みなさんは、パーティションの管理ってやったことありますでしょうか?
パーティションは、以下の手順で「ディスク管理」から見ることができます。
「Windowsアイコン」を右クリック→「ディスク管理」
実は自分も知ってはいたものの、あまり使ったことありませんでした。なぜなら、動作中のディスクのパーティションを変更することは、結構リスクを伴うからです。
特にOS領域が通常格納されているCドライブのパーティションサイズの変更は、走行中の車のエンジンをメンテナンスするようなことなので、最悪の場合、OSが起動しなくなるなど、悲しい事が起きてしまうかもしれません。
要は下手に触らない方がいい、と思っています。
とはいえ、パーティションを変更したいということも結構あって、これが安全に効率よくできると、ディスクスペースを最適に扱えるし、後で記載するように管理の面でもメリットが色々あるんですよね。
今回はこれらのパーティション管理を専門に扱うパーティション管理ソフトとして知られるEaseUS Partition Master Proを紹介していきたいと思います。
パーティション管理とは
まずは、パーティション管理って何のためにするのか?何がメリットなのかを説明していきたいと思います。
パーティションを分割することで、以下のような事ができます。
①用途を分けて管理する
②バックアップを簡単にする
③複数のファイルシステムを使用できる
④複数のOSをインストールできる
①用途を分けて管理する
通常Windows等のOSが格納されているのは、Cドライブといわれていますが、OSのリカバリを行う場合、このドライブのデータはリカバリ前の状態に戻ってしまいます。
対して、Dドライブというパーティションを別で作成している場合、このパーティションにあるデータやアプリケーションは、たとえCドライブのリカバリをしても残り続けます。
したがって、データの種類やセキュリティ等の管理の面からパーティションを分割しておくメリットがあります。
②バックアップを簡単にする
通常ファイルシステムのバックアップはパーティションごとに行われますが、これも①と同じようにOS領域のパーティションとそれ以外のデータ用の領域とパーティションを分けることで効率的にバックアップを取ることができます。
万一に備えて取るバックアップですが、OS領域はリカバリイメージがあれば何度もバックアップを取る必要はないです。
一方、データ領域(Dドライブなど)は定期的にバックアップを取るべきです。
これによってバックアップ容量も削減できるし、バックアップの時間も少なくなるなど大きなメリットがあります。
③複数のファイルシステムを使用できる
あまりコンピュータに詳しくない方は「ファイルシステム」といっても何のこと?となるかもしれません。
実はWindows系OSは「NTFS」「FAT32」等、Linuxだと「EXT4」等、MacOSは「HFS+」等、と使われているファイルシステムが異なります。
それぞれ互換性があったり、なかったりするため、パーティションによって使い分けできると便利です。
例えば、Windowsで扱われる「NTFS」というファイルシステムはそのままではLinuxシステムやMacOSでは扱えません。
「FAT32」というファイルシステムであれば、Windows、Linux、MacOSに対応しているので、使用するハードウェアに限らず使うことができます。用途に応じて、使い分けることが大事です。
④複数OSをインストールできる
これは少しマニアックな使い方ですが、ファイルシステムを分けることができるということは、1つのPCの中に複数のOSをインストールすることができるということです。
対応するHWによりますが、WindowsとLinux等は汎用性が高く、起動できることが多いです。
電源の起動時にどちらのOSを起動するか選択することが可能になるのです。
EaseUS(イーザス) Partition Master Proとは?
それでは、今回使用する「パーティション管理ツール」を説明していきます。
何ができるのか?
一言でいえば、パーティション管理に関するあらゆる機能が一つに詰まったプロユースなソフトウェアといえます。
パーティションをリサイズ、拡張、分割、フォーマット、作成、移動、復元、結合する一般的なパーティション管理の機能はもちろん、さらに高度なパーティション管理マネージャも備えています。
実は、無料で使えるEaseUS Partition Master Freeという製品もあるのですが、機能は以下の通り、結構制限がありますね。
無償版の場合、パーティションのリサイズ、結合などはできるものの、「分割」はできません。
また、OSのディスク管理でもパーティションの分割はできないことはないようですが、正直自分はやったことがないです。
パーティションをいったん縮小して、未割当の領域を作成して、それをファイルシステムとして新規に作成するという手順を取るようです。
しかしながら、先ほども言ったようにディスク管理は最悪の場合、データ消失という危険を伴うので、できれば専門的なツールに任せたいな、というのが個人的な意見です。
因みにWindows 11の場合は、ディスクフォーマットができなくなるなんてこともあるらしいので、単純なディスクの初期化などを行うにしても、こういうところは不安ですよね。因みにエラー修正:Windows 11はディスクをフォーマットできませんという問題にも、本ソフトは利用可能になっています。
その他の機能としては、SSDのヘルスチェック機能もあるので、ハードドライブの問題などを事前にチェックするようなことも可能になっています。もちろん論理障害など、修復可能な部分であれば、ヘルスチェック時に同時に修正することも可能になっています。(参照:SSD健康チェックツールの無料ダウンロード「2023」)
対応OS
対応OSはほぼすべてのWindows OSに対応しています。
対応OS:Windows 11/10、Windows 8.1、Windows 8、Windows 7、Vista
XP(すべてのエディション、32/64-bit)
購入の種類
EaseUS Partition Master Proにも「Trial版」「Pro版」があります。また「Pro版」の購入方法にも、いわゆる買切りの「永久版」とサブスクリプション版の「月額単位」、「永久無料アップグレード版」の3種類があります。
購入の種類 | 料金 |
---|---|
永久版 | 5,478円(税込) |
月額単位(1か月) | 3,949円(税込) |
永久無料アップグレード版 | 6,589円(税込) |
EaseUS(イーザス) Partition Master Proによるパーティション変更
それでは、早速EaseUS Partition Master Proを使って、パーティション変更をしていこうと思います。
パーティション分割
まず、初期状態は以下のようになっています。
CドライブはノートPC標準のOS領域でSSDの領域となっています。(Dドライブは外付けHDDの領域で今回は特に使用しません。)
<初期状態>
ドライブ | サイズ |
Cドライブ | 107.24GB |
<パーティション分割後>
ドライブ | サイズ |
Cドライブ | 102.72GB |
Eドライブ | 4.52GB |
EaseUS Partition Master Proのインストールはまったく迷うこともなく至極、簡単でした。余計なソフトウェアのインストールなどもないので画面指示に従うだけで終わります。
さて、「今すぐ始める」から立ち上げてみます。
ソフトウェアは動作もサクサク軽い印象です。操作中にアプリケーションがハングしてしまうかも、と想像すると嫌ですよね。
まず「サイズ調整/移動」を選択すると、以下の画面となり、どれくらいの領域を分割するか選択できます。
パーティションサイズに値を入力するか、ドットをドラッグアンドドロップすることでもできるので、非常にわかりやすいですね。
視覚的に表示してくれるので、「サイズが一桁間違っていた。。。」なんてことも起こりにくいです。
今回はCドライブから4.52GBを分割して新たなパーティションを作成してみたいと思います。
上記のOKボタンを押して完了かと思いきや、まだ処理自体は実行されていません。
下記の表示の通り、「▶一つの操作を実行する」を選択すると実行されます。
今回は未割り当て領域にファイルシステムを作成する所まで実行します。
先ほど作成した未割り当て領域を右クリックして、作成を選択します。
任意でパーティションサイズやドライブレターやファイルシステムを選択します。
これで2個の操作がシナリオに登録されました。
それではこのボタンを押して、パーティションの分割とドライブの割り当てをいっぺんにやってしまいたいと思います。
以下のような画面が表示され、OSの再起動が実行されます。
再起動して、画面で確認するときれいに割り当てが完了したようです。
<初期状態>
ドライブ | サイズ |
Cドライブ | 107.24GB |
<パーティション分割後>
ドライブ | サイズ |
Cドライブ | 102.72GB |
Eドライブ | 4.52GB |
OSのディスク管理画面から見てもしっかりと新しいEドライブが作成されています。
当然ですが、Eドライブにファイルを作成することもできます。いや、拍子抜けするほど、簡単ですね!
EaseUS(イーザス) Partition Master Proで気になったところ
ユーザエクスペリエンス向上プログラムに参加がデフォルトでONになっている
ユーザエクスペリエンス向上プログラムというのは、今後の製品開発に協力するためにユーザの操作したデータやクラッシュ情報を企業側に送る機能なのですが、こういうのは一般的にインストール直後にユーザに選択させるタイプが多いのですが、このソフトの場合は、デフォルトでONにされていますね。
参加したい人はいいですが、そうでない人は忘れずに切っておきましょう。
アップデートを自動的に確認がデフォルトでOFFになっている。
これもなぜかよくわからないのですが、デフォルトではアップデートは自動では確認されないようです。
でも、通知はデフォルトで有効になっているんですよね。
一般的には新しいアップデートがあることを(自動で)通知で知らせてくれて、ユーザ側のタイミングと判断でアップデートすることが多いと思うのですが、これだと新しいアップデートに気づかない場合があるかもしれません。
右上のハンバーガーマーク(横三本線)を右クリックすると、「アップデートを確認する」から手動で確認することは可能ですが、忘れちゃいそうですよね。
まとめ
今回はEaseUS Partition Master Proを紹介してきました。
パーティション管理ってそんなに頻繁に行うことではないですが、いざやろうと思ってもリスクを考えると、なかなかやりづらいですよね。
この点、専門のソフトにお任せで、簡単にサクっとできてしまうと便利ですねー。
その他にもパーティションに関する高度な機能が盛りだくさんのEaseUS Partition Master Proなので、いざというときに役立ってくれそうです。
それでは、皆さん是非参考にしてみてください。
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