赤外線学習リモコンって使ってますか?
最近色んな商品が出てきていますが、いまいちまだ市場に浸透していないような感じがしますよね。結構前にはSonyからちょっと不思議なリモコン型の学習リモコンが出てきたんですが、最近はアプリ(スマホ)でなんでもできるようになってきましたね。
https://simple-was-best.com/nature-remo-mini2-premium-review/
https://simple-was-best.com/smart-remote-controller/
今回は日本製のセンサー内蔵のスマートリモコン、Nature Remoを紹介してみたいと思います。

Nature Remoとは?
先ずはNature Remoがなんなのかってところから何ですが、赤外線学習リモコンというジャンルの製品になります。赤外線学習リモコンとはなんなのかっていう方はこの次の項目も読んで頂ければと思います。
で、Nature Remoというのはその中でも、日本のベンチャー企業(Nature社)が開発した製品になります。Nature Remoの製品自身は2016年に最近流行りのクラウドファウンディングで開発されたもので、それ以来ハードのversionも一つ新しくなり、現在は第二世代のNature Remoそして、Nature Remo miniが販売されています。
赤外線学習リモコンとは?
学習リモコンは、複数のリモコンから発生する操作信号を受信し、それとまったく同じ信号を発生させる事ができる。これはリモコンから発生する信号が、デジタル光(赤外線光)通信の信号であるため、それを受信・数値化して記録・特定の操作に応じて送信部から同じ信号を発信する事で、特定のリモコンと同じ働きをする事ができる。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AD%A6%E7%BF%92%E3%83%AA%E3%83%A2%E3%82%B3%E3%83%B3
書いてしまえば、この通りなんですが、要は赤外線の信号を再現して、複数のリモコンを一つにまとめてあげられるというわけですね。正直自宅に今一体幾つのリモコンがありますかね?我が家のリビングで数えて見ると、テレビ、BDリコーダー、エアコン、扇風機、照明・・・・と結構地味に多いです。
しかも小さな子供がいる家庭の場合こういったリモコンって格好の子供のおもちゃになっちゃうんですよね。だから基本的にはリモコンは子供の手の届かないところに置いておきたいんですが、そうなると逆に使いたい時に操作しづらくてと、、、、なかなか悩ましい思いをしている家って多いと思います。
そんな時に赤外線学習リモコンがあれば、赤外線が届く範囲であれば、これ一つで全て纏められることが出来ますね。流石に部屋を跨いで操作することは出来ませんが、壁さえなければ5mぐらいからは十分に操作できるので、広めのリビングがダイニング繋がっているところでも操作は可能になるはずです。
スペック&外観
ここからはNature Remo自身の仕様について調べていきたいと思います。
外観
Nature Remoは現在の販売しているタイプは2種類で、Remo (Remo-1W2)とRemo mini (Remo-2W1)になります。

サイズとしては、通常のRemoであっても、結構小さく我が家のAppleマウスと比べても、それよりも小さいサイズですが、miniだとさらに小さくなっています。
スペック
スペックとしてはこんな感じになっています。
モデル | Nature Remo 3 (Remo-1W3) | Nature Remo mini 2 (Remo-2W1) |
---|---|---|
センサー | 温度センサー 湿度センサー 照度センサー 人感センサー | 温度センサー |
重さ | 約 40g | 約 30g |
素材 | プラスチック等 | プラスチック等 |
通信 | WiFi 802.11 b/g/n 2.4GHzのみ対応 赤外線 Bluetooth Low Energy(mornin’ plusのみ) | WiFi 802.11 b/g/n 2.4GHzのみ対応 赤外線 |

Nature Remoの機能ピックアップ
では具体的にNature Remoで何ができるのか?
エアコン・TVなどの赤外線リモコンデバイスの操作
勿論先ずはこれですよね。下の動画だと、後ろについているのがNature Remoになります。我が家の場合この位置からTVとエアコンとして、テレビ台の中にあるBDレコーダーも操作しています。どうやって赤外線が届いているのかわかりませんが、この位置から何も問題なく操作出来ています。
スマートスピーカーとの連携
Nature Remoは各社のスマートスピーカーとの連携が可能になっています。Google HomeそしてAmazon Alexaは通常通りに対応しています。そしてAppleのSiriについても、iOSのショートカット機能を使って対応することは可能です。
設定方法については、下のスマートデバイスの項目で説明したいと思います。
ホームオートメーション(ルール)機能
Remoの方は複数のセンサーが搭載されているので、このセンサーの値を使って、家電を操作することが可能になっています。

例えば家に近くなったら自動的にエアコンの電源を入れることや、誰もいなくなったら照明を消すなんてことも自由に設定することが出来ます。
勿論操作できるのはNature Remoが操作できるような赤外線リモコンの製品に限りますが、それでも結構な量を操作することが出来ますね。
センサー情報の取得
そしてちょっと番外編ですが、Nature Remoには複数のセンサーがついているんですが、この値が幾つになっているかというのは、なかなか全てを見ることは出来ないんですよね。エアコンを登録すれば温度は見ることは出来ますが、そのほかの値もできれば幾つになっているかわかったら面白いんじゃないかって。
少し難易度は上がりますが、homebridgeというプラグインを使うことでAppleホームアプリでセンサー情報も取得することが可能です。

「Nature Remo」と「Nature Remo mini」の違い
この二つの違いは、センサーと赤外線の違いになります。
Remo miniの方にも一応温度センサーだけはついていますが、Remoの方は温度に加えて、湿度、照度、人感センサーまで搭載しています。
我が家で両方使ってみた感覚としては、赤外線の到達角度と距離が通常のRemoとminiとでは全然違います。おそらく赤外線の射出場所が違うので、Remoの方がより遠くに飛びます。
我が家ではリビングでテレビとエアコンとAV機器を操作させるようにしているのですが、設置場所の関係でテレビの裏側の壁にNature Remoを貼っています。通常のRemoであればこの場所で全然問題なく届くんですが、miniだと全然届きません。
おそらくminiは正面からしか赤外線が出ないんですが、通常のRemoであると正面と側面からも赤外線が複雑に照射されるので、より広範囲に赤外線が届きます。
どちらがいいかは「どのように使いたいか」と、「どういう間取りの部屋で使いたいか」によると思いますね。
温度だけでも正直使いやすいとも思いますし、ただこの製品自体がまだまだ発展途上にはなっているので、センサーを多く含んでいる方がその後のアップデートも期待できるとも言えるのかなと思っています。
あとは赤外線の場合は、家電に対して正面に置くような配置であれば、miniで十分だと思いますが、少し複雑なルートで操作するような場合は通常のNature Remoを買った方が後で後悔しないと思います。

設定方法
初期設定
Nature Remoの設定は全てアプリで実施します。先ずはNature Remoのアプリをダウンロードしましょう。
あとはアプリを立ち上げて、順番通り進めていくだけになりますが、以下にだけ注意してください。
- スマホは2.4GHz帯のSSIDにログインした状態にしておくこと。(Buffaloであれば、Buffalo-G-XXXXとなっているやつ)
- 中古でNature Remoを購入した場合は事前に初期化してから実施すること。初期化したものでないとWiFi探索をしないので。
初期化する方法はNature Remoの裏側の小さな穴にピンを差してリセットしていきます。
ポイントはLEDの色になります。最初は赤色の点滅だったのが初期化後にはLEDが緑色になっていることがわかると思います。この状態にならないとWiFi探索は始まらないので注意しましょう。
さて、あとはアプリを立ち上げて順番通りにやっていきましょう。



一度Nature Remoアプリから、システムの設定画面に行ってRemoのWiFi(Remo-xxxxxx)に接続し直しましょう。
RemoのWiFiに接続すると自動的にRemoが接続できるWiFiを検出します。基本的にはスマホのものと同じものになるはず。あとはWiFiパスワードを入れてあげれば準備完了です。



この後にRemoの名前を入力したりしますが、ここは好みで入れてしまってOKですよ。
スマートホームデバイスとの連携方法
では、一番肝心なスマートホームデバイスにするための設定ですね。
Google Home
Google HomeはNature Remoの公式ページで設定方法が公開されています。
Alexa Echo
Amazon Alexa Echoに関しても同様に紹介されていますのでこちらを見たほうがわかりやすいですね。
Apple Siriショートカット
Appleホームアプリ(HomeKit)
ホームアプリから操作するためには、homebridgeというプラグインが必要になります。少しプログラミング知識が必要になります。

Broadlink RM mini3 (eRemote mini)との比較
我が家でずっと使っていたRM mini3との比較をしてみたいと思います。因みにLinkJapanから販売されているe-remote miniもほぼ同じような使い勝手になります。
サイズ比較

サイズとしては、どちらもかなり小さいです。そしてUSB給電できるパワーで十分なので、設置する場所もあまり選ぶことがないです。しかしこれは形状の問題ですが、黒豆が机に置いて使うことを想定しているのに対して、Nature Remoは壁に貼り付けて使うことを想定しています。
置く場所を選ばないという点は、Nature Remoの方がサイズを気にしなくていいという利点だと思います。
機能比較
機能的には、ほぼ同じことが出来ます。同じ赤外線リモコンですので、赤外線で操作できるような部分はほとんど一緒ですね。但し、黒豆の方はセンサー類がないので、家電を温度などと連携させることは出来ませんね。
アプリに関しては黒豆の方は少々難しいです。iOSであるとアプリがなかったり、設定はできるんですが、ちょっとプログラミングの知識がないと対応できないところもあると思います。日本版のe-remoteもアプリであればが、使いやすくはありますが、やはりNature Remoの方がよく作り込まれているなというのが印象です。
赤外線到達範囲の比較
これも形状&置き方に依存するものなんですが、我が家の場合は、壁際に赤外線リモコンを置く関係で、黒豆だとあまり遠くまで飛ばない印象です。卓上に置くということもあり、あまり高い位置&目立つ場所に置けないので、結果的に隅に置くことになってしまいます。そのため、赤外線が届く範囲が結果的に狭められてしまうんですよね。
Nature Remoに関しては、どこから赤外線が出ているのかわかりませんが、我が家の印象では、かなり遠くまで届きます。最初の動画でもみてわかる通り、Nature RemoとBDレコーダーは全く直線的に繋がっていませんが、この位置であっても問題なく操作が可能になっています。
スマートスピーカーとの連携度合い
黒豆もNature Remoも同じようにGoogle Homeなどのスマートスピーカーに対応しているんですが、どちらが操作しやすいかというと、黒豆の方が操作しやすいですね。
Nature Remoの場合のGoogle Homeのコマンドを以下のような感じになっています。電源ON/OFFだけであれば、直感的に「テレビをつけて」だけで良いんですが、チャンネルを指定しようとすると、毎回頭に「ネイチャーリモを使って〜」をつけなくてはなりません。ちょっとこれ面倒です。
因みにAlexa Echoの場合は、「◯◯(テレビに名付けた名前)を◯チャンネルに変えて」と操作できるので、こっちの方が良いですよね。
黒豆のGoogle home操作方法もAlexa Echoと同じように操作できます。
どちらが使いやすいか?
個人的には全体に、Nature Remoの方が使いやすいですね。やはり一番は機能的というよりも形状的な部分が強いと思います。黒豆が卓上にしか置けないので、置く位置が制限されるのに対して、Nature Remoの場合は、電源さえ取れればどこにでも設置できますしね。
そのおかげでより幅広い家電を操作できるようになっていると思います。アプリの操作性は個人の好みがありますが、十分及第点の作りになっていると思います。しかしちょっと残念なのはエアコンなどはメーカーで統一されてしまったインターフェイスを使っているようなので、エアコンによっては操作できないボタンがいくつかできてしまっている点ですね。
Nature RemoとSwitchBotハブミニとの比較
もう一つのスマートホームデバイスとして有名なSwitchBotの赤外線リモコン、ハブミニとの比較に関しては、以下記事にて詳しく説明しています。

https://simple-was-best.com/switchbot-hubmini/#SwitchBotNature_Remo
残念な点
比較的うまく作り込まれているNature Remo何ですが、ちょっともう一歩な部分をあげてみたいと思います。
Google Homeの操作コマンドが面倒
先ずは既に上でも書きましたが、Google Homeの操作コマンドですね。毎回毎回チャンネルを変えるときに、「ネイチャーリモを使って」という言葉をつけるのは正直面倒な部分があります。Google home側でどうにかできない問題なのか、Nature Remo側でどうにかできるのかわかりませんが、ここは今後の改善に期待したいですね。
AV機器などのボタン位置の自由度が低い
AV機器だけじゃないんですが、照明機器などもプリセットがない機器に関しては全てボタンを一つずつ学習させていく必要があります。しかしそのボタン位置がうまい位置に行ってくれないので結果的に使いづらくなってしまうんですよね。因みに我が家のAV機器のリモコンはこんな感じ。

ボタンは全て前に詰められていき、空白などが作ることができません。そのため上下左右のボタンの位置を決める場合のは、他のボタンと上手く位置を決めなければならず、ちょっと面倒です。
エアコンボタンのプリセットが少ない
日本のエアコンの場合は基本的にプリセットリモコンになっており、メーカーさえ指定すれば、学習させる必要がないんですが、逆にプリセットになっているボタンが結構少なめです。

最近のエアコンには、送風やフィルターお掃除や、風の向きを操作できたり、たくさんのことができるようになっているのに対してプリセットでは電源オンオフと冷房・暖房と温度だけしか指定できません。
これだけできれば十分とも言えるんですが、リモコンを完全に使わなくするためにはやはりこういったボタンもカバーして欲しいところですね。因みに我が家では対応していないエアコンの機能のために、新しく以下の様なボタンを作っています。

まとめ
今回は赤外線学習リモコン、Nature Remoについて紹介していきました。製品の完成度としては、他の学習リモコンと比べると比較的に高いと思いますし、やはりリモコンをまとめられるのは、気分が良いですね。
我が家でも黒豆で届かなかった家電も含めてリモコンを全てNature Remoを纏められて今の所は大満足です。

しかしこれから家電も色んな機能が追加されて、IoT(Internet of Things)が当たり前になっていき、そもそも赤外線リモコン自体がなくなっていくんでしょうね。アプリ操作が当たり前に。
ただそれでもまだまだ赤外線リモコンはなくならないでしょうし、それまではNature Remoに活躍してもらいたいものですね。

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