスタイリッシュ
先ずは、見た目から言わせて貰えば、とても耳栓とは思えないぐらいのかっこよさがあると思いませんか?
通常耳栓というと、ドラッグストアとかで売っている黄色のアレをイメージするかもしれませんが、全く一線どころか、数千ぐらい画しています。
多分つけているところを他の人から見られても、イヤホンしているのかな?と思われるぐらいで、まさか耳栓だとは分かりませんよね?


またループの形状が、とてもスタイリッシュなので、パッと耳を塞いでいるようには周りには感じさせないという効果もあると思います。
特殊なフィルター形状により雑音をカット
また内部のフィルターの形状が特殊な形になっており、単純に音を聞こえなくする耳栓というよりも、音の入り口を小さくして、雑音の周波数だけをカット(低減)するような仕組みになっています。


モデルごとの音量低減量は以下の通りになっています。
Loop Quiet | Loop Experience | Loop Engage | |
---|---|---|---|
製品画像 | ![]() ![]() | ![]() ![]() | ![]() ![]() |
主な用途 | 睡眠、集中 移動(電車、飛行機など) | 音楽、イベント モーター(バイク、車) | 集いの場、子育て、会話 |
会話可能 | |||
最大音量低減量 (Muteオプション時) | 26 dB | 18 dB (23 dB) | 16 dB (21 dB) |
Loop Muteオプション |
Quietは純粋に耳栓という感じですが、Engageに関しては、元々会話を楽しむために開発されているため、周囲の雑音のみを低減させることができるようになっています。
一方Experienceに関してですが、見た目はそのまま会話にも使えそうな感じなのですが、どうやら周囲の音はクリアに聞こえますが自分の声が聞き取りづらくなってしまうそうです。つけたまま会話する用途には、Engageの方が適しているようです。
ループ形状が内耳にフィット


そして最後のポイントですが、この特殊なループ形状になります。
これは単なる見た目だけじゃなく、装着した際にこのループ部分が耳の引っ掛かり部分(耳甲介という)にピッタリとはまってフィットします。
昔耳栓を使っていた時に、装着した瞬間はいいのですが、その後ジワジワと抜けていく感覚ってなかったでしょうか?
あれが個人的にはすごい嫌で、耳栓が合わないなーと思っていた原因でもあったのですが、Loop earplugsの場合はしっかり引っ掛かってフィットしているので、あの抜けていく感覚がないので、かなり快適に日常的に使用することができます。
Loop earplugsラインナップ
今回は2タイプレビューさせていただけることになったので、2つの違いなどを中心に紹介したいと思います。
2つとも実際に数日使ってからレビューしています。
Quiet|睡眠向け
先ずはLoop Quietの方になります。内容物はシリコン製のイヤーチップがXS/S/M/Lの4種類です。
通常成人であれば、MもしくはSで十分なサイズですね。


ケースはこんな感じです。
結構小さいので、カバンの中に入れたらどこかに行ってしまいそうですね。上部にシリコン製のリングのようなものもあるので、何かぶら下げておくことも可能です。
ただケースが勝手に開いて耳栓が落下することもあると思うので、そこだけ注意してください。


中はオールシリコン製の耳栓になっています。


サイズ感ですが、AirPods Proを並べてみました。
AirPods Proと比べれば当たり前ですが、めちゃくちゃ小さいです。


イヤーチップを外して見ましたが、単に先端についているだけですね。


実際に、Quietをつけて睡眠中に使って見たのですが、特に違和感もなく、使うことができました。
毎朝子供が色々遊び始めて、ベッドの中で毛布に包まって寝ていることもあるのですが、Queitをつけていれば、そういったノイズも随分と軽減される感じがあるので、深い睡眠をとることができました。
移動中の新幹線や飛行機にもかなり活躍してくれそうな気がします。


Engage|会話向け
次はEngageの場合ですが、ラインナップとしてはEngageもしくはEngage Plusの2種類があります。
こちらは、Loop Muteと呼ばれるシリコン製のカバーがあるかないかなのですが、ExperienceとEngageのみこのMuteオプションがあります。
Engageの場合は、シリコン製のイヤーチップが全部で2種類7サイズあります。


Engageの方はこんな感じです。
全部で4色展開※になっていますが、今回は、Arctic Crystal(アースティッククリスタル)を選んでいます。
※Arstic Crystal(クリア) / Pure Dusk(ダーク系) / Liquid Gold(ゴールド系) / Lucid Rose(ピンク系)


透明になっているので、Loop Muteをつけなければ、周りに装着していることを気づかせない感じになります。


Loop Muteは、ループの部分にシリコン製のカップのようなものをはめるように使います。
Loop Muteの仕組みですが、Engageの場合はですが、イヤーチップを外した部分にフィルターがついており、ここへの音がループ内部の小さな穴から取り込まれるようになっています。
Loop Muteはこの小さな穴を塞ぐことで、+ 5 dBの音量を下げることができます。


Engageにはフィルターがついていますが、Quietの場合は、何もついていないのが分かりますね。


Loop Muteには黒と白の2つがありますので、付け替えも可能です。


イヤーチップの方ですが、通常のシリコン形状のものと、もう1つはフワッとした形状のイヤーチップがあります。
こちらはどちらかというと、潰した状態で耳の中に入れて、内部で膨らむことで密閉させる感じになります。


どちらがいいかは完全に好みですが、個人的には通常のシリコンタイプの方が好きですね。


こちらも実際に家での日常生活と、カフェでEngageを装着しながら作業をしてみました。
結果としては、確かに雑音の音量が随分と抑えられるので、集中力が高まる感じと、それでいてしっかりと周囲の音は聞き取れるので、会話も可能になっていました。
さらに装着感も軽く、耳栓のように圧迫感も少ないので長時間装着していてもほとんど気にならない感じになりました。



音楽をかけずに集中したい時には、ノイキャンのイヤホンよりも快適かもしれない
また試しに外出時につけたまま、電車に乗ったり家族と話したりもして見ましたが、確かに周囲の音も多少音量は下がりますが、普通に会話自体も出来ました。それでいて、遠くで走る大通りの車の雑音に関しては殆ど気にならないレベルまでカットされるので、普段からつけているだけで、雑音からくるストレスは軽減されそうな気がします。
電車の中でのアナウンスや、走行音についてもカットしてくれるので、つけてる間は本当に快適でしたよ。


機内でのLoop Quiet体験は最高だった
因みにその後ちょうど飛行機を乗る機会があったので、試しにLoop Quietを持って装着してみた。


結論としては、本当に最高でした。
もちろんAirPods Proの方がノイズキャンセリングという観点では、静音です。
ただ飛行時間が長い場合に、AirPods Proを6〜7時間も使い続けたいかというとそこは正直疑問だと思う。
Loop Queitの場合は、柔らかいシリコン製になっており、長時間着けていてもほとんど気にならない着け心地。
さらに機内の場合は、常にゴォーというような振動にも似たノイズに晒されることになるが、その雑音がほとんど気にならないレベルまでノイズ軽減してくれるというのは、本当快適そのものです。
行きの飛行機では途中から着けて試した感じでしたが、帰りに飛行機では搭乗した瞬間から装着。
その後、目的地に着くまで外すことはありませんでした。
これからの飛行機移動には必ず持って行こうと思えるものになったと思ってます。
Loop earplugsのイマイチな点
数日使って見た感じ、正直Loop earplugsの多少イマイチな点もあったので、そちらも合わせて解説していきます。
Engageであっても話す際には少し聞き取りづらい
会話をする際には、Loop Engageの方が良いと言われていますが、正直耳栓をしている状態では、自分の声が強く聞こえるようなことがありますよね?
ノイズキャンセルのイヤホンの場合は、自分の声もノイキャン対象になるので、しゃべっている時にそこまで自分の声が気にならないのですが、耳栓のような場合は自分の声がダイレクトに耳の中に反響する感じがありますよね。
(この現象をオクルージョンという)
Loop Engageの場合は、この反響効果をなるべく抑えるように設計はされていますが、やはり多少この感じは残ります。
さらに耳栓をしているわけですから、周囲の声が聞こえるとはいえ、通常よりは聞き取りづらくなっています。相手がしっかり話してくれている時には問題ないのですが、モゴモゴ話しているような時にはほとんど聞こえづらくなるので、近くによったり、大きく話してもらわないと会話という意味では難しいかもしれません。
ノイズキャンセル/外部音取込みモードに比べれば性能はかなり劣る
また雑音を低減する耳栓ではありますが、一般的なノイズキャンセル機能のついたイヤホンとは全く異なります。
あくまでも耳栓の中で、スタイリッシュでかつ外部音も取り込みやすくなっているぐらいで考えた方が良いと思います。
まとめ
今回は、Loop Quiet及びLoop Engage Plusについてレビューしていきました。


- スタイリッシュな耳栓
- 特殊なフィルターで雑音を低減
- ループ形状が耳にフィット
- 会話で使う際には多少気を使うかも
- ノイズキャンセルしているわけではない
全体として、耳栓として評価するのであれば、これは十分「買い」と言える製品になっています。
特に音楽を聴きたいわけではないが、雑音を消して集中したいと思うような時には、この製品は本当に最適だと思います。
カフェで作業する時に、ノイキャンイヤホンをつけてさらに音楽をかけるときもありますが、あれってよく考えればちょっと意味ない気もしますし。
Loop Engageであれば、周囲の雑音を抑えつつ、集中力を高めることができので、仕事や勉強の際にはこれをつければ、作業効率も上がりそうです。
それでは、みなさんぜひ参考にして見てください。


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