今回は、SwitchBotで唯一持っていなかった屋外向けの防水温湿度計についてレビューしていきたいと思います。
今まで色々なスマートホームデバイスをレビューしてきましたが、実は完全屋外向けというのはそもそも数が少ないということもあり、あんまり触ったことがなかったんですよね。
スマートホームということなので、あくまでも自宅内ということであれば屋外に設置するものっていうのは、Wi-Fiが届かなかったり、そもそも電源が取れないといった問題から、なかなか難しいんですよね。
とはいえ、我が家でも唯一スマートじゃなかったベランダ(半屋外)のスマート化を進めていまして、前回も屋外カメラを設置したところです。今回はカメラに引き続き、屋外の温度および湿度をスマホからチェックし、家電と連携してみたいと思います。


SwitchBot 防水温湿度計の外観|思ったよりも小さいけど少し重い
先ずは外観から確認していきたいと思います。

内容物は、相変わらずシンプルですね。
本体とストラップだけです。なんでストラップ?と思ったんですが、後述しますが使ってみると理由がわかります。

サイズ感ですが、実測値で27.3 x 66 x 20 mmという感じです。
思ったよりもかなり小さいですね。最初写真を見た時には、もっと細長いのかと思いましたが、このサイズであれば、ほとんど存在感のない感じですね。



一方で、重量ですが、実測で44.7 gになります。
これはほぼ電池の重さなんだと思いますが、それでも若干重いなというのが印象です。今回の使い方であれば、ベランダや庭で設置するだけなので、正直重さは関係ないと言えば、関係ないのですが、例えばハイキング、キャンプ、登山で使おうとした場合には、このサイズ感で50 g だと思うと、もう少し軽くならないものかなと思うところもあります。
とはいえ、ベランダで使う分には十分問題ないです。

裏蓋を開けた状態です。
バッテリーは、単4x2本という感じです。これでバッテリー寿命としては約2年保つそうです。
データとしては4秒おきに取得していることを考えると、バッテリー交換なしで、約2年間使えるというのは、恐ろしいですね。

防水性能としては、IP65ということになっているので、裏蓋もゴムパッキンがされていますね。
取り外しの際に若干開けづらい&付けづらいのですが、屋外で電池を使うわけですからむしろこれぐらいしっかりついてくれた方が安心ですね。

最後はストラップをつけて、完成です。

SwitchBot 防水温湿度計ができること
次にSwitchBot防水温湿度の機能について、特徴的なところをいくつかピックアップして紹介していきたいと思います。
IP65の防水仕様
先ずは、防水性能からですが、IP65というものになっています。
IPXXの定義については、1つ目の数字が防塵性を表しており、と2つ目の数字が防水性になっています。
第一特性数字 | 要約 | 定義 |
---|---|---|
0 | 無保護 | - |
1 | 直径50mm以上の大きさの外来固形物に対して保護している。 | 直径50mmの球状の、固形物プローブの全体が浸入してはならない。 |
2 | 直径12.5mm以上の大きさの外来固形物に対して保護している。 | 直径12.5mmの球状の、固形物プローブの全体が浸入してはならない。 |
3 | 直径2.5mm以上の大きさの外来固形物に対して保護している。 | 直径2.5mmの固形物プローブが全く浸入してはならない。 |
4 | 直径1.0mm以上の大きさの外来固形物に対して保護している。 | 直径1.0mmの固形物プローブが全く浸入してはならない。 |
5 | 防じん形 | じんあいの浸入を完全に防止することはできないが、電気機器の所定の動作及び安全性を阻害する量のじんあいの浸入があってはならない。 |
6 | 耐じん形 | じんあいの浸入があってはならない。 |
第二特性数字 | 要約 | 定義 |
---|---|---|
0 | 無保護 | - |
1 | 鉛直に落下する水滴に対して保護する。 | 鉛直に落下する水滴によって有害な影響を及ぼしてはならない。 |
2 | 15度以内で傾斜しても鉛直に落下する水滴に対して保護する。 | 外郭が鉛直に対して両側に15度以内で傾斜したとき、鉛直に落下する水滴によっても有害な影響を及ぼしてはならない。 |
3 | 散水(spraying water)に対して保護する。 | 鉛直から 両側に60度までの角度で噴霧した水によっても有害な影響を及ぼしてはならない。 |
4 | 水の飛まつ(splashing water)に対して保護する。 | あらゆる方向からの水の飛まつによっても有害な影響を及ぼしてはならない。 |
5 | 噴流(water jet)に対して保護する。 | あらゆる方向からのノズルによる噴流水によっても有害な影響を及ぼしてはならない。 |
6 | 暴噴流(powerfull jet)に対して保護する。 | あらゆる方向からのノズルによる強力なジェット噴流水によっても有害な影響を及ぼしてはならない。 |
7 | 水に浸しても影響がないように保護する。 | 規定の圧力及び時間で外郭を一時的に水中に沈めたとき、有害な影響を生じる量の水の浸入があってはならない。 |
8 | 潜水状態での使用に対して保護する。 | 関係者間で取り決めた数字7より厳しい条件下で外郭を継続的に水中に沈めたとき、有害な影響を生じる量の水の浸入があってはならない。 |
防水性こそ、レベル5になっていますが世の中の耐水仕様と呼ばれるものについては、IP65以上であれば十分です。基本的に屋外の直接雨が強く当たらない庇の下に置いておくような感じになると思います。
外気温をチェックして、適切なエアコン温度を設定できる
そもそも外気温なんてなんで必要なのかですが、我が家としては以下の使い方になるかなと思います。
- 子供が外で遊ぶ時の目安
- 外出時の服装への考慮
- 室内のエアコンの設定温度への考慮
- 季節の記録として
特にエアコンに関しては、目安としては外気温-3℃ぐらいがちょうどいいとも言います。
ただ一方で26℃〜28℃程度じゃないと、涼しさを感じられないということもあるので、あくまでも目安的に使えばいいのかなと思います。
また子供が外で遊んでも安全なのかどうかの目安にもいいですね。
キャンプやアウトドアの活動でも使える
またこの防水温湿度計のすごいところは、バッテリー駆動になるので、完全なアウトドアな環境でも使用できるということです。

キャンプや登山に持っていけば、自分の感覚でなく、正確な気温・湿度が得られる情報、またその環境での過ごし方を考えることができますし、さらには環境ごとで得られる経験値などがあると思います。
絶対湿度/露点温度/VPDも取得できる
最後にこれは防水温湿度計だけじゃなく、SwitchBotの他の温湿度計製品でもサポートしているものにはなりますが、絶対湿度、露点温度、VPD(蒸気圧不足)といった普段はあまり使わないような数値も取得することができます。



これを何に使うかですが、一番使いやすそうなのは、絶対湿度になりますね。
一般的に湿度50%といったもので言われているのは、相対湿度と呼ばれるもので、飽和水分量に含まれる水分量の割合を示すものになります。天気予報なんかで使われるのはこちらですね。
飽和水分量は外気温によって変化するため、寒くなれば飽和水分量が増えて相対湿度は下がり、暑くなると飽和水分量は減って相対湿度は上がるような関係性です。
一方で、インフルエンザなどのウイルスが空中で浮遊しやすい湿度の目安は相対湿度ではなく、絶対湿度で〜11g/㎥未満になると流行しやすいと言われているので、こういった数値を使うのも良いかもしれません。
そのほかにもVPDを用いることで、観葉植物・園芸での水やりの目安にしたりすることもできるので、こういったデータをトリガーにして、加湿器や空気清浄機、空調などとの連携し、ホームオートメーションを作るのも良いかと思います。
実際に使ってみた
実際に、我が家でベランダに設置していきたいと思います。
SwitchBotアプリからデバイスの追加を選択し、接続ハブを選んで、追加するだけです。


外出先から防水温湿度計の値をチェックするためには必ずハブデバイスとの接続が必要になるので注意しましょう。
ちなみに完全外出時には、スマホとはBluetooth(BLE)経由で接続されることになります。
我が家の場合には、こんな感じでベランダに吊り下げました。

これがストラップの利便性ですね。
一般的に屋外に温湿度計を設置する場合には、百葉箱のような太陽や風の影響がなるべく少ないようにすることが重要ですが、そのほかに壁に貼り付けてしまうと壁からの熱も伝わってしまい、一向に熱が下がらないということにもなりかねません。
その点、空中にぶら下げておけば、風の影響はあるかもしれませんが、少なくともマンションの地熱のような影響はなくなりそうです。
我が家で観測した1日の温度と湿度の変化になります。

ちょうど14時ごろが最も暑かったということがわかりますね。
こういったデータを目安として、1日の外出計画を立てたり、観葉植物への水やり、ペットなどへの世話の仕方に考慮しても良いですね。
SwitchBot 防水温湿度計のできないこと
一般的な温湿度は取得できますし、アレクサからのチェックもできるので、アレクサデバイス同士のオートメーションにも使えるということもあり、こと温度計という観点では特に不満になるようなことはありませんね。
ただ敢えて言えばですが、以下な感じです。
単体では目視で温湿度を見ることができない
このデバイスはあくまでも屋外に置きっぱなしにしておいて、スマホで確認するといった使い方になるので、逆に言えばスマホがないと一切使い物になりません。
これはどういう使い方をしたいかによるので一概的にダメな点というつもりもないのですが、できないことがあることは事実ですね。
まとめ
今回は、SwitchBot 防水温湿度計についてレビューしてみました。

- IP65の防水性能
- 外気温をチェックできる
- アウトドア活動中にも持っていける
- 豊富な観測項目
- 単体では温湿度を目視で確認することはできない
値段も比較的に安いものになるので、手軽に屋外の気温をチェックできるという点では、面白いデバイスかと思います。
そもそも外気温を調べてどうするんだと思ってしまうかもしませんが、何に使えるかはその人のスマートホーム次第とも言えます。我が家の場合はとりあえず唯一スマートじゃなかったベランダのIoT化が進められたので、今後はどう連携させようか考えてみたいと思います。
それではみなさん是非参考にしてみてください。
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