確か2年前ぐらいだったかと思いますが、最初のこういった財布に入れられるスリムカードタイプのトラッカーが出てきた時には正直本当に驚きましたよね。
ついにここまでIoTの世界が来たかと驚いたものですが、最近はいろいろなメーカーから同じようなタイプのカード型トラッカーが出てきていますよね。
正直どれも似たような機能で、値段も同じようなものだなと思っていましたし、そもそも財布を無くすシチュエーションってどこだろうと悩む部分もあったので、正直あんまり気にしていないガジェットの1つでした。
そう思っていた時期もありました
ただ、実は数年前に、カバンを電車の中に忘れるという大失態を起こしてしまったことが合って、本当に焦った経験があります。
いつもとは違うカバンを使っていたということや、子供の荷物やらで、いろいろ両手が塞がっている状態で、電車を降りた時になんだか荷物が一つ足りないことなんてつゆ知らず、そのまま家に帰ったわけですね。
そこから多分電車に忘れたということはわかったのですが、その鞄がどこで保管されているかというのが、実はすぐにはわからないんです。
カバンなどの拾得物は、終電後に整理されて、拾得物一覧として鉄道会社のリストに登録されるのに時間がかかるというのもありますし、そもそも保管場所も終端駅にあるわけでもないというのがあり、そもそもどこにあるかというのが、鉄道会社的にもすぐによくわかってないという感じです。
とはいえ、財布などの超重要物ですから、1分1秒でも早く手元に戻したいわけですから、結構焦る瞬間ですよね。
その時は結局たまたま乗っていた電車の終端駅を覚えていて、終端駅の駅員さんが保管してくれていたおかげで、無事に見つけることができたのですが、もしこのトラッカーを持っていれば、リアルタイムにどこにあるかを把握して、保管駅をすぐに見つけることができますよね。
ということで、前置きが長くなりましたが、そんな万が一の保険として持っておいて損はないんじゃないかと思われる紛失防止トラッカーですが、今回は国内スマートホームNo.1メーカーのSwitchBotから発売されたスマートトラッカーカードについてレビューしていきたいと思います。
SwitchBot スマートトラッカーカードの外観
それでは早速開けていきましょう。
表面にはしっかり今回の目玉機能Apple Find Myのロゴに入ってますね。
取り出してみましたが、いわゆるカードタイプのトラッカーですね。
表面にボタンがあるのが特徴です。
これだけ小さい中にちゃんとボタンを組み込んでくるのはすごいですね。
これだけ薄いので、こんな感じで財布にも自然に収納できますね。
SwitchBot スマートトラッカーカードの特徴
それでは、機能についても一つずつ確認していきたいと思います。
Apple Find My「探す」機能にも対応 (iOS限定)
やはりトラッカー系のデバイスでは、これが一番日本では必須の機能ですよね。
日本はiPhoneのシェアがスマホ全体で8割以上ですから、iPhone関連機能は正直必須と言えますよね。
またこの「探す」機能というのは、GPSなどは使用せずに、BLE通信圏内のiPhoneとバッググラウンドで通信し、その位置を計測できるというiOSユーザーだらけな日本だからこそめちゃくちゃ便利な機能でして、この機能があるおかげで電池持ちというのも便利なものになっています。
ということで、Find Myに登録してみました。
機能機能はしっかりとサポートしていますね。
試しに財布に入れたスマートトラッカーカードが、「探す」アプリから本当に操作できるのか試してみました。
十分スムーズに反応して、音声もならせていますね。
厚さ 2.5mm のスリムデザインで、財布にピッタリ
また主な特徴として際立つのは、そのスリムさです。
厚さは2.5mmということなので、持った感じはちょっと分厚めのカードという感じですね。
因みに通常のクレジットカード3枚がおおよそ2.5mm程度になります。
これだけ薄くできていれば、財布に入れてもほとんど気にならないレベルになっていると思います。
「スマホ」も探せる
これもトラッカー系のデバイスではよくありがちな機能ですが、BLEでペアリングしているデバイスで音を発生させてスマホを探すという機能ですね。
一応確かに探せましたが、正直アップルウォッチ系のデバイスの方がこの機能はよく使うので、敢えてトラッカーにこの機能がなくても良いかとは思ってます。
QRコードで拾得者へ連絡先
この機能は個人的に面白いと思いました。
拾得物のQRコードを読み取ると、連絡先が表示されるというのはたまに見かけるデバイス例ではありますが、SwitchBotはもう一つ先にいってますね。
例えばこんな感じでQRコードを読み取ると。
予め登録しておいた連絡先情報が表示されます。
またQRコードが読み取られると同時に、SwitchBotアプリおよび登録メールアドレス宛に、QRコードがスキャンされた旨の通知がほぼリアルタイムで発生します。
なので、つまりこのスキャンの連絡が来たのも関わらず、連絡が来ないということは・・・
因みにこの連絡先は、アプリ側で紛失モードをオンにしないと表示されないので、紛失前にQRコードを読み取られて個人情報が勝手にみられるということはありません。
SwitchBot ロック用のキーパッドと連携して、NFCカードとしても使える
そして最後になりますが、このトラッカーカード自体がNFCカードになっているので、SwitchBotキーパッドにNFCカードとして登録しておけば、なんと解錠までできます。
この機能は、内部のバッテリーとは全く関係ない仕様になっています。
スマートトラッカーカード自体は、約3年間動作するバッテリー内蔵にはなっていますが、バッテリーが切れた後は特に充電などはできません。(一次電池)
とはいえ、バッテリーが切れた後もNFCカードとしては機能するので、全くゴミになるわけではないということですね。
SwitchBot製品と連携してホームオートメーション
またSwitchBotのスマートトラッカーを買う動機の一つにもなり得るのが、やはり豊富なSwitchBot製品とのスムーズな連携ですよね。
今回のカードに関しては基本的に財布に入れて使うでしょうから、そこまでの連携はないと思ったのですが、なんとカードだけを使ってオートメーションが実現できるようです。
これはおそらくカード自体が「探す」機能に対応しているため、カードの位置が把握できるので、これによって自宅に帰ってきた、出て行ったというジオフェンシングの機能が使えるということですね。
単体で自分で使うというよりも、子供のカバンで取り付けて、簡単な位置把握・オートメーション用途には使えそうです。
SwitchBot スマートトラッカーカードの使用方法
ここからは、スマートトラッカーカードを購入した人向けに使い方を紹介しておきます。
先ずはもしSwitchBotアプリをインストールしていない人がいれば、ここでインストールしておいてください。
アプリを立ち上げたら、右上のプラスマークをクリックして、トラッカーカードを追加していきます。
先ずは必ずiPhoneユーザーの場合には、このAppleの「探す」機能を登録しておきましょう。
Apple Find Myのアプリを開いて、持ち物の追加>その他持ち物の追加をクリックして、そのタイミングで、スマートトラッカーカードのボタンを2回クリックすれば、探索モードに入るのでそれでデバイスを追加できます。
これは、スマートトラッカー側で操作するわけではなく、キーパッドデバイス側でNFCカードとして登録するだけで済みます。
因みにキーパッドに登録できるNFCカードは、SwitchBot純正カードもしくはこのスマートトラッカーカードのみです。
SwitchBot スマートトラッカーカードで気になった部分
1週間ほど使ってみましたが、少し気になった部分も正直あったので、いくつかピックアップしておきます。
全く気にならないと言ったら、嘘になる
厚みが2.5mmとかなり薄いことは確かです。
財布にも普通に入ります。
とはいえ、クレジットカード3枚分はあります。
入るか入らないかと言ったら入るんですが、特に革の財布の場合、その分革が伸びて癖になってしまうという懸念というか、結末が見えるのは確かです。
バッテリー寿命は3年間、その後はNFCカードとしての人生に
バッテリーには一次電池を使っているので、充電などはできません。
そのため、バッテリーが使い終わった後には、単純にNFCカードとしての機能しか動作しません。
充電できた方がよかったのかと言われると、一般的にコンシューマー向けのデバイスは3年間程度で入れ替えるのが当たり前なので、特に問題はないのですが、正直バッテリーを使い終わった後に本当にNFCカードとして使うかなと疑問に思うところはあります。
注意|ホーム共有をしていると自分の居場所が家族にバレる
これは誰に持たせるかで意味合いが変わると思います。
良くも悪くも、このスマートトラッカーカードは他のSwitchBotと連携するためには、同じ”ホーム”に所属する必要があります。
子供に持たせば場合には、子供の位置を両親で共有できるという意味では簡易的に見守りデバイスのようにも機能するので、とても便利だと思います。
一方で、自分の財布に入れてトラッキングさせておくと、同じホームを共有する家族に常に自分の位置を捕捉されるという形になります。
これはちょっと・・・・
因みにこれを回避するための方法としては、SwitchBotアプリからプロフィール>ホームを管理>ホームを作成をクリックし、新しく持ち物という”ホーム”を作ります。
そして”持ち物”内にスマートトラッカーを登録し、そして”マイホーム”だけを家族と共有することで、トラッカーカード自体は家族と共有されなくなります。
但し、これをやってしまうとデメリットとして、他のSwitchBotデバイスとの連携ができなくなり、単純にスマートトラッカーとして動作するのみになるのが注意点になります。
他社のスマートトラッカーカードとの比較
今回比較にあたっては、同じようなカードタイプのものをピックアップしてみました。
特徴 | SwitchBot スマートトラッカーカード | Anker eufy Security SmartTrack Card | ロジテック スマートトラッカー | Dyoac 紛失防止タグ | VOCOlinc 紛失防止タグ |
---|---|---|---|---|---|
イメージ | |||||
厚み | 2.5 mm | 2.4 mm | 1.7 mm | 1.6 mm | 1.6 mm |
近距離位置を把握 | |||||
Bluetooth範囲外で位置把握 | 「探す」アプリ(iOSのみ対応) | 「探す」アプリ(iOSのみ対応) | 「探す」アプリ(iOSのみ対応) | 「探す」アプリ(iOSのみ対応) | 「探す」アプリ(iOSのみ対応) |
カードを鳴らす | |||||
スマホを鳴らす | |||||
置き忘れ通知 | |||||
NFCカード | |||||
拾得者への連絡先公開 | 通知も可能 | ||||
バッテリー交換/充電 | |||||
電池持ち | 約 3年間 | 約 3年間 | 約 6ヶ月 | 約 4ヶ月 | 約 3年間 |
購入先 | Amazon | Amazon | Amazon | Amazon | Amazon |
総評 | スペック的に見れば、最も充実しているがその分サイズが大きくなっている。SwitchBot製品との連携をしたいならこれ。 | スペック的にはSwitchBotと同等。eufyシリーズが欲しいならこれ。 | ほぼAirTag 再充電可能なトラッキングカード。多少価格が高いが薄いは便利。 | 再充電対応なトラッカーカード。その分一度の充電時間が最大4ヶ月と短い。但し、かなり薄い。 | バランスの取れた一枚。スマホを鳴らすような機能はないが、「探す」機能だけならこれで良い。+Styleシリーズと連携。 |
正直なところ、単純に財布の位置を検出したいだけなら、他の製品を選んだ方がコスパが良いかなと思うのが、第一印象です。
ただSwitchBotは、アプリ側の機能がかなり充実しているので、他のSwitchBot製品とトータルで使い勝手を考えれば、こちらを選ぶ価値はあるかと思います。
まとめ
今回はSwitchBotスマートトラッカーカードについてレビューしていきました。
- Apple Find My「探す」機能に対応
- スマホも探せる
- キーパッドと連携して、鍵としても使用できる
- SwitchBot製品とオートメーション設定できる
- 2.5 mm の厚みが気になる
この製品のポイントは、なんといってもApple Find My「探す」へのネイティブ対応と、SwitchBot製品との連携という部分かと思います。
基本的にこういったスマートホーム製品に関しては、色々なアプリで操作するのはとても面倒です。
とはいえ、Appleの純正アプリだけだと使える機能が限られてくるので、SwitchBotのように1つのアプリで、家中を全て操作できるというのはそれだけ便利だと思います。
スマートトラッカーカード単体で評価するよりも、SwitchBotのスマートトラッカーとしてまとめて管理したいというニーズに合った製品だと思います。
それではみなさん是非検討してみてください。
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