先日ついにダイソンの「Pure Hot + Cool Link」を購入しましたので、使用感も兼ねてレビューしていきたいと思います。
”羽の無い扇風機”として当初発売されたダイソンの扇風機ですが、 第4世代「HP04」になってから漸くスマートホームとして仲間入りできる目処が立ってきましたね。更にこのHPシリーズの場合には、扇風機だけではなく、空気清浄機、更には温冷ファンとしても使用できるので、扇風機にありがちな冬場に片付ける必要がなく、1年中部屋に置いていけるというのは、大きなメリットですよね。また一年中置いておくためにも、部屋のインテリアとして違和感のないスタイリッシュなところも気に入っています。

外観は主張し過ぎない見た目、ちょうど良いサイズ感

見た目の外観としては細長か、ツルッとした印象の家電のような感じになっていますね。前面と背面(側面に近い)に空気孔が空いているのですが、前面の溝は全体が空気孔になっているわけではなく、両サイド部分だけから空気が出るようになっており、上部及び下部の溝は、飾りです。

対して背面の溝は全体から空気がでるようになっています。この背面の溝は空気清浄機能を使用するときなど直接空気に当たりたくない時に使用するものになります。
首振り機能は、水平方向の45度、90度、180度、350度から選ぶことができ、最大の回転角度は350度なので、手で押した感じはほぼ1回転ぐらいまで行きます。子供が遊んで回してしまってもそこまでテンションは強くないので、壊れる心配は無さそうです。
また垂直方向への首振り機能は自動では対応していません。垂直方向に上下20度づつ動くようになっていますが、ここは手動で動かす必要があります。

カラー展開は3色

カラー展開は、ホワイトシルバーとアイアンブルー、そしてブラックニッケルの3色展開になります。本当かどうかはわかりませんが、ブラックについては関東圏での限定カラーになっているようです。
手触りは、モデルによって少し違います。白と青のモデルの場合は表面はプラスチックのツルッとした触り心地になりますが、黒のモデルの場合は、少しずつ表面がザラザラとしたものになっています。
店頭で見た感じでは、ブラックは少し埃が目立ちそうかな?という感じもしましたし、かつ部屋に大きなものを黒い色で纏める、我が家の明るい感じの家具と合わない気もしたので、今回我が家にはホワイトを選びました。置く場所や家具の色と合わせて選ぶ方が良いですね。

スペック
サイズ | 248(幅)×764(高さ)×248(奥行)mm |
重さ | 5.7kg |
送風時消費電力 | 最大 40W、約0.1-1円/時 |
暖房時消費電力 | 最大 1400W、約20-30円/時 |
空気清浄機能 | 適用床面積が30分で9畳、60分で26畳。暖房能力は、適用床面積が コンクリート住宅で10畳(50mm断熱材あり)、5畳(50mm断熱 材なし)、木造住宅で6畳(50mm断熱材あり)、4畳 (50mm 断熱材なし)。 |
カラー展開 | ホワイトシルバー、アイアンブルー、ブラックニッケル |
機能ピックアップ
ダイソンHP04の場合は、複数の機能が組み合わさった家電になっています。ここでは1つずつ機能について見ていきたいと思います。
羽のない扇風機:最大にすればキーンという音は気になる
先ずは、”羽の無い扇風機”として始まった扇風機の機能ですね。
ダイソンの扇風機の特徴でもあるのが、この羽の無い外観ですよね。前面に小さなスリットのような細長い穴が空いており、そこから圧力をかけた空気押し出し、周りの空気を巻き込むことにより従来よりも強い風を出すことが出来るのだそうです。
こういった圧力をかけて空気を押し出す機構により、良くダイソンの扇風機はキーンとした高音のうるさい音が聞こえるという話もありますが、実際使用した感じでは、確かに最大風量10/10にすると少し音は気になりますね。
しかし通常の使い方であれば、風量は4-5/10程度になるのでそこまで音は気になりません。また空気清浄機として使う分には、更に弱くても大丈夫ですので、普通に使用している感じでは、動いてるのにも気付かないぐらい静かです。
空気清浄機能:通年で使用すれば片付け不要

空気清浄の機構は、本体下部全面から空気を吸い上げて、本体上部に空気を流しています。フィルターについは、と活性炭の二重フィルターになっており、空気を綺麗にする機能としては9畳(30分) / 26畳(60分)(8畳を清浄する目安 27分)ぐらいの能力があるそうなので、リビングに使うのであれば十分使用できるレベルかなと思います。
またダイソンHP04で、便利なのが夏以外の扇風機として使用しない期間でも、空気清浄機として使用することで、通年でリビングにおいておけることです。我が家でも1年中置きっぱなしです。
元々見た目が良いので、リビングに置いたままにしても見た目が悪くないからできることですよね。
因みに扇風機のように前方に向けて風を飛ばしてしまうと、流石に冬などは寒いです。そのため夏以外の季節のときには送風方向を後方にすることで、風を前方に飛ばせなくなるので、とても便利ですよ。

ファンヒーター:電気代が高いのでサブ機扱い
HPシリーズは、唯一のファンヒーターのついたモデルになります。扇風機で使っていた空気孔から、内部ヒーターで暖められた風が出てくるのですが、エアコンのものと比べるとやはり少しパワーは弱く、かつ電気代がエアコンのものよりは高くなってしまいます。
暖房使用時の最大消費電力は、1400Wにもなっているので、1時間あたりの電気代はおおよそ20-30円になっています。因みにこの値段は温度によってはそこまで大きくは変わらないそうです。ヒーターを使うというだけで一気に値段が上がります。そのため、ダイソンのファンヒーターについては、例えばパソコンデスクやソファ付近など、一部の場所に限定して使用するようにした方が良いですね。
また小さな子供がいる家庭の場合は、ファンヒーター使用時には空気孔部が比較的高温になるので、子供が簡単に触らないように設置するなど注意する必要があります。
インフォメーション機能:常時部屋の状態が確認できる
第4世代から搭載されてきたインフォメーション機能は、以下の情報が取得・前面ディスプレイに表示することができます。
- 温度
- 湿度
- 空気質
- PM2.5
- PM10
- VOC(揮発性有機化合物))
- NO2(二酸化窒素)
- フィルターの交換状況
またこれらの情報は、ダイソンアプリにも表示することが出来るので、スマホ上で部屋の情報を確認することもできますね。従来のシリーズでは本体ディスプレイが無かったので、全てスマホで確認する必要がありましたが、スマホがなくとも気軽に情報を表示することが出来るというのは、意外と便利だと思っています。
Dyson Link:スマホアプリで操作可能

ダイソンの操作には備え付けの磁石でくっつくリモコンを通常使用することになりますが、Linkシリーズであれば、ダイソンアプリでの操作が可能になります。またインフォメーション機能で見られる部屋の温度・湿度などのセンサー情報も確認できますね。

ダイソンアプリに関して、接続に少々難があり、我が家の場合には色々とハマった挙句に本体交換までなってしまいました。結局我が家の問題はルーターのせいではあったのですが、もし同じようにアプリでの接続が上手く行かない方はルーターの設定を見直してみてください。
アプリの接続方法もアプリを立ち上げる毎にDysonアカウントに認証が走る仕組みになっているせいか、この部分で少し使いづらくなってしまっている気がします。(もしかしたらこれは盗難防止の機能でもあるのかもしれないとか思ったりも(勝手な推測))
購入前の注意点
ここまで良い点ばかり上げてきたダイソンですが、一応念のため注意点も入れておきたいと思います。
電源コードが太い

他の海外メーカーの家電にも言えることですが、電源コードが思いのほか太いです。直径1cm程度もあり、自宅でコード配線をモールなどに入れ込んでいる家の場合、モールのサイズをかなり大きくしないと収納することもできません。
我が家の場合は、ダイソンのケーブルに延長コードを取りつけて、延長コードでケーブルを取り回すようにしました。
因みに我が家では1口タイプの延長ケーブルを使っており、スマートホーム関係で常に電圧不足な家としてはこちらの方がすっきりしてオススメです。

交換用フィルターが高い
消耗品なのですが、買い直すとなると結構高くつくのがこのフィルターですね。正直他のメーカーの空気清浄機であってもそこまで交換しないのですが、どんなに引っ張っても2−3年程度やはり一度変えておきたいものですよね。


外側のフィルターと中の活性炭フィルターを二つ取り替えると、約5,000~7,000円程度かかります。因みに我が家の場合はちょうどお店で無料で一つ付けてくれるサービスをやっていたので、とりあえず数年間は手持ちのフィルターでやり過ごすつもりです。
またフィルターユニット交換の目安は、1日12時間使用の場合、約1年となります。実際の使用では昼間家にいることがない場合であれば、もっと使用時間は減ることになるので、使用形態によって交換時期は変わってきます。
またフィルターの内部については、掃除機等で触ってはいけないので、注意してください。フィルター内部を掃除機などで破いたりしてしまうとフィルター性能が一気に落ちてしまうためです。掃除機でフィルターを吸いたい時には、外側から掃除するだけにしておきましょう。

一応非推奨ではありますが、内部のフィルターを外して掃除機で埃を吸うできるのはできますが、フィルターを破損してしまう恐れもあるので、自己責任でお願いします。
因みにアプリでフィルター寿命をチェックすることも可能です。

但し、このフィルター寿命のカウントの方法は汚れが多くなっているかどうかではなく、単に稼働時間で寿命が減っていくようになっています。そのため、空気清浄機のように24時間稼働をさせているとアプリ上の寿命は比較的早く終わりを迎えることになるので、注意してください。
ファンヒーターの電気代は高いので、あくまでもサブ機として
1台3役もしてくれるHP04ですが、ファンヒーターに関しては、あくまでもスポットでの使用に留めておいた方が良いです。エアコンよりも性能として弱い(範囲が狭い)上に、電気代はエアコンよりもかかるので、暖房のメイン機として使用すると電気代が凄いことになるので気をつけてください。
リモコンは子どもの格好のおもちゃになってしまう

これはどういうことかというと、ダイソンのリモコンは磁石でこんな感じでくっついています。すごい見た目もオシャレで、吸い付く感じも心地良いんですが、小さな子どもを持っている家庭だと、このちょうど良い高さにある、ちょうど良いサイズのリモコンが、最高の子どものおもちゃとなってしまうんですよね。
これは仕方がないことではあるんですが、ただそうなってしまいます。
我が家ではそうさせないために、もうリモコンは一切使っておらず、箱に閉まっています。その代わりに、後述するスマートホームデバイスと接続したり、DysonLinkアプリで操作するようにしています。
但し、何かエラーが発生した場合に操作できるのはリモコンからだけになってしまう時もあるんですが、その場合でもスマートリモコンから操作できれば、このリモコンは完全に閉まっておくことが可能です。
スマートホームとの接続方法
そしてこのサイトでのメインの目的は、やはりここですよね。スマートホーム化出来るかどうか。結論から言えば、出来ます。出来なきゃ、私買っていません笑
DysonLinkを使えば専用アプリから操作は可能ですので、それ以外の方法を説明していきますね。
スマートリモコンを使用する
1つ目はスマートリモコンを使って、赤外線で操作する方法になります。
この方法にはスマートリモコンが別にあることが必要になります。スマートリモコンで僕が使っているのはNature Remoシリーズですね。とても便利で自宅3つも稼働させています。
Nature Remoについては以下で詳しく解説しています。
https://simple-was-best.com/nature-remo-review/
要はスマートリモコンにダイソンを登録しておいて、操作することは一応はできるようになります。但し、この方法の注意点として、ダイソンの扇風機の赤外線受信部が前方部分だけということです。
そのため首振りなどをしている場合に、Nature Remo特にminiの場合は、送信角度が広くないので、ダイソンがスマートリモコンの方向をむいているときにしか操作できないという注意点が存在します。
Homekitとの接続はHomebridgeを使う
ダイソンはこの空気清浄機シリーズも掃除機も含めて残念ながらスマートホーム(スマートスピーカー)に対応していません。しかし今回のハック方法であれば、Apple homekitでの操作は可能になっています。
https://simple-was-best.com/homebridge-dyson-link-apple-homekit/
この方法であると、スマートスピーカー(Siri搭載のHomePodなど)から操作できますし、ホームアプリ上でオートメーションを設定することで、例えば「おはよう」でつけたり、「行ってきます」で電源をオフにするようなことが可能です。
Siri/Alexaからの操作はショートカットでもできる
もしくはSiri/Alexaからの操作であれば、iPhoneごとの設定が必要にはなりますが、「ショートカット」機能を利用すればSiri/Alexaからの音声操作という意味では可能です。
但しこの方法だとホームアプリ 上では管理できませんので注意してください。

ダイソン ホットアンドクールの口コミと評判
ここではネットで見かけたみんなの口コミと評判をまとめています。
まとめ
今回はダイソン Pure Hot+Cool Linkのレビューをしていきました。
発売から1年は立っていますが、デザインおよび性能の面は、全く今購入しても問題ないレベルだと思っています。空気清浄機・扇風機・ファンヒーターの1台3役にもなる家電ですし、更にはスマートホームでの使用を考えれば、温度・湿度などの空気質センサーの機能もあると考えれば、1台4役と言っても過言じゃない気がします。

- 扇風機の羽根がないので、子供でも安心
- 扇風機+空気清浄機+暖房
- 室内の温湿度&空気質までモニター
- 暖房はコストが高い
- 電源ケーブルが太い
- 交換用フィルターの値段が高い
皆さんの扇風機および空気清浄機として是非検討してみてください。
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