スマートライトの自動点灯、あなたはどんな方法で実現していますか?これまで多くの人がPIR式モーションセンサーを使っていましたが、2025年登場の「Hue Bridge Pro」はその常識を覆す機能を持っています。
この記事では、Philips Hueの新機能「MotionAware™」の仕組み、設定手順、制約などを詳しく紹介します。
MotionAwareを導入すべきか迷っている方や、Hue Bridge Proへのアップグレードを検討中の方にとって、この記事を読めば導入前に知っておきたいポイントをすべて把握できます。
MotionAware™とは?仕組みをわかりやすく解説
MotionAware™は、Philips Hueの新しいハブ「Hue Bridge Pro」に搭載された革新的な機能です。
これまでのように赤外線(PIR)センサーを別途設置する必要はなく、Zigbee無線の揺らぎを利用して「照明そのものが動きを感知」する仕組みになっています。
無線検知技術が初めて家庭向けに適用された例かもしれない!
Hueライト同士の通信強度や信号変化をAIが解析し、人の動きを判断します。検知のためには、1つのBridge Proに接続された3台以上のHueライトを1〜7mの間隔で配置する必要があります。
対象は2014年以降に製造された主にAC電源接続のHueライトで、Hue Goやスマートプラグなどの電池式製品は対象外です。
動きを感知する仕組みであり、静止した人を検出する「プレゼンス検知」には対応していません。
一番のメリット|電池交換が不要
我が家でも人感センサーを各部屋に一つずつ設置していますが、人感センサーは電池消費が早く、人がよく通るようなエリアでは、2週間程度で電池がなくなってしまいます。
そのため、電池タイプの人感センサーを取り付ける際にはこの電池交換という作業を見込んでおかなければなりません。
しかしMotionAwareの技術を使うことで、人感センサー用の電池を使う必要がなくなり、電球だけで在室を検知できるのが、一番のこの技術の魅力です!
従来の人感センサーは、電池交換が地味にめんどい。
MotionAwareの設定方法:公式ガイド+実際の操作感
Philips公式による設定手順は以下の通りです。
- モーションエリアを作成するルームを選択(3台以上の対応ライトが必要)
- 対象ライトを選択すると点滅して確認可能
- 校正(キャリブレーション):部屋から全員とペットを退出し、信号を測定
- 動作カスタマイズ:検出時に点灯するライトやHue Secureとの連動を設定
検知後の反応時間は1〜2秒ほどで、一般のモーションセンサーよりは遅いものの、ライト配置を工夫すれば精度を細かく調整できるとのこと。
主な特徴と機能
| 検知手法 | Zigbee無線のRFセンシング。 Hueライト同士が形成するZigbeeメッシュで、信号強度や通信のゆらぎを測定し、AI処理でモーション判定を行う 。 |
|---|---|
| 必要機器 | Hue Bridge Proと同一Bridgeに接続された3台以上の電源接続式Hueライト。1〜7 m離し、壁を挟まない配置が推奨 。 |
| 検知対象 | 動き(占有検知)。静止した人の存在を検知するプレゼンス検知ではない 。 |
| 対応デバイス | 2014年以降の大部分のHueライト。Hue Goやスマートプラグなど一部デバイスは非対応 。 |
| ゾーン数制限 | 1台のBridge Proで最大4つのMotion areaを設定可能 。 |
| 動作範囲 | 室内のみ。外部では壁や反射面が無く検出精度が落ちる 。 |
照明とオートメーション
MotionAwareを使うと、部屋の動きをトリガーに自動でライトを点灯・消灯できます。
最大10個の時間帯シーンを設定でき、日の出・日の入りに連動する動作も可能です。
Hue Secureと連携すれば、モーション検知をきっかけにアラームやスマホ通知を送ることもできます。
セキュリティとプライバシー
MotionAwareはユーザーが明示的にオンにしない限り動作しない「オプトイン設計」です。
さらに、検知データの処理はHue Bridge Pro内で完結するため、プライバシー保護の面でも安心。通知機能のみがクラウド経由で動作します。
消費電力とサブスクリプション
Hueblogの報告によると、待機時の消費電力は約1%増加するのみで、点灯時の追加消費はほぼゼロです。
照明の自動点灯用途では無料で利用可能ですが、Hue Secure連携や通知を使う場合は月額€0.99のサブスクリプションが必要です。
互換性と制約:導入前に知っておきたいポイント
MotionAwareを使うには、いくつかの制約があります。
- 最低3台のHueライトが必要(2台でも動作はするが精度が低下)
- Hue GoやHue Bloomなど一部ライトは非対応
- 屋内専用。屋外では検知精度が低下
- 動き検知のみで静止した人の検知は不可
- 1台のBridge Proで作成できるゾーンは最大4つまで
- 現時点ではHomeKitなど外部スマートホーム連携のトリガーには使えない
- 1〜2秒の遅延あり(通常のモーションセンサーよりやや遅い)
- 明るさ検知は非対応だが将来アップデート予定
特に小部屋や照明が1つしかない空間では、従来のモーションセンサーを併用するのが実用的です。
なかなかHue電球を3台設置できている家も少ないかも。
無理矢理Hue電球を3台設置するコストと1つの人感センサーを設置するコストとのバランス次第かな
まとめ:Hue ヘビーユーザーなら試す価値あり
MotionAware™は、照明をモーションセンサーとして活用するというユニークな発想で、スマートホームの可能性を一段広げました。
特にリビングや廊下のように複数のHueライトを設置している環境では、高い精度で動きを検知し、自動点灯を実現できます。
ただし、小規模空間や静止検知が必要なシーンでは、従来のモーションセンサーとの併用がおすすめです。
Hue Secureとの組み合わせでセキュリティ面も強化できるため、Hue ユーザーはぜひ試してみる価値があります。








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