この記事ではTP-LinkのWi-Fi6ルーター、ArcherシリーズからAX55をレビューしていきたいと思います。
TP-Linkのルータは、国内のメーカーに比べると一般的に知名度はないかもしれませんが、2021年の一万円以下のWi-Fi6ルータではシェアNo.1*1となっています。
価格の割に性能、便利な機能やセキュリティ機能が充実しており、コスパがとても良いのが特徴です。
また、Wi-Fi6対応のルーターは以前は高価なものが多かったですが、今では一万円以下で手ごろなものが多く売り出されています。
対応している機器側も、iPhone11 以降ではすべて対応。先日のAmazon プライムデーでも安くなっていたFire TV Stick 4K MaxはWi-Fi6に対応しています。
今回は、TP-LinkのWi-Fi6ルーターって実際どうなの?って思っている人に、我が家の設置要件(2LDK)で実際の速度やカバレッジなどを紹介していきたいと思います。
*1: 2021年上半期BCN売り上げデータより

TP-Link(ティーピーリンク)とは?
先ずはTP-Linkとは?というところから始めていきますが、正式にはTP-LINK Technologies Co., Ltdという名前の会社で、中国のハイテク産業都市でお馴染みの深圳に拠点を置く会社になります。
主に小規模な店舗や、個人向けのネットワーク機器を製造・販売している会社になります。
特徴としては、コスパの良いWi-Fiルーター、メッシュWi-Fiを数多く販売していることですね。
TP-Link製品については、以下の記事にてまとめています。

Archer AX55の外観
先ずはArcher AX55(以下AX55)の外観を確認していきましょう。
カラー展開はブラックのみ、斜めのスリットがデザインされ、排熱効率もよさそうです。
中心部分はつるっとしていて多少、指紋やほこりなどはつきそうですが、面積も小さいので目立たないでしょう。

外部ポートは、すべてギガビットイーサ(1Gbps)になっており、WANポート x 1、LANポート x 4となっています。
因みにTP-Linkのルーターは電源ボタンがついていることが多いです。
AX55も背面のポート横にある電源ボタンで電源を入れるような感じになっています。

設置方法は、床置きもしくは、裏面のピン穴を使って、壁面に設置することも可能です。


サイズは、261.1 × 134.5 × 41.0mmとなっています。
iPhone 12 miniを横に置いてみましたが、サイズ感としては奥行きはほぼ同じですが、横幅が26cmなので、少し存在感を感じます。

アプリで楽々セットアップ
TP-Linkのルーターの特徴して挙げられるのが、そのルーター初期設定の簡便さになります。
ArcherシリーズはTetherというアプリを使ってセットアップしていきます。
セットアップはTP-Link Tetherアプリから進めていきますので、以下からアプリをダウンロードしていきます。
TP-Linkのスマートデバイスを初めて使う場合には、まずはTP-Linkアカウントから作成していきます。

そのためTP-LinkのスマートカメラTapoなどで、既にアカウントを作成済みであれば、同じものが使えるので注意してください。
ここからは基本的にアプリのフロー通りに進めていけばほとんど迷うことはないですが、途中でWi-Fiの接続を変える(ルーターに接続する)ところだけ注意しましょう。
アプリを開いて右上の「+」マークをクリックし、デバイスを追加しましょう。
デバイスの種類は「ワイヤレスルーター」→「スタンダードルーター」になります。

ここでは、ルーター側の接続準備を行なっていきます。
具体的には電源を入れることと、ケーブルをWANポートに挿していきます。


準備ができたら、スマホの設定画面に切り替えて新しいWi-Fiルーターに接続しましょう。
SSIDは初期設定のままになっているので、「TP-Link-xxxxxx」のような感じになっているはずです。因みに「xxxx_5G」とついてあるのもありますが、ここでは関係ないので、どちらでも良いです。

それではあとは初期設定を進めていきます。
先ずはルーターの細かい設定をするためのアカウントパスワードの作成です。

次の設定は以下の通りに進めていけばOKです。
- 接続タイプ:自動検出されたものをクリック
- MACアドレス:変更しない
- SSIDを適当なものに変更する
- 既に使っていたWi-Fiルータがあれば、そのSSIDとパスワードを流用することで、多くの場合、接続する機器側で新たに設定することなく、新しいWi-Fiルータに接続してきてくれます。(SSID は誰でも見れてしまうものになるので、個人情報などは含めないようにしましょう。)
- 自動アップデートを有効にする
因みにスマートコネクトというのは、別名バンドステアリングという技術で、2.4GHzと5GHzの接続を動的に切り替えてくれるものです。
私は、接続する速度が勝手に変わってしまうのは、ちょっと困るので今のところOFFにしていますが、お好みでONにしていてもよいと思います。


これで全ての設定が完了しました。
実際のスペックはどれぐらい?
それではここでは実際にAX55を使用してみて、その実測値を測ってみます。
遅延/速度の実測値
我が家での設置環境の場合のレンテンシー(NW遅延)とWi-Fi速度を測ってみました。
TP-Link Archer AX55 | |
---|---|
レイテンシー (PC-ルータ間) | 平均2.00 ms |
Wi-Fi速度** | 16.9 Mbps |
レイテンシーに関しては、5ms未満になっているので、全く問題ありません。
一方でWi-Fi速度は、思ったより少し低めですが、実際にPCやスマートフォンで使用した限りでは、全く問題にはならなかったです。一般の回線速度を測定できるサイトでは、5GHzのWi-Fiのほうでは、210Mbps程度の計測結果でした。

カバレッジを計測してみる
カバレッジに関しても計測してみました。
我が家は、2LDKでルータはメインで使う南側の書斎にあります。書斎の隣はリビングなので、メインで使う南側のカバレッジは全く問題ないのですが、反対の北側の寝室や浴室ではカバレッジが取りづらいです。
今回のAX55の場合でも、5GHzも2.4GHzもほぼ同じ結果で、やはり寝室や浴室では電波が弱くなる箇所がありました。


AX55とC6の違いは?
ここでは、2020年1月に私が購入した旧モデルのArcherのC6とAX55を比較してみましょう。
先ずはスペック的な比較として、ポイントだけ絞って比較をしてみました。
Archer AX55 | Archer C6 | |
---|---|---|
製品画像 | ![]() | ![]() |
対応部屋サイズ* | 2LDK | 1LDK |
USBファイル対応 | ○ | × |
最大速度 | 5GHz:2402Mbps 2.4GHz:574Mbps | 5GHz:867Mbps 2.4GHz:300Mbps |
接続台数 | 48台 | 30台 |
最大速度に関しては完全に理論値になりますので、実際にはWi-Fiルーターの真横で計測したとしても、もう少し遅くになります。また最大速度を出すためにはスマホやパソコン側でも同様な速度に対応している必要があるので、あくまでも目安だと思ってください。
通常使う分には速度よりもWi-Fiカバー率の方が重要になります。
サイズ感としては、AX55の方が横幅が若干大きいですが、ほとんど変わらないと言ってもよさそうです。

C6に比べるとAX55はデザインが洗練されて、スッキリ見えます。
アンテナ数は、AX55もC6も4本で、アンテナの本数は変わりません。


アンテナが多ければそれだけ色々な方向に電波を飛ばせるので、それだけ広くカバーできるというわけですが、カバー率はほぼかわらなかったです。
Wi-Fiルーターの場合は、先ずはどの程度の部屋の大きさや間取りをカバーする必要があるのか、カバレッジから必要なスペックを考えていきましょう。Wi-Fiルーターの処理能力がどれだけ高くても、結局のところ電波がしっかり届いていないと本来のルーターのスピードを出すことはできません。
逆に言えば、Wi-Fiルーターと操作する端末(スマホ・PC)との距離が近い、例えばワンルームのような部屋の場合には、正直そこまで高級なWi-Fiルーターは不要となるわけです。
この2機種で比較すると、カバー率でみるとほぼ変わらず、1LDKの部屋であれば、このクラスのルータで十分といえます。また、2LDKでも我が家の間取りではあまり問題にならなかったですが、気持ち的にはもう少し全体にカバーしたいところでした。
まとめ|2LDK〜50平米程度の部屋でも間取り次第では十分!
今回はTP-LinkのArcher AX55をレビューしていきました。
全体的にスペックとしては、抑え目になっていますが、その分値段も抑えられているので、ワンルーム〜1LDKぐらいにはこれぐらいでちょうどいいんじゃないかなと思いますね。
それでは、皆さん是非参考にしてみてください!
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