ついに来ました!この革新的過ぎるロボット掃除機!
というか単なるロボット掃除機と呼んでいいのかわからないぐらい、「掃除に特化したロボット」です。
ロボット掃除機が2015年ぐらいに発売され始め、ここ数年ではモップ水拭きもどんどん出てきて、SwitchBotもそろそろモップ式ロボット掃除機を出すんだろうなと思っていたのですが、流石SwitchBotですね。
僕の予想を飛び越してぶっ飛んだお掃除”ロボット”を出してきました
この製品の何がすごいかというと、なんと「完全全自動のお掃除&給水”ロボット”」なんです。
何を言っているのかわからないかもしれませんが、要は今までのロボット掃除機、特に水拭きの場合はモップの定期的な清掃、水の補給、排水までやらなきゃならなことが多く、正直全自動?とはみたいなことがありました。
このロボット掃除機は、吸引+水拭き+ごみ収集+自動洗浄+自動給排水+加湿器への給水+モップ乾燥+洗剤自動投入と、、、正直1台何役なんのか訳わかりません。
敢えて言うなら、8-in-1の完全自動ロボット掃除機といったところです。
実はこのロボット掃除機は、海外のクラウドファンディングサイトで2023年10月に販売されていたのですが、今回満を持して、日本市場で販売されることになりました。
今回はそんな、日本初上陸の完全全自動のロボット掃除機、SwitchBot S10を一足先に試用させていただくことができましたので、その実力をガッツリとレビューしていきたいと思います。
SwitchBot S10の外観
先ずは外観からチェックしていきましょう。
大したことではないですが、ダンボールは思いのほか結構コンパクトでした。
中には、大きく3つのパーツが梱包されています。
- SwitchBot S10本体
- ゴミステーション
- 水交換ステーション
先ずは、S10本体の箱から開梱してみましょう。
同封物は以下のとおりです。
- S10本体
- サイドブラシ2本(内1本は予備)
- 専用洗剤 300ml 2本(別売り)
- 清掃用ブラシ
先ず、取り出してびっくりしたのは、結構重いんです。
もっと感じがかなりずしっとしていて、今までのロボット掃除機よりも、詰まっている感じの印象です。
とはいえ、持ち運ぶようなものでもないので、重いことに関してはの不満はないのですが。
先ず目についたのは、上部にあるLiDAR SLAMのメタリック具合ですよね。なんだかやたら高級感があります。
次に目についたのは、正面の明らかに本気のカメラです。
今まで障害物検知といえば、赤外線センサーを使ったなんちゃって障害物検知で、唯一iRobot j7やECOVACSの上位機種だけが障害物カメラを搭載していましたが、ついにSwitchBotもS10からAIカメラが搭載されました。
サイドには赤外線センサーはもちろんそのままです。
後方には、充電端子と給水口、そして排水タンクがあります。
排水タンクに関しては、このような感じで取り出して掃除をすることができます。
とはいえ、基本的には排水も自動でやるので、ここを開けることはほとんどないのかもしれませんが、汚れが酷い時は掃除するかもしれませんね。
モップに関しては、S10は珍しく回転ローラータイプのモップになります。
後方サイド部分に、REVO ROLL™とマークされたカバーがあります。
ここを上部に引き上げると、ローラーが出てきて、取り出せるようになります。
こんな感じで出せました。
モップの感じは、ふわふわとした感じで、例えるならダイソンの毛の絡まないローラーみたいな感じです。
こんな感じで床に圧着されて掃除をしてくれるようです。
モップとローラーとだとどちらが良いんでしょうね。
最後に上部になります。
SwitchBotシリーズのロボット掃除機はいつもこの上部の蓋が開くような形になっており、知らない人は結構迷うと思います。
蓋を開けたところに本体の電源とダストパックがあります。
基本はごみ収集ステーションに溜まる想定なので、あまり頻繁に取ることを想定していない配置なんでしょうかね。
本体内蔵のダストパックはこんな感じで取り外せます。
正直容量は多いように思えないですが、一度の掃除かつ毎日掃除をすると考えればこんなもんで大丈夫な気がします。
最後は裏面です。
前方に吸引口と、後方にローラーモップが配置されており、サイドブラシは右側(写真ではひっくり返しているの左)にあります。
ローラーモップが若干片側に寄っているのは少し気になりましたが、ここら辺は使ってみて確認していきたいと思います。
個人的に好きなのは、このブラシですね。
以前までのブラシは通常の毛虫のようなブラシだったんですが、あのブラシって凄い髪の毛が絡むんですよね。
あのブラシの髪の毛を外す作業がとても面倒だったので、ゴムブラシになったことで、楽になるんじゃないかと期待しています。
また同封品で入っていた洗剤は2つ入っています。
1つは300mLで、1つで約3ヶ月持つそうです。
中を見る限り、ゆずの香りがついた中性洗剤のようですが、使用の際には必ず専用洗剤を使うように書いています。
この洗剤は水ステーションに投入するものなんですが、給水と同時に少量の洗剤が投入されるんだと思われます。
そしてなぜ専用なのかというと、このタイプの洗剤はあまり泡が出ないように薄められていることが多いです。基本は排水の匂いを抑えることと、汚れを落ちやすくするためのもので、あまり濃度が高いと泡が出てしまい、本体が故障する原因になるからです。
次は、水ステーションの方に見てみます。
水ステーションは、開けた時に少々驚きでしたが、大きいような小さいような絶妙なサイズ感ですね。
スペックは2L(排水)+2.5L(給水)で合計4.5Lを格納します。
この水タンクは基本は水道管に直結して使わない人向けのパーツになります。
- 排水タンク(2L)
- 清水タンク(2.5L)
- 床シート
- 外付けタンク(※オプションまたは別売り)
背面を見てみると、上部タンクと給排水ケーブルを繋げられるようになっていますね。
水道管に直結できる人は、上部タンクを外してこんな感じで使用することが可能です。
高さは10cmで、結構絶妙な高さです。
後述しますが、基本は水場の近く(キッチン、洗面所、洗濯、トイレ)に設置することになるので、下のスペースにすっぽり入るようにかなりコンパクトになっています。
さらにこのデバイスに面白いは、なんと電源がないこと。
IoT機器なのに、電源不要?ってどういうことって思うかもしれませんが、それがS10という水&電力供給ロボットの出番です。
なんとS10が水ステーションの給電までやるということなので、もう恐ろしいですよね。
因みに給排水ケーブルの太さは1本6mmです。
水道管までたどり着くためには、6mmのケーブルの通り道を考える必要があります。
そして、水道管まで繋げるパーツ類ですが、以下のように準備がされています。
ただ後述しますが、洗面所やキッチンでよくあるP型パーツ(写真右上)に関しては、おそらく海外のパイプサイズが基準にされているのか、少なくとも我が家では使えませんでした。
設置については、後でまた試してみます。
最後はゴミステーションになります。
形が少し特徴的ですね。ゴミは右側の吸引口から吸い上げるような形です。
またこの吸引口はゴミ吸い上げるだけでなく、50度の温風を出して本体の「モップを干す」という機能もここで実装されています。
上部の蓋を開けるとここはダストパックになります。
背面にはケーブルだけととかなりシンプルな作りです。
これが他社との大きな違いで、他社はゴミステーションを多機能化させて、なんでもできるステーションを作りましたが、S10はゴミステーションは充電とダストパックのみ、給排水は水ステーションで、そしてモップ清掃は本体にと、よく考えられていますね。
SwitchBot S10の主な機能
それでは、SwitchBot S10の機能のポイントを先ずはおさらいしていきたいと思います。
水道直結と自動給排水
S10の目玉とも言えるのはこの機能ですね。
この機能は要は水拭きに使用される水と、汚れた水の排水を直接水道管に繋げることで、給水と排水を完全自動化させるということです。
ロボット掃除機のこの作業まで自動化させるというのは、凄いですね。
ロボット掃除機の構造上、水拭きに関しては仕方がないものだと思っていましたが、確かによく考えれば食洗機と同じ原理かもしれませんね。
食洗機も同じように給水と排水を水道管に繋げて、シンクで水を捨てることで実現しています。
S10の場合は、洗面所や洗濯機でそれを実現しているだけとも言えそうですね。
S10の水ステーションは、基本的に水道管があり、かつ排水ができるところであれば、どこでも設置が可能です。
例えばキッチン下、洗面所、洗濯機のパンの横、トイレなどが設置候補になります。
因みにどうしても水道管に繋げられるスペースがないという方には、別途同封の水タンクをつけることで、文字通りどこでも設置が可能です。
さらにこの水交換ステーションですが、電源接続が不要になっており、水道管ケーブルだけの配線で済むようになっています。
これにより、電源ケーブルの配線やさらには漏電対策のケーブル配線が不要になっており、設置がかなりコンパクトにすることができます。
では、どうやってこのステーションを駆動されているかというと、なんとSwitchBot S10本体が給水・排水・洗浄のたび、ついでに水交換ステーションの充電までやるという神仕様になっています。
このS10のロボットっぷりにびっくりです!
リアルタイムモップ洗浄(RinseSyncテクノロジー)
次の革新的機能に関しては、リアルタイムモップ洗浄とも言える、RinseSyncテクノロジーです。
これは今までの自動水拭きロボット掃除機の常識としては、汚れたモップをステーションで清掃し、乾燥させるという方法が従来の方法でした。
S10の場合は、ローラーモップという形状のおかげもありますが、汚れたモップをその場で洗浄し、汚れをこすり取り、汚水を後方に貯めて行くという使い方になります。
これによりローラーモップをステーションで清掃する必要もなくなったので、ステーションはよりスリムに、かつ常に綺麗なモップのまま部屋中を掃除することができます。
業界最強クラスの吸引力
個人的にナイロンブラシがついたものがあまり好きではなく、前々から髪の毛が絡まりやすいなと感じていましたが、今回ついに評判の良いゴムブラシに変わりましたね。
欲を言えば、デュアルラバーブラシにしてくれたらもっと良かったんじゃないかなと思うのですが、今回の進化のポイントはブラシだけじゃないです。
どちらかといえば、吸引力がなんと6500 Paまでパワーアップしました。
3000 Paぐらいの掃除機だと、正直物足りないというか、ちゃんと掃除してくれてるのかちょっと不安になりませんか?
我が家は、ルンバi7もいるので、なんとなくルンバ i7の方がゴミの吸塵力が良い気がしていて、3000 Paぐらいの掃除機だと置き換えるモチベーションが起きなかったのですが、6500 Paぐらいになってくれば、もう本当に「ルンバは卒業」しても良いかもしれませんね。
ついに搭載。AIカメラで障害物にはもうぶつからない
ついに障害物対策が実装されましたね。
S10には、障害物専用のAIカメラが前方に搭載されており、常に前方の状態をカメラで確認して、障害物を避けることができます。
障害物検知の歴史としては、ダンパーセンサー>赤外線センサー>LDSセンサー>3Dセンサーと進化してきましたが、自宅によくある小さな障害物を検知できるということを考えると、やはり一番はカメラになってしまうんだろうなと思っていますが、実際の性能については後ほどの性能試験でご確認ください。
やはり画像検出させた上で、よくある障害物に関しては確実に避けて欲しいですね。
さらに!!!加湿器とのスマート給水連携
そして、SwitchBot S10の最後の奇天烈な機能としては、これですね。
加湿器に給水してくれるという機能です。
これは、これから発売される気化式加湿器2(新モデル)でしか対応できませんが、なんと加湿器に水がなくなったら、自動的にS10が水を給水してくれるというわけです。
加湿器を使ったことがある人はわかると思いますが、冬場の加湿器って、ほぼ毎日給水が必要なんですよね。
この給水作業が結構面倒なんです。
一応加湿器側も、ジョウロで簡単に上から水を注げるとか書いてあるんですが、そもそも毎日3~4L 減ってるわけなんで、そんな大きさのジョウロはなく、結局のところ2〜3回往復する必要があるんですよね。
それが、このS10というなの給水ロボットが自動化してくれるってわけなんですから、最強過ぎますね。
但し、洗剤が加えられた状態で、加湿器に水を追加することは推奨されていないので、注意してください。
これは給水の時に洗剤も同時に追加されてしまう仕様のため、そのままだと加湿器に洗剤が入ってしまうからですね。
個人的には、洗剤も同時にやって欲しかったかな
SwitchBot S10の設置と使用方法
ここからは、実際にSwitchBot S10を設置していきたいと思います。
S10は水道管直結になるので、少しだけ水道管工事的な作業が発生します。
とはいえ、水道管の工事事業者を呼ぶほどの作業ではないので、食洗機の水道管作業を自分でやったことがある人であれば問題なくできると思います。
小型水交換ステーションの設置
水交換ステーションの設置については、基本的に水道管が露出しているところで作業が必要です。
我が家の場合はの第一選択肢としては、洗面所の下のこの配管から取ろうかと思ったのですが…
水道管の排水に関しては、P型パーツ(上記写真の右側)というものがあるのですが、これは水道管に何かを落とした時にそのまま流れてしまわないようにする部分なんですが、基本はここに排水ケーブルを繋ぐための分岐パーツを取り付けられればよかったのですが、我が家の場合は配管の径とパーツが合わず、これは取り付けられませんでした。
なので、今回は洗濯機から給水分岐させて、洗濯パンの部分で排水するようにしたいと思います。
こんな感じで、我が家のドラム式洗濯機の給水部分に分岐パーツを挟みます。
そして再度の部分に、水交換ステーションから伸びる給水ケーブルを取り付けます。
これで給水はOKです。
次に排水ですが、洗濯パンがある場合にはめちゃくちゃ簡単です。
下の写真のように排水ケーブルをそのまま排水溝に差し込めばOKです。
因みに標準では排水ケーブルの先端は、パーツが取り付けられいますが、今回は排水溝に差し込むために切り取ってしまっています。
てなわけで、こんな感じで設置が完了しました。
かなりいい感じに施工できました!
給排水ケーブルを洗濯機に通すために、左の棚の下をちょびっと削ってケーブルを通しています。
因みに水交換ステーションは、給電は不要なので、これで設置完了です。
外付け水タンクの設置
我が家の場合は、水道管に直結させることができたので、水タンクを使う必要がなくなったのですが、もし水道管施工ができなかった人に関しても諦める必要はありません。
ちゃんとそういう人のために、外部取付可能な外部タンクがあります。
これの取り付けはめちゃくちゃ簡単です。
水交換ステーションの上に、ドシっと乗せて
横の電源ケーブルを差し込んで
あとは後ろの給排水ケーブルを接続するだけで終了です。
本体の操作方法
本体の操作に関しては、全てアプリから行います。
アプリの操作の印象としては、結構いろいろなことが設定できるなという感じです。
とはいえ、できるだけUIをシンプルにしようとしているのは感じますね。
清掃に関しては清掃&水拭きモードと清掃モードの2種類で、加湿器との連携部分については詳細設定部分で、給水タイミングなどを調整できます。
ただ現時点では、気化式加湿器は出ていないので、設定画面はあるものの使うことはできません。
ステーション側の設定もできるようになっており、イメージ的にステーション設定と本体設定に別れている感じですね。
ステーション側では、洗浄・乾燥・ごみ収集の3つの操作・設定ができるようになっています。
またカーペットモード(吸引力を上げる、もしくは回避する)のどちらを設定で選べるようになっています。
もちろんこれ以外にも通常のSwitchBotデバイスと同様に、ホームオートメーションの設定や、センサーデバイスとの連携もできるようになっているので、本体・ステーションだけでなく、家全体のスマートデバイスとロボット掃除機を連携させることができるようになっています。
実際に使ってみた
それでは、ここからは実際に使ってみたいと思います。
吸引性能
先ずは吸引力から確認していきます。
一応今回準備していた髪の毛のゴミや、チリ系のゴミは全て掃除してくれましたね。
少し気になったのは、サイドブラシが片側にあるモデル共通の問題ですが、ブラシがゴミを反対側に弾き飛ばしてしまうという問題があります。
このせいで、掃除済みのエリアにゴミが飛んでいってしまうので、結果的にゴミ残りが発生するということですね。
とはいえ、これは1回掃除から2回掃除をしたり、そもそも毎日掃除をしていればほぼ気にはならないと思います。
吸引力に関してはなんとも比較がしづらい部分ではありますが、とりあえずは期待しているレベルのゴミは取れていると思います。
水拭き性能
次に水拭きの性能を確認していきたいと思います。
今回は色鉛筆、水性ペン、ケチャップの3種類の汚れをS10に掃除させてみたいと思います。
因みにS10の掃除パターンは、清掃&水拭きモード、もしくは清掃モードの2種類しかないので、今回は清掃&水拭きモードで掃除をさせています。
結果としてですが、性能的には5段階中3.5ぐらいと言った感じでしょうか?
ケチャップに関しては、明らかに取れやすそうなのでは1回で綺麗になりましたが、水性ペンは2回、色鉛筆は2回通ってもまだうっすらと残っていましたね。
加圧もして、洗剤を入れていますが、それでもまだ若干残るという感じなので、なかなか期待していた性能までは足りなかったかなという感じです。
障害物検知性能
次に障害物の検知性能になります。
障害物の検知/迂回性能に関しては、正直少々がっかりな結果になりました。
ケーブルのような小さいものに関しては検知すらできておらず、比較的に大きなぬいぐるみであっても検知はできても正しく迂回できていませんね。
途中でケーブルを巻き込んでしまったので、もう一度絡んだケーブルを外してやり直してみましたが、結局同じようにケーブルを引き込んでしまっているので、これだとなんともという感じですね。
モップ洗浄機能
次に水交換ステーションにおけるモップ洗浄の機能を試してみたい思います。
そもそも水交換ステーションのドック風景自体もそもそもこの絵面がなんだか新鮮に感じますね。
前半に関しては、本体に貯まった汚水を排水して、その後綺麗な水を給水という感じですね。
またモップの洗浄自体は、清掃しながらある程度はやっているということですが、水交換ステーションにてモップ洗浄ももう一度ここで回して汚れを取るという感じのようです。
因みに乾燥自体はゴミステーション側で乾燥させるというスタイルのようです。
気になる汚れの取れ具合ですが、今回ケチャップという比較的ネットリとした汚れを扱ってしまったので、正直完璧に綺麗かというとなんとも言えないという感じです。
乾燥自体は終わっているんですが、若干の匂いやカピカピ感が残っています。
ケチャップのようなひどい汚れの場合にはそのまま掃除機にかけずに、せめてティッシュで拭うぐらいはしておいた方が良さそうです。
乾燥機能
モップ乾燥機能に関しては、少々驚きで、確かに乾燥はしてくれているのですが、全然騒音って感じではないですね。
一般的に洗浄&乾燥のプロセスは、少々うるさくなりがちなのですが、S10の場合はリアルタイムで洗浄をしているので、その分ステーションが小型化され、乾燥機能だけを実施しているということなんでしょうね。
SwitchBot S10を使ってちょっと気になるところ
それではここからは、SwitchBot S10を実際に使ってみて、気になったところも紹介していきたいと思います。
施工方法の難しさ、設置スペースの確保が必要
先ずは何よりもこれですね。
確かに水道管直結はめちゃくちゃ便利です。
給水と排水まで完全に自動化してくれるというのは、掃除という行為自体を空気みたいな存在にしてくれる神的な機能だと思っています。
とはいえ、水道管の施工は少々難易度が高いのも事実です。知識なく、なんとなく水道管のボルトを緩めてしまって大惨事なんてことにもなりかねません。
また今回も当初洗面所の配管に取り付けようと思いましたが、やはりサイズが合わずにうまくいきませんでした。今回の製品自体が海外発のモデルということで、日本メーカーの水道管の配管サイズが違うなどもあるかもしれませんね。
さらに配線スペースが確保できない、設置場所が確保できないなどの制限があるのも水交換ステーションのデメリットかもしれません。
また外部水タンクがあることは事実ですが、外部タンクの容量は、2 L 程度とのことなので、少なくとも2〜3回に1度は水交換が必要になりそうな感じなので、S10に関してはどうにか水交換ステーションが設置できることはしっかりと場所を確認したおく必要がありそうです。
水拭きのみモードがない
そして、不思議なことにS10の掃除モードに、何故か水拭きモードがありません。
選べるのは清掃モードか、清掃&水拭きモードの2種類です。
通常の水拭きのできるロボット掃除機では、水拭きモード単体で動作させることができることは一般的ですが、何故だかS10ではできません。
そのせいなのかはわかりませんが、今回の性能試験でのケチャップがサイドブラシにべっとりとくっついたまま乾燥されてしまい、一つの束のような状態になってしまいました。
また今回は大丈夫でしたが、吸引しながら水拭きをしてしまうと、水系の汚れをダストボックスに入れ込んでしまう危険性があるので、個人的にはあまりやりたくないモードです。
確かに清掃&水拭きモードにすれば、2回の清掃が1度で済むと考えられるかもしれませんが、個人的にはこう言った問題も起こるので、例え時間がかかっても水拭きモードは欲しかったなという感じです。
障害物検知はした、、、けど避けてくれ
最後の障害検知の性能ですが、これは本当に残念な感じでしたね。
見た目的にはかなり障害物の検知をしてくれそうなカメラが前方についているのですが、ほとんどそのまま突っ込んで行きましたね。
AIカメラ系は画像認識がまず最初にステップになるので、画像認識の精度がまだまだ足りないのかと思います。
ただAI障害物回避機能では、障害物を検知すると、ローカル障害物回避アルゴリズムを使って人のように自分で判断し、障害物を回避するということで、ファームウェアのアップデートを重ねることで、当該アルゴリズムがより進化していき、使えば使うほど賢く便利になっていくそうです。
なので、ここはソフトの改善の余地はありそうな部分ではあるので、今後の改善に期待したいところですね。
学習が進んで、今後の精度が上がっていくことを期待♪
水交換ステーションへの洗剤投入と加湿器自動給水は併用できない
SwitchBot S10の水交換ステーションは水拭き掃除に使う水の給水と汚水の排水に加えて、新しい気化式加湿器にも自動的に給水するという機能を持っていますが、実は水交換ステーションに洗剤が加えられた状態で、加湿器に水を追加することは推奨されていません。
水拭きをするときには気持ち的には水だけでなくて、洗剤も加えて欲しいところですが、おそらく給水の際に洗剤も自動的に投下してしまう、もしくはそうでなくても本体タンク内で混ざってしまうのかと思います。
そのため、このままだと加湿器に洗剤入りの水が入ってしまうということですね。
個人的には、洗剤を入れた水拭きも、加湿器も一緒に使いたいところでしたが、ただ言われてみればそうかもしれませんね。
本格的に対策するのであれば、S10本体に洗剤を溜めておくしかなさそうな気がします。
他社製品との比較|スペックでは他社に負けるが、シリーズ連携は最強。
以下に他社の水拭きまでできるハイエンドロボット掃除機の比較表を作成してみました。
SwitchBot S10 | Narwal Freo X Ultra | Narwal Freo X Plus | Narwal Freo | ECOVACS DEEBOT X1 OMNI | ECOVACS DEEBOT X2 OMNI | Roborock S8 Pro Ultra | Eufy Clean X9 Pro | |
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イメージ | ||||||||
吸収力 | 6500 Pa | 8200 Pa | 7800 Pa | 3000 Pa | 5000 Pa | 8000 Pa | 6000 Pa | 5500 Pa |
サイズ | 365x365x115 mm (本体) 260x207x412mm (ゴミステーション) 400x165x100mm (水ステーション) | 350x350x107 mm (本体) 370x415x434 mm (セット) | 350×351.5×105 mm (本体) 370x415x435 mm (セット) | 362x362x103.5mm (本体) | 320x353x95 mm (本体) 394x443x527.5 mm (セット) | 353x353x96.5mm (本体) 426x514x450mm (ステーション) | 約353x327x114mm (本体) 約422x416x443mm (ステーション) | |
重さ | 4.25 kg (本体) 8.5 kg (ステーション) | 4.5 kg (本体) 8.75 kg (ステーション) | 約4.5kg (本体) 約10.1kg (ステーション) | 約4.6kg (本体) 約7.2kg (ステーション) | ||||
バッテリー容量 | 4000mAh | 5200mAh | 5200 mAh | 5200mAh | 5200mAh | 6400mAh | 5200mAh | |
定格出力 | 36W (充電) 800W(ごみ収集) 200W (乾燥) | 72 W | 45 W | 40 W | 40 W | 60 W | ||
騒音レベル | 66db (掃除) 62db (水拭き) | 53-63db(掃除) 48db(水拭き) 57db(掃除&水拭き) | 68 db | 64.9 db(掃除) 65.5 db(掃除&水拭き) | ||||
最大稼働時間 | 140 分 | 210 分 | 210分 | 180 分 | 260 分 | 161 分 | 180 分 | 180 分 |
ダストボックスのボリューム | 1 L (約 45日) | 1 L (約 45日) | 480 mL | 400 mL | 420 mL | 350 mL | 410 mL | |
本体タンク容量 | 280 mL | 80 mL | 180 mL | |||||
水タンク容量 | 水道管直結 外付けの場合 4500mL (清水:2500 mL / 汚水:2000 mL) | 8550 mL (清水:4500 mL / 汚水:4050 mL) | 8550 mL (清水:4500 mL / 汚水:4050 mL) | 8000 mL (清水:4000 mL / 汚水:4000 mL) | 7500 mL (清水:4000 mL / 汚水:3500 mL) | 7700 mL (清水:4100 mL / 汚水:3600 mL) | ||
洗剤自動投入 | ||||||||
ごみ収集ボックス | 4 L | 3 L (60 日間) | 3 L (60 日間) | 2.5 L (60日間) | ||||
乗り越え可能段差 | 2 cm | 2 cm | 2 cm | 2 cm | 2.2 cm | 2 cm | 2.1 cm | |
モップリフト | 約 7mm | 1.2 cm | 9mm | 1.2 cm | 1.5 cm | 0.5 cm | 1.2 cm | |
モップシステム | ローラー式 | 回転式 | シート式 | 回転式 | 回転式 | 回転式 | 荷重シート式 | 回転式 |
加圧力 | 10N | 木質: 7N (約 0.7 kg) タイル: 12N (約 1.2 kg) | 木質: 7N (約 0.7 kg) タイル: 12N (約 1.2 kg) | 木質: 7N (約 0.7 kg) タイル: 12N (約 1.2 kg) | 高速振動モップ 高加重モップ | 1 kg | ||
全自動 モップクリーニング | ||||||||
温水洗浄 | ||||||||
メインブラシ | ゴムブラシ | 絡まりゼロブラシ | 絡まりゼロブラシ | ナイロンブラシ | ゴムブラシ | ゴムブラシ | デュアルゴムブラシ | ゴムブラシ |
サイドブラシ | 片側 | 左右両側 | 左右両側 | 左右両側 | 左右両側 | 左右両側 | 片側 | 片側 |
障害物検知 | AIカメラ | 3Dセンサー デュアルストラクチャーライト | 3Dセンサー デュアルストラクチャーライト | LDSレーダー 赤外線センサー | 3Dセンサー 高性能HDRカメラ | 3Dセンサー 高性能HDRカメラ | 3Dストラクチャードライト&カメラ 赤外線イメージングシステム | 3D ToFセンサー AIカメラ |
販売価格帯 | 10万円台 | 10万台後半 | 〜10万未満 | 10万円台 | 10万円台 | 20万円台 | 20万円台 | 10万円台 |
購入先 | Amazon | Amazon | Amazon | Amazon | Amazon | Amazon | Amazon | Amazon |
今回比較した中で言えば、SwitchBotのスペックとしては、4/5点満点って感じでしょうか?
確かに吸引力は6500 Paと従来のロボット掃除機と比べると十分高いのですが、やはり市場には8000 Paぐらいまでの化け物みたいな掃除機も多いので、スペックだけの比較となるとこんなところかなといった感じです。
とはいえ、ローラー式によるリアルタイム洗浄のメリットや、SwitchBot 気化式加湿器を始めとする、シリーズデバイスとの連携部分に関しては、他社のロボット掃除機には真似のできない部分です。
もちろんGoogle ホームやAmazon Alexa、Siriなどを使用すれば、他社のスマートホームデバイスとの連携についてもある程度はできますが、やはり同じシリーズデバイス内での連携(ネイティブ連携)には遠く及びません。
さらには、今回のSwitchBotに関して言えば、ハードウェア的に専用デバイスにもなっているので、自宅を全て自動化させたいと考えている人にとっては、SwitchBot S10 ロボット掃除機が最適だとも考えられるかもしれません。
まとめ
今回はSwitchBot S10についてレビューしていきました。
- 水道管直結の”完全”自動掃除
- リアルタイムモップ洗浄
- 6500 Paの吸引力
- AIカメラ搭載の障害物検知
- 気化式加湿器への自動給水連携
- 水交換ステーションの施工方法&スペース問題
- 水拭きモードがない
- 障害物検知はいまひとつ
- 洗剤水拭きと加湿器給水の併用はできない
今回使ってみ使ってみた総評としては、完全自動連携という点では間違いなくストレスフリーで使えるロボット掃除機という感じですね。
今まで色んなロボット掃除機を使ってきましたが、ゴミの処理だけは自動化されることが多い中、やはり水拭きまではなかなか自動化できないことが当たり前でした。
そんな中今回、SwitchBot S10では敢えての水道管直結モデルという新しいタイプのロボット掃除機が出てきたなという印象です。
とはいえ、今回が初のモデルということで、日本のメーカー(例, TOTO、LIXIL、パナソニックなど)の水道管サイズ、取り付け方(専用分水器)など、別売りでもいいのでパーツを増やしていくなどの改良の余地はまだまだありそうです。
また水拭きモードがないことや、障害物検知の精度に関しては改善してほしいポイントではあるものの、ハードウェア的には十分な性能があるように気もするので、これは今後のソフトウェアアップデートに期待したいところです。
とはいえ、ロボット掃除機全体の総評としては、本当に面白い掃除機になっていると思います。障害物検知も要はちゃんと床にモノがないようにすればいいだけですし、水拭きモードはあれば良いですが、無ければ2回やればいいだけですからね。
それよりも何より、水道管直結で、自動給水&排水、さらには加湿器への給水までするという最高のスマートホーム体験を味わえるのは正直現時点はSwitchBot S10が存在しません。
そういう意味でも最先端のスマートホームを体験したいという人には自信を持ってお勧めできるロボット掃除機だと思います。
それでは、ぜひ参考にしてみてください!
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