引越しでスマートロックが取り付けできない問題が発生!
今までSwitchBotロックを使用していたのですが、引越し先の玄関ドアの鍵(Miwa製防犯スイッチ式サムターンDA-BT3.TH)は、特殊錠のためスマートロックが取り付けできないようでした。
調べてみると、SwitchBotロックPro用には特殊サムターンホルダー、サムターンアダプターなるものがあるようで、
このようなタイプとか
このようなタイプとか
などが、公式H Pより購入できることを確認しました。
他に、個人で制作してメルカリなどで販売されているものも探しましたが、我が家のサムターンの形状に合いそうなものはありませんでした。
なんとかならないかと色々思考を巡らせていると、SwitchBotから新しく出ている「SwitchBot ロックPro」を試す機会を頂くこととなり、SwitchBotロックProは99%のドアロックに対応したとメーカーが公表しているのもあり、これはなんとかなるのではないかということで、施工レビューをしていきたいと思います。
SwitchBotロックProの紹介
SwitchBotは、2015年に設立され日本法人をもつ会社で、同社初のIoTプロダクトであるSwitchBotボットをクラウドファンディングサイトのキックスターターで大成功を収めたのを皮切りに、続々と先進的なスマートホーム向けIoTプロダクトを打ち出し、現在では中国と日本に本社を置く、日本国内においてIoTデバイス累計販売台数No.1を誇るグローバル企業です。
2021年に発表されたSwitchBotロックProの前身となるSwitchBotロックは、スマートロック市場への参入としては後発組であったものの、前発組のQrioやセサミ等の製品の持つ課題をしっかり分析し、十分な機能性ととリーズナブルな価格帯で打って出たことにより、十分なシェアを獲得することに成功しています。
今回ご紹介するSwitchBotロックProは、2023年に最高峰のスマートロックを目指して発表されたSwitchBotロックの改良型で、以下の面が大きく改良されています。
- 適合性の向上
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無段階可変構造のサムターンアームで、99%のドアロックに適合
- バッテリー寿命&2系統電源による信頼性の向上
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9~12カ月の長寿命バッテリー、予備電力搭載のAB二系統分散型でのリレー給電
【レビュー】SwitchBot ロック Pro 充電式バッテリー|電池が2系統に冗長化!これでもう電池切れの心配… スマートロックを使っていますか?私は過去に電池切れで閉め出されたことがあり、特に「SwitchBot ロックPro」の2系統バッテリーが安心です。2000mAhの容量で長持ちし、緊急時にも対応できます。他にも「Qrio Lock」と比べても、SwitchBotの方が機能豊富で信頼性が高いですね。家のセキュリティを向上させるために、2系統バッテリー対応のスマートロックは必須です。快適なスマートホーム生活を楽しみましょう!ポチップ - ワンタッチで開け閉め可能に
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捻り動作ではなく、ボタンをクリックすることによる開閉が可能となりました
- 質感の向上
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本体の素材が、プラスチックから、航空産業レベルのアルミニウムに変更したことによる質感の向上により高級感を得ることに成功しています。
- 15パターンの解錠方法
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以下の15パターンの解錠方法により、シーンやニーズでの使い分けが可能です
詳しくは、過去のレビューを確認ください。
スマートロック導入への課題(Miwa製防犯スイッチ式サムターンDA-BT3.TH)
導入部でも触れましたが、スマートロックを取り付けできないドアがあるんですよね。
代表的なのは、サムターンの形状が丸だったり、大きかったりするパターンや、引き戸の場合などですが、我が家の場合は、丸くて、大きくて、かつスイッチ式でさらに押し込まないと空回りするという20年ほど前に、MIWAから発売された特殊な防犯錠(DA-BT3.TH)であったため、以下の課題がありました。
- 大きすぎて付属のサムターンホルダーでは挟めない:加工して広げる必要がある。
- 丸型形状のため空回りする:滑りにくいようにピッタリの形状にするか、滑らないような何かを挟むなどの対策が必要
- 横のスイッチを押した状態にする必要がある:押した状態で保持できるような加工が必要
- サムターン本体を押し込んだ状態で保持する必要がある:押し込んだ状態で保持するような加工をするか、常に押し込んだ状態になるような圧力を加えておくような取り付けが必要
- 賃貸のため、退去時ドアを傷つけずに綺麗に剥がせるような取り付け方法が必要
対策方法の検討
というわけで、対策を考えました。
ロックのメーカー(MIWA)に問い合わせて確認したところ、上記の課題のうち、③と④については、防犯機能をなくす細工ができるようになっているとのことでした。
ちなみに、固定ネジはM4のボルトが付属でついていたようです。
ただし、まだ①と②の課題は残っています。
ここで、ロックProの無段階可変構造のアームが使えると思ったのですが、なんとはまりませんでした。
無段階可変構造のアームの最大開閉幅が22mmで、我が家のサムターンの大きさが、23mm。一ミリ大きく、全くはまってくれません。
99%のドアに適合する無段階可変構造のアームですが、我が家のサムターンは残る1%に入ってしまうというまさかの涙の1ミリです。
この対策として、我が家では知人にお願いして、3Dプリンタでアームとアダプターを兼ねた特殊形状のアームを制作することとなりました。
もはや反則
というわけで、早速大家さんに確認を確認をとり、防犯機能をなくす細工を行いました。
キャップを外したところがこちら。
できたパーツがこちらです。
ロックProの本体に直接つけれるように穴の形状を合わせています。
裏面からも。空回りしないように、本体側についている突起に合うように穴をつけています。
パーツを取り付けたところ
これで、高ささえあってくれればサムターン側の対策はバッチリです。
ここで、課題その⑤、賃貸ならではの悩みですが、以前取り付けていたSwitchBotロックなんですが、退去時に両面テープ剥がすのに数時間かかったんですよね。しかも若干ドアに跡が残ってしまったりして。。。
今回はスマートに取り付け&取り外しできるようにしたい!(切実)ということで、マグネット取り付けを試してみます。
マグネット取り付けの課題は、もちろん付属の両面テープです。ロックProは従来の2倍の接着力とのことで、剥がすようなことを考えたくありません。
そこで、磁石取り付け用の鉄板を用意しました。
これを、取り付け面に貼り付けます。
コレを土台にして、100均で買ってきたネオジム磁石を貼り付けます。
今回は、6箇所、ずれ防止の意味も含め両面テープで貼り付けました。
ドアに当たる面には、ズレ防止と、ドア側の傷防止(コレ大事!)のための合皮シートを貼っています。
ちなみに、マグネットの高さは、3mm程度です。
ここまでできたところで、取り付け用の高さ調整パーツを取り外します。
取り付けた時に。横が空いているのが気になったので、我が家では、またしても3Dプリンタで、空いたスペースを見えなくする化粧パーツを作成しています。
このような形状です。使っていないネジ穴を使って保定できるように突起を作っています。
次は、本体の付属アダプタを外します。結構硬いので、ドライバーなどで、ツメ穴のところをこじるようにすると楽に取れました。
外れたところ。
正面から。
そして、ここまでできたところで、いざ取り付けです。
取り付けたところがこちら。
いかがでしょうか、まさにシンデレラフィット!
動作もバッチリです。マグネット取り付けのため、取り付け時に、上下左右動かしてサムターンの中心ピタリに取り付けできるのは非常に良いと思いました。
両面の場合、若干ズレたりするんですよね。ただ、本体側がオルダム継手機構のようになっているため、若干ズレたくらいは全く問題ないんですが、やはり芯があっていると気持ちがいいものです。
引きで見るとこのような形です。今回は上1箇所だけのスマート化です。
使ってみた感想
動作は軽快!
引越し後悶々としていましたが、念願のスマートロックが綺麗につけれて大大大満足です。
従来のロックに比べ、Proになったことで動作スピードが明らかに早くなったと感じます。クリックでの開閉も気持ちが良いです。
ダブルクリックでの開閉も設定できるのは、小さい子供のいる我が家にはイタズラ防止になるため、ありがたい機能でした。
ただ、実際取り付けてみて気になった点があります。ドアの開閉センサーがマグネット式なんですが、今回マグネット取り付けをしてしまったことが原因と思いますが、ドアの開閉の認識がかなり不安定になりました。
オートロック設定をしていても、施錠されないことが頻発しています。
ただしこれは、ドアの開閉に関係なく、解錠から自動施錠まで設定した時間で施錠する設定ができるので、実用上は問題ありませんでした。
今回ボツになった他の対策案、比較
対策案その1
他の対策案としては、ズバリSwitchBotさんに3Dプリントサービスをお願いすることです!
ほんまかいな
実はメーカーのHPに、専用アタッチメント3Dプリンター部品サービスがあることに気づきました。(事後です)
なんて素晴らしいサービスなんだ!
メーカーの真摯な姿勢と、どんな鍵でも開けてみせるという気合いが伺えます。
対策案その2
1ミリ、アタッチメントを削って拡張をする。
コレは力技です。あまり綺麗ではないですが、1ミリなんで、削ってしまえということですね。美観は本人の技量次第です。
対策案との比較
まとめ
今回は、SwitchBot ロックProについて特殊錠への取り付け事例について書きました。
蛇足ですが、指紋認証デバイスも、3Dプリンタで取り付けパーツを作成して特殊な取り付けをしてみました。
横から。賃貸物件なので、両面テープで取り付けたくないということで、ドア横の化粧金具を挟むパーツを作り、それにねじ止めするような施工を行いました。
非常にスッキリでこちらも大満足の仕上がりです。
同じMiwa製特殊錠(Miwa製防犯スイッチ式サムターンDA-BT3.TH)の物件に住まわれている方、スマートロックの取り付け諦めていませんでしたか?
これでもう大丈夫です!心配ご無用!
SwitchiBotロックPro、付きますよ!ぜひ取り付けてみてください。
それではみなさん参考にしてみてください。
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