Microsoft認定のAzure Fundamentalの資格を一発合格しました。
今回はAzure Fundamental (AZ-900)を同じように勉強している、またはこれから取ってみようかなと思っている人向けに、一発合格のポイントを紹介してみたいと思います。
因みに僕の試験はどんな感じだったかというと、こんな感じです。

僕の実質的な勉強時間は、多分3−4日間程度だったんですが、それでもほぼ満点近い点数を取ることができました。但し、僕の場合は、多少クラウドの知識があったので、普通に勉強したらもう少し時間がかかるかもしれませんが、それでも1週間もあれば取得できると思います。
因みに僕の場合の前提知識は、こんな感じです
ただAzure Fundamentalは、どちらかというと、クラウドシステムの基礎に近いので、Azureを触ったこと人でも、多少IT知識を持っている人であれば、十分に合格できると思いますし、更にはクラウドシステムの基礎という面でも、クラウドについてちょっと勉強してみたいと思っている人にもちょうど良い試験かもしれません。
Azure Fundamental (AZ-900)の認定資格とは?
試験内容についてまとめておきます。
これからクラウドを理解したい人向けの認定資格
AZ-900の認定資格は、認定資格のラーニングのパスの中では、Associateの更に下の「基礎」に位置するものなので、受験対象者は技術者だけでなく、クラウドソリューションを売り出しいく「営業部門」や、ITシステムを管理運用する「企画部門」の方にもオススメの認定資格になっています。
また内容としてはクラウドの基礎といったものになるので、経験の浅いエンジニアだけでなく、学生などのクラウドってなんだかよくわからないけど、これから勉強したいと思う方にはちょうど良い難易度の認定資格になっています。
出題範囲
出題範囲は大体こんな感じになっています。
項目 | 出題割合 | 内容 |
---|---|---|
Cloudの概念と理解 | 15~20% | ・Cloudサービスのメリットと注意点 ・IaaS、PaaS、SaaSの違い ・Public、Private、Hybridクラウドの違い |
コアなAzureサービスの理解 | 30~35% | ・Azureアーキテクチャコンポーネント基本用語 ・コアプロダクトの理解 ・ソリューションの理解 ・Azure管理ツール |
セキュリティ、プライバシー コンプライアンス、信用の理解 | 30~35% | ・ネットワークのセキュア化 ・Azure Active Directory、Identityサービス ・セキュリティツール ・ガバナンス方法 ・監視とレポート ・プライバシー、コンプライアンス |
Azureの料金プランとサポートの理解 | 25~30% | ・Azureサブスクリプション ・コストの計画と管理 ・サポートオプション ・Service Level Agreement ・サービスライフサイクル(プレビュー ) |
出題範囲は比較的に広いんですが、難しいのはコアサービスところかと思います。ここの部分はAzureでのサービス名と、機能について幅広く理解しておく必要があります。
試験概要と合格ライン
試験概要と合格ラインはこんな感じになっています。
試験会場 | 試験会場もしくはオンライン受験 |
試験時間 | 60分 |
出題数 | 30問 |
合格ライン | 700点 / 1,000点 |
難易度 | やさしい |
Azureに関わらずですが、こう言ったクラウド系の試験に関しては年々改定していっているので、いろいろなブログの記事で書いている問題数と違うのですが、少なくとも上記は僕が今回受けた概要になります。
難易度としては、個人的には「やさしい」分類になります。試験勉強期間として、僕が実際かかったのは、前提知識があるもの、正直3−4日間だったので、ある程度IT知識がある方であれば、1週間程度で十分合格が可能な認定資格です。
試験勉強のポイント
ここでは、Azure Fundamental (AZ-900)を勉強するにあたって、僕が実際に行った勉強法と、こうすればもっと簡単だったと思うポイントを合わせて紹介しておきます。
Azureイベントの参加で試験バウチャーをGETする
Microsoftは2020年のAzureイベントとして、本来有料の講習を何度も『無料』で実施してくれています。さらに凄いのは、このイベント(2日間)に参加すると、12,500円相当の試験バウチャーが無料で貰えてしまうという太っ腹っぷりです。
なので、まず何よりもMCP認定のAZ-900を取得しようと思っている方は、Azureイベントを確認して、無料Trainingに参加すべきです。
イベント自体は、ウェビナー形式で実施され、録画された動画を視聴するという、なんとも味気のない形ですが、トレーナーがQAには答えてくれる形にはなっているので、多少の勉強にはなります。因みに特に資料などは一切配布されません。その代わりに、後述するMicrosoft Learnのページで、資料が公開されているので、そちらを見ながら受講すると良いでしょう。
ただ、オススメとしてはこのTrainingイベントに参加する前に勉強アプリなどで多少前提勉強をした方が、トレーナーに質問しやすくなります。僕の場合は、ともかくトレーニングを先に受けてしまったので、あまりよくわからないままだったので、皆さんには是非勉強アプリで少しでも勉強してから、トレーニングを受けた方が良いです。
Microsoft Learnで「Azureの基礎」を読み込む
次にMUSTで読み込むべきなのは、「Azureの基礎」というMicrosoftが公開している資料です。
この資料自体は、元々が英語で書かれたものを機械翻訳をかけているような日本語になっているので、ちょっと理解しづらい部分も正直あります。
しかしAzureの”基礎”であるAZ-900を合格するという点においては、IT知識を持っている方であれば、この資料でも正直十分です。もしこれでよくわからないという方には、後述する合格対策本を勉強するのも良いと思います。
Microsoft Learnでは、各サービスに関する資料もあるので、僕の勉強の仕方としては、まずはAzureの基礎を読み込んで、勉強アプリで解きまくって、わからないところは個別にMicrosoft Learnもしくは公式ドキュメントで確認するような形でした。
勉強アプリ&わからないところを調べる
僕は昔から試験勉強をするというと、自分で問題を作ったりして、暗記カードみたいなのを作っていたんですが、最近は過去のアプリを使って勉強アプリプラットフォーム化してしまったので、今回もAZ-900用に勉強アプリ作りました。
問題文は、「Azureの基礎」から持ってきたものや、自作の問題文、今回受験したときの記憶から作成しているものです。問題数を大幅に増やしていますので、正直このアプリだけで十分合格ラインにはなると思います。
但し、解説はあまり充実仕切れてませんので、わからないところは個別にMicrosoft Learn&公式ドキュメント、後述の対策本で確認することをオススメします。
対策本とUdemyで念押し
Azureに関しては、まだまだ日本語の対策本が少ないのですが、以下が最近ようやく出版されているようです。

この本では、Microsoft Learnで出ている変な日本語ではなく、しっかりと出題範囲に沿って解説してくれているので、完全にクラウドが初めてという方にはこちらから勉強した方がわかりやすいかもしれません。
また章末に模擬問題も載っているので、勉強アプリと合わせて、勉強しておけば十分合格ラインには行くと思います。
またUdemyでもAzure関連のオンライントレーニングを提供しています。有料ではありますが、不安な方はこちらも一緒に勉強しておくと良いでしょう。
AWS認定資格保有者ならAWSサービスとの比較を一読しておくことがオススメ
正直こう言ったクラウド系のシステムは機能的にはかなり似ています。同じ機能であってもAzureでは別の名称になっていたりするので、それが面倒ですね。
Microsoftでは公式ページで、AWSとのサービス名の比較記事を書いてくれているので、AWS認定資格保有者であれば、そちらを見ておくと、かなりイメージしやすくなると思います。
僕の場合は、AzureのBLOBが一体どういうストレージなのかよくわからなかったんですが、Azure BLOB = AWS S3ということが一番しっくりきました。
Azureの無料アカウントで実際に試す必要はある?
Azureでは無料アカウントを作成すれば30日間無料で全てのAzureサービスを利用することができます。
今回勉強するに当たって、僕も一応アカウントは作ったんですが、正直あまり使いませんでした。「Azureの基礎」を順番通りに受講すれば、サンドボックスと言われる仮想勉強プラットフォームも作れるので、アカウントは一応作りますが、Azureを試しにサーバ作ったり、ネットワーク作ったりなどは、少なくともAZ-900では必ずしも実施しなくても大丈夫だと思います。
今後AZ-900の上位資格、ソリューションアーキテクトなどを取得する際にはもちろん必須になると思います。但し、もちろん折角30日間無料ではあるので、多少のGUIなどの場所関係は知っておいて損はないです。
というのも、AZ-900の試験問題の中には、「Azureポータルの画面の具体的にどこをクリックすれば、”ある”操作が可能か?」みたいな問題も出てきます。なので、ある程度、ポータルサイトの位置関係を把握しておくことは試験対策としては有効になります。
結果的には、どうすべきかというと、無料アカウントは作るべき。但し、「Azureの基礎」のサンドボックス利用で十分。個別に仮想マシンを作ったりする必然性はない。
AZ-900の資格メリット
最後にAzure Fundamentalを取得する意義、メリットを抑えておきます。
クラウドシステムの概念が学べる
AZ-900の中身は正直、Azureに詳しくない人でも十分取得が可能です。
というのも、中身はどちらかというと、クラウドでシステムを構築するときのベストプラクティスが書いてあるという意味合いが強いです。
なので、新入社員など経験の浅いエンジニアやもしくは学生などが、自身の勉強のためにAZ-900を勉強するみたいな使い方をしても良いかと思います。
AZ-900だけで就職/転職は難しい
なので、中身としては本当にクラウドの基礎になっているので、AZ-900を認定を持っているからと言って、それ単体で就職/転職に有利になったりすることはないと思います。
難易度としても基本情報処理よりも低く、ITパスポートレベルのクラウド系資格と言っても良いかもしれません。
但し、僕が思うのは、資格/認定自体に意味があるというよりも、その”勉強”をした自分の意思で実施したということ自体の方が余程意義が大きいです。そう言った意味では、AZ-900認定単体では就職/転職には難しいですが、面接官へのアピールには十分なるかと思います。
AZ-900認定資格に有効期限はない
AZ-900自体には実は有効期限はありません。
そのことは、Microsoftの公式回答でも記載されており、ロールベース認定資格は2年の有効期限がありますが、AZ-900はロールベース認定資格ではないので、有効期限はないのです。
小山 晴花
Microsoft エージェント | モデレーター
返信日 2020年6月04日
Sho3333 さん、お待たせして申し訳ございません。AZ-900 試験合格おめでとうございます!
お客様のご認識の通り、ロールベース認定資格につきましては、認定されてから2 年の有効期限がございます。
しかしながら、AZ-900 は認定資格ではないため、例外となり、有効期限は設けられておりません。
https://trainingsupport.microsoft.com/ja-jp/mcp/forum/mcp_cert-mcp_retire/az900%E8%B3%87%E6%A0%BC%E3%81%AE%E6%9C%89%E5%8A%B9/00aa396d-317b-43e6-b443-d33aa78dbc5d#:~:text=AZ%2D900%20%E8%A9%A6%E9%A8%93%E5%90%88%E6%A0%BC%E3%81%8A%E3%82%81%E3%81%A7%E3%81%A8%E3%81%86,%E3%82%89%E3%82%8C%E3%81%A6%E3%81%8A%E3%82%8A%E3%81%BE%E3%81%9B%E3%82%93%E3%80%82
因みにロールベース認定資格とはなんなのかというと、簡単に言えばAssociate以上の認定資格ということになります。こちらで詳しく検索することが可能です。
オンライン受験はとても便利!だけど条件があるので注意
また今回僕は初めてオンライン受験をやってみたんですが、やっぱりめっちゃ便利です。正直AWSの試験の時もそうだったんですが、単なる貸しオフィスみたいなところで、結局パソコンで受験するだけなので、自宅でも出来るんじゃないかと思っていましたが、このコロナ禍のなかで良い形になってくれましたね。
但し、試験会場が自宅になったとはいえ、カンニング対策みたいなものは徹底しているらしく、試験環境や準備が色々と必要になります。
具体的には、以下の条件が必要になります。
- システムテストに合致するパソコン環境が必要(カメラ&マイク必須)
- 本人確認書類(運転免許証、パスポート)
- 完全に一人になれる部屋が必要(途中で家族が入ってくるのはNG)
- 手の届く机周りには、何も置かないこと(カメラで360度撮影が必要)
この条件に合致しない場合は、残念ですが、大人しく試験会場で受験するしかないですね。特に机周りの確認は、実際カメラ付きのパソコンで360度回らされたり、近くに置いてあるディスプレイの電源ケーブルを抜いて、抜いたケーブルを見せてくれとか、テレビの電源もオフにしろなど結構徹底しています。
別に写すことは全然問題ないんですが、パソコンを片手に、もう片方で色々ケーブルを抜いたりと、なかなか面倒でした。
他の方の体験談をみても、机周りを整頓していなかったために、当日カメラで色々と指摘されてなかなか試験が開始できなかったなどの事由も出ているらしいので、オンライン受験当日にはしっかりと机周りは整頓しておきましょう。
因みに以下のようなポイントは、ちょっと大丈夫かなと思ったんですが、大丈夫でした。
- 本棚が離れたところにあるのはOK
- 名前は法的な記載と同じであることが必要だが、アルファベットの場合は読み方が漢字と合っていればOK
Microsoft エージェント | モデレーター
返信日 2019年7月09日
xxxxxxx さん、こんにちは。MCP フォーラムへ投稿いただき、ありがとうございます。
試験登録プロファイルのお名前についてのご質問ですね。
試験登録のプロファイルは、全て半角の英数字で入力いただく必要がございます。そのため、法的な身分証明書類が運転免許証など、漢字表記の場合は漢字の読みと登録いたいただいたローマ字の読みが一致すれば受験は可能となっております。
さらに、証明書類は 2 点お持ちいただく必要がございますので、珍しいお名前の場合などは、下記サイトを参考にいただき、1つはクレジットカードなど、ローマ字表記のものをお持ちいたくなどをお勧めいたします。
https://trainingsupport.microsoft.com/ja-jp/mcp/forum/mcp_prof-mcp_inquiry/microsoft/57a2e8b1-ae02-4825-9abb-53dd81dba846?auth=1
そして、試験終了後には、試験結果もその場でわかるので、もし合格してたら、思わず「やったー!」と叫べますし、不合格でもトボトボと電車に乗って帰ることもありませんね。(もちろん試験官との通信終了後)
まとめ
今回は、Azureの基礎の認定資格Azure Fundamental AZ-900の一発合格のポイントを中心に紹介してみました。
Azureなどのクラウド認定資格は、今後クラウドでのシステムが当たり前になってきますから、クラウド認定資格の取得は、益々重要になってくると思います。
ちょうどこのコロナ禍で巣篭もりして、仕事が少なくなっているのであれば、この機会を利用して是非スキルアップを目指しましょう!
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