Apple製品を購入する際にいつも加入に悩むAppleCare(アップルケア)。
AirPodsの値段も年々上がってきているので、それに合わせて修理費用も高額になりつつあります。折角買ったAirPodsが、万が一の事故や故障で壊れてしまうのは悲しいですよね。
さらにAirPodsにはバッテリー劣化が起きやすいという問題が、過去のモデルで発生していました。
今回はそんなAirPodsに、AppleCareがいるのかいらないのかについて同じような悩んでいる人向けに、徹底的にAppleCare for Headphoneについてその価値とリスクに対する考え方を解説してみたいと思います。
僕もAirPods Pro(第2世代)を買いましたよ♪
AirPodsの修理費用
先ずはAirPodsの修理費用を確認してみましょう。
以下はApple公式サポートでの修理費用になります。AirPodsは基本的に公式以外での修理が不可能です。というよりも、Apple自身も修理をせずに、基本的には故障したら新品と交換するだけの対応になっています。
Apple公式サポートでの修理費用 | バッテリー (片側) | ケースバッテリー | 本体紛失 (片側) | ケース紛失 | その他の故障 |
---|---|---|---|---|---|
AirPods Max | 10,800 円 | ー | ー | ー | (3,700 円) |
AirPods Pro(第2世代) | 7,500 円 | 7,500 円 | 14,400 円 | 15,800 円 | 14,400 円 (3,700 円) |
AirPods(第3世代) | 7,500 円 | 7,500 円 | 10,800 円 | 12,000 円 | 10,800 円 (3,700 円) |
そのため、修理費用というよりも単に交換費用という扱いに近いです。
ただここで確認しておくべきことは、AppleCareに加入していたとしても、何故かこれだけお金がかかってしまうということですね。
AppleCareとは保険というよりも追加のメーカー補償(初期不良とバッテリーの2年間補償)を受けるための権利ぐらいの感覚ですね。
因みにAirPods本体の新品価格からAppleCareの金額を見てみましょう。
タイプ | 本体価格 | AppleCare | 比率 |
---|---|---|---|
AirPods Max | 84,800 円 | 7,800 円 | 9 % |
AirPods Pro(第2世代) | 39,800 円 | 4,600 円 | 11.5 % |
AirPods(第3世代) | 27,800 円 | 4,600 円 | 16.5 % |
正直今回これを計算してみて気づいたのは、iPhoneやMacBookと比べて、AirPodsのAppleCare費用はとても安いです。
一般的にiPhoneのAppleCareの費用は本体価格の20%前後でなっていますが、AirPodsの場合はAirPods無印は少し割高ですが、AirPods Pro以上になると比較的に安めに抑えられています。
というのも、AirPods修理費用を見てわかるように、AirPodsはAppleCareに加入していても修理費用に関してはそこまでメリットがなく、修理というよりもそのサイズ感から紛失(+バッテリー劣化)が圧倒的に多いためですね。
AirPodsのバッテリー劣化・紛失・故障
ではそもそもAirPodsにAppleCareが必要なのかどうか考えてみたいと思います。
バッテリー劣化リスク
先ずは誰もが聞いたことのある、AirPodsのバッテリー劣化問題です。
特に初代のAirPodsを使っていた人は多かった(僕もそうでした)と思いますが、使用から1年を超えたぐらいからバッテリー劣化がひどいことになって、1時間の会議にすら使えなくなりました。
SNSでどの程度のユーザーが劣化を経験しているか確認してみると、最早ネタ化するぐらい皆バッテリー劣化を経験しています。
一般的にリチウムイオンバッテリーは、500回の満充電を繰り返すと、バッテリー容量が本来の50〜80%程度に劣化することが知られています。Appleの公式サイトでも500回の充電回数というのが指標として使われています。
ただ勘違いしないで欲しいのは、500回充電するのではなく、500回の0%から100%の充電容量を繰り返した場合ということになるので、500日(約1年間半)でバッテリーが劣化するというのはデマになります。
とはいえ、AirPodsはケースから充電するような仕組みになっている仕様上、基本的には継ぎ足し充電のようなこと毎回起きていることになります。
そのため毎日5時間、音楽を聞いて、電話会議に使い、即充電を繰り返した場合には、おそらく500日に近いバッテリー劣化を起こす可能性があります。
因みにiOS 15からAirPodsのバッテリーに関する最適化設定が組み込まれるようになっているので、昔よりは充電の持ちが良くなってくるかもしれません。
AirPods Pro や AirPods (第 3 世代) の「バッテリー充電の最適化」について
「バッテリー充電の最適化」は、AirPods Pro や AirPods (第 3 世代) がフル充電したままの時間をなるべく短くして、バッテリーの劣化を防ぎ、長持ちさせることを狙いとした機能です。AirPods Pro/AirPods (第 3 世代) と iPhone/iPad/iPod touch は日ごろどのように充電されているかを学習し、次に AirPods Pro や AirPods (第 3 世代) を使う必要ができる直前まで、バッテリー残量が 80 % を上回らないように充電を保留します。
引用元:Apple公式
バッテリー交換に関しては、AppleCareに加入しておけば2年間以内に80%未満になった場合のみ、無償になりますが、それ以外に関してはイヤホン1つにつき7,500 円と結構なお値段がします。
AppleCare加入時 | 非加入時 | |
---|---|---|
2年間以内で80%未満になった場合 | 無償 | 7,500 円(片方) |
3年目以降で80%未満になった場合 | 7,500 円(片方) | 7,500 円(片方) |
つまり全ての両側のバッテリーが劣化した場合には、AppleCare非加入で15,000 円かかるというわけですね。
さらにケースのバッテリーも劣化している場合には、さらに追加で7,500 円かかるわけになるので、22,500 円がバッテリー交換費用として発生します。
紛失リスク
次にAirPodsのリスクについては、紛失に対するリスクになります。
というのもAirPodsは、その形状とサイズ感から、いつの間にかカバンから落ちていたとか、カバンの中に入れたと思っていたら、電車やバス、飛行機の座席に落ちていたなんてことが本当によく起きます。
メルカリなどでも、なぜか片方だけのAirPodsが出品されているのもそういった理由からですね。
AirPodsに限った話ではないですが、ワイヤレスイヤホンに関しては紛失リスクというのは本当に大きな問題です。
因みに「iPhoneを探す」を使えばAirPodsがどこにあるかを調べることができますが、あの仕組みはAirPodsが最後にiPhoneとBluetooth接続したGPS情報を教えてくれるだけなので、「建物の中のどこかにある」ぐらいの位置情報精度になることに注意しましょう。
因みに紛失と盗難に関しては、AppleCare for Headphoneの補償外になるので、紛失・盗難に関してはAppleCareに加入するメリットはありません。
紛失時の費用 | 本体紛失 (片側) | ケース紛失 | 合計費用 |
---|---|---|---|
AirPods Pro(第2世代) | 14,400 円 | 15,800 円 | 44,600 円 |
AirPods(第3世代) | 10,800 円 | 12,000 円 | 33,600 円 |
因みに紛失・盗難時にはパーツ単位に買い換えることになるのですが、パーツ毎に組み合わせると何故か新品の価格よりも高くなる現象が起きるので、もし全て無くした場合には大人しく新品を購入した方が良いです。
故障リスク
最後に故障に関するリスクですが、AirPodsの故障は、実は結構起きてる人が多いようです。
僕自身は故障よりもバッテリー劣化の方が気になっていたのですが、AirPodsが年々多機能になるについて、いろいろな故障が発生するリスクが増えてきています。
特にAirPodsは、iPhoneやMacBookと比べて、雑に使われてしまうことが多いようで、そのせいもあってかAirPodsの故障リスクは比較的に多いといえます。
故障に関しては、AppleCareに加入している場合と、していない場合でかなり開きが発生します。
というのも、冒頭に書いた通りAppleでは基本的には修理をしません。全て交換対応になります。
AppleCareに加入していた場合には、3,700 円のみがかかりますが、未加入時には単純に購入になるので、片方に約1.5万かけて購入するというよくわからない状況になります。
Apple公式サポートでの修理費用 | AppleCare加入時 | 未加入時 |
---|---|---|
AirPods Max | 3,700 円 | ー |
AirPods Pro(第2世代) | 3,700 円 | 14,400 円 (片方) |
AirPods(第3世代) | 3,700 円 | 10,800 円 (片方) |
AppleCare加入のポイントはバッテリー劣化のリスク許容次第
さて、AirPodsに関わるリスクを確認していきましたが、結局はそれらがどの程度起こりうるのかだと思います。
残念ながらAirPodsに関するバッテリー劣化、紛失、故障に対して統計的なデータが存在しなかったので、仮にもし24ヶ月以内にこれらのいずれかの出来事が起きた場合に、AppleCare加入時と非加入時でどの程度の差が出るのか考えてみます。
AirPods Proの場合 | AppleCare加入時 | 非加入 | 差額 |
---|---|---|---|
バッテリー劣化 | 0 円 | 15,000 円(両耳) | +15,000 円 |
紛失(片耳) | 14,400 円 | 14,400 円 | ±0 円 |
その他故障(水没など) | 3,700 円 | 14,400 円 | + 10,700 円 |
紛失に関しては、AppleCareの補償外なので、バッテリー劣化とその他故障に関してだけ考えれば、つまり2年間の間にAppleCareに未加入の場合には、10,700〜15,000円の追加費用がかかるリスクが存在すると言えます。
特にバッテリー劣化に関しては、たくさん使うユーザーほどバッテリーが劣化していくリスクが上がるため、AirPodsをどれぐらい頻繁に使うかで考えた方が良さそうです。
因みに僕はAppleCare for Headphoneを契約しましたよ
いつもこのサイトではAppleCareはいらないんじゃないかという論調が多いですが、AirPodsばかりは正直AppleCareがあってもいいかなと思っています。
その理由としては以下になります。
- AppleCare for Headphoneの費用が比較的に安い(本体価格の10%程度)
- バッテリー費用が比較的に高い(両側合わせて15,000円+ケースバッテリー)
- バッテリー劣化が起こる可能性が高い
- バッテリー交換に関して、Apple公式サポート以外の選択肢がない
以上の理由から、僕はAppleCare for Headphoneの価値はあると考えています。
盗難対策ならコスパの良い保険がおすすめ
やっぱりAppleCareが必要なのかと思った人は、ちょっと気にしておくべきことがあります。
それはAppleCare for Headphoneには、日常利用時の盗難対策が一切されていないことです。(旅行中の盗難・紛失に関しては旅行保険でカバーしている可能性があります。)
もし盗難も含めてAirPodsをカバーして欲しいという人であれば、AppleCareをバッテリー劣化対策用、その他保険で盗難及び万が一の事故による故障に備えても良いかもしれません。
セゾンカードの携行品保険
個人的にオススメなのは携行品保険を活用したスマホ保険になります。
携行品保険は、AppleCareや損保系のスマホ保険と違って、保険の対象範囲がものすごく広く、なんと持ち歩いている家財全て*になります。(*一部対象外あり)
つまりイヤホンはもちろんのこと、スマホ、タブレット、スマートウォッチ、パソコンなどのモバイルデバイスはもとより、カメラやもしくは財布なども保険のカバー対象となるので、通常の保険と比べれコスパは比較にならないぐらい良いんです。
モバイル保険なら3台まとめて月700円
他にも有名どころなのは、モバイル保険になります。
この保険のポイントは月700円で最大3台まで同時に補償できるというところです。
月700円と聞いてしまうと、そんなに安くない?と思ってしまうかもしれませんが、イヤホン以外にもスマホやパソコン、ウェラブルデバイスなどを含めて最大3台まで1つの契約でカバーできてしまうので、実質的には1台あたり230円程度の負担で済むと考えると、コスパはなかなか良いですね。
まとめ
今回はAirPodsを購入する際のAppleCare for Headphoneについて、その必要性を検討してみました。
AppleCareが必要なのかどうかは、確率的な側面があるので、加入したけど全く請求しなかったという人も出てくると思います。しかし万が一のことを考えると、AppleCareに関わらず、何かしかの保証(対応策)は考えておきたいですね。
それでは、みなさんぜひ参考にしてみてください。
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