皆さん、自宅のスマートホームデバイスは持っていますか?
スマートホームと一言でいえば、アレクサやGoogleホームなんてものを思い浮かべる人も多いとは思いますが、どちらかいうと彼らはスマートホームスピーカーという感じであり、「家電を音声を操作するために、メーカーフリーに各種デバイスをまとめられますよ」というような立ち位置です。
確かに繋ぐこと、簡単な電源オンオフはできるのですが、それ以上の細かい設定になると、アレクサアプリ、Googleホームアプリからでは調整できなかったりします。
そういう時にはやはりデバイスメーカーが作成しているホームアプリを使った方が便利なのですが、家中のスマートホームデバイスを取り扱っているメーカーというのは、正直ほとんど居ません。
なかなかスマートロック、電球、カメラ、照明、センサー、ロボット掃除機・・・なんて幅広い製品を1社で作るのは難しいですしね。
しかし今回なんとWi-Fiルーターで有名なTP-Linkが従来のスマートホームTapoシリーズを大幅に拡充し、一挙に7製品を日本で発売されることになりました。
ということで、今回は新しく販売されたTP-Linkのスマートホームデバイスを一挙に紹介していきたいと思います。
TP-Linkのスマートホームの実力は如何に?
TP-Link Tapoシリーズとは?
TP-Linkは、日本でもWi-Fiルーターを中心に販売をしている中国のデバイスメーカーになります。
TP-Linkの中でもTapo(タポ)とは同社の中で、スマートホームデバイスのシリーズ名称となり、まだまだ数は少ないのですが、ホームセキュリティカメラ、スマート電球、テープライト、ボットデバイス、さらにはロボット掃除機など、近年対応デバイスを急拡大しているシリーズになります。
特にセキュリティカメラについては、既に数多くのデバイスを販売しており、屋外用途、屋内用途、さらには家庭用から法人向けの高機能なものまで幅広くサポートしています。
TP-Link Tapoホームデバイス一覧
それでは、今回新たに日本市場に投入されたTapoのスマートホームデバイスをチェックしていきましょう。
今回はレビューする製品の数も多いので、各デバイスごとの概要を紹介し、詳細な使用感については、また別の記事にて解説していきたいと思います。
Tapo H100|スマートハブ
先ずはハブデバイスになります。
通常、こういったスマートホームデバイスを数多く販売しているメーカーの場合、インターネット接続用として専用ハブデバイスを取り扱うケースもあるのですが、TP-Linkの場合はハブデバイス以外の機能も入った3in1ハブになっています。
何が3-in-1なのかという部分ですが、具体的には以下の3つになります。
- Tapoシリーズデバイス向けのハブ機能
- ドアホン機能(別売スイッチとの連携が必要)
- アラームスピーカー機能
ドアホン機能との連携というのは、なかなか面白いですね。
今までスマートホームスピーカーとしては、アレクサやGoogle Nestなどが担ってきた部分ですが、Tapo H100はスピーカー機能があるというのがユニークなポイントですね。
また設置/電源の取り方については、コンセントに直接刺すようなタイプになります。
おそらくドアホンタイプだからだと思いますが、玄関付近のコンセントに刺すような想定なんでしょうかね。
H100ハブデバイスと、Tapoシリーズデバイスとの通信ですが、868 / 922MHzで接続される省電力プロトコルとのことですが、これはBluetoothなどの一般規格ではないということですね。
Tapo H100について、できることとできないこと(気になった)ところをまとめてみました。
Tapo T310 & T315|スマート温湿度計(モニター)
次は、スマート温湿度計の方を見ていきます。
Tapoシリーズでの温湿度計は、モニターがあるT315とモニターがないT310の2種類になります。
モニター無しのT310の方から見ていきます。
見た目は碁石を大きくしたようなデザインですね。
設置方法としては、このままテーブルに置く「床置き」、壁に両面テープを使って貼る「壁付け」、そして付属のストラップをつけて利用する「ぶら下げ」の3つに対応しています。
ただ基本的に、このデバイスはH100ハブデバイスと通信して使用することになるので、外出時にストラップをぶら下げて使うような使い方には向いていないので注意してください。
次は、モニター付きのT315デバイスになります。
こちらはいわゆるデジタル温湿度計という感じですね。
特徴的なのは、この表示に関しては液晶ではなく、E-ink(電子インク)になっていることです。
以下の写真は最初に電池を入れた後に、電池を抜いて写真を撮っているのですが、表示が変わっていません。つまり、インクがそのまま表示として残っているということですね。
これにより、数値が変わったときにだけ動作することになる省電力設計と言えそうです。
計測間隔は2秒ごとらしいのですが、それでも電池持ちは2年間ということなので、かなりの省電力だと言えそうです。
Tapo T100|スマート人感センサー
お次は、人感センサーになります。
この人感センサーを最初に見たときに感じたのは、その小ささになります。
他社の人感センサーも今までいくつも見てきましたが、どれも何故か少し大きいんですよね。どうせ赤外線で検知しているだけなんだからもう少し小さくできるんじゃないかとも思うのですが、おそらく高頻度で検知する関係で電池消耗が早いんでしょうね。
その点、Tapo T100に関しては、本当に小さいです。
設置方法は、そのまま壁に貼るような形になります。
個人的には人感センサーは、スマートホームデバイスで必須のセンサーだと思っています。
以前は人感センサーはそこまで要らないような気もしていたのですが、今では各部屋に1つずつ人感センサーを設置して、人の不在時には電気を消すような設定で我が家は運営されています。
Tapo T110|スマート接地(開閉)センサー
次は開閉センサーになります。
一般的なIoTの世界では、接触センサー/接地センサーなどとも言われますが、スマートホームでは圧倒的にドアなどに取り付けて開閉センサーとして使うケースが多いですね。
基本的には、内部の磁力を判別して、センサーが反応する仕組みなので、もう少しコンパクトなものも多いのですが、Tapo T110に関してはおそらく見た目をスタイリッシュにした関係で少し大きめになっている印象です。
開閉センサーに関しても、その使い方はいろんなアイディアが考えられますね。
- 玄関に取り付けて戸締りを確認
- ベランダのドアに取り付けて、ベランダの開け閉めを管理
- 冷蔵庫に取り付けて開けっぱなしを通知
- トイレのドアに取り付けて、LED電球をセンサーライト化
- 窓に取り付けて小さな子供の安全対策に
Tapo S200B|スマートボタン
こちらは、スマートボタン、いわゆる物理リモコン系のスマートホームデバイスになります。
我が家も基本的にはほとんどの家電・照明をアプリで操作、また互いに連携させて自動化させてスマートホームオートメーションをしているのですが、それでもやはり物理リモコンは欲しいです。
というのも、照明のような頻繁につけたり消したりするデバイスに関しては、毎回アプリを立ち上げたり、センサーが反応するまで待つのも面倒なんですよね。
そういう意味でも頻繁にON /OFFさせるようなデバイスに関しては、物理ボタンがおすすめです。
Tapoのスマートボタン(S200B)に関しては、第一印象として結構でかいなという感じです。
それでも我が家にあるIKEAのスマートリモコンよりは十二分に小さいですね。
使い方はめちゃくちゃシンプルで、1回押すとON/OFFが操作されるのと、2回押すと照明効果を変更し、さらに側面を回すことで、調光調色などの調節も可能です。
またこのスマートボタンと、H100のハブデバイスを組み合わせることで、ドアホン機能として動作させることができます。
例えば、屋外用のセキュリティカメラと組み合わせて、スマートボタンを玄関のドアに貼って使えば自宅のインターホン代わりに使用できますね。
Tapo S200D|スマートリモート調光ボタン
こちらは、スマートボタン(S200B)の背面パネルがついたタイプになります。
できるは、基本的にはスマートボタンと変わりません。
ボタンを1回押してON/OFF、2回押して照明効果の変更。
そして、側面を回転させることで、調光調色なども操作できるのですが、こちらは背面パネルに貼り付けた状態で行えるので、操作しやすいですね。
因みにボタン部分はパネルから取り外して、使用することもできますので、設置場所に関してはより柔軟になっている気がします。
こういったボタン系のデバイスは、部屋のどこに置いたかわからなくなってしまうことがありますが、そういった場合でも、背面パネルの定位置を決めておくことで、よりスマートに設置できるようになっていると言えます。
また背面パネルに関しては、見た目は通常の部屋の照明スイッチに近い見た目、質感なので、部屋の電気のスイッチの横に貼っておけば、何も違和感なく設置ができますね。
他社のスマートホームシリーズとの違い
今回TP-Linkからスマートホームシリーズが大幅に拡充されたような印象ですが、実際他のスマートホームシリーズデバイスと比べてどうなんでしょうか?
以下で有名どころのスマートホームメーカーと比較して見ました。
TP-Link Tapo | SwitchBot | IKEA | |
---|---|---|---|
ハブデバイス | Matter対応 | Matter対応 | |
赤外線リモコン | |||
ドアホン機能 | |||
LED電球 | Zigbee低遅延 | ||
テープライト | |||
シーリングライト | |||
カーテン(ロボット) | |||
ポールカーテン | |||
ロールカーテン | |||
指ボット | |||
プラグ | |||
スマートロック | |||
キーパッド (ダイヤル/指紋など) | 指紋認証 | ||
ロボット掃除機 | 業界最小コンパクト | ||
スマートカメラ | 豊富なラインナップ | ||
人感センサー | |||
開閉センサー | |||
温湿度センサー | デジタルメーター | デジタルメーター | |
外出先からの操作 | |||
生産国 | 中国 | 中国 | スウェーデン |
全体所感 | 基本機能は揃っている 日本市場向け機能(鍵、カーテン、リモコン)がないのが残念 Tapoカメラユーザーであればアプリをまとめられて便利 | 全方向スマートホームカバー 必要な機能は揃っている デザインは好み次第 | 照明デバイスに特化 ロールカーテンの自動化ならIKEA一択 外出先からの操作は別アプリとの連携が必要 |
全体的な印象としてですが、TP-Linkは今回から日本向けのスマートホーム市場に本格参入してきたような形になっているので、ラインナップとしては若干歯抜けのような感じですね。
また元々は海外向けに展開済みだったデバイスを日本に持ってきているような形なので、そういう意味でも日本の家庭で個人的には一番使われやすい赤外線リモコン、スマートロック、カーテンがないのは残念だったかなと思うところです。
とはいえ、逆に言えばこれらのデバイスが揃ってくれば、他メーカーとほぼ横並びになることになるので、今後の製品展開には期待したいですね。
まとめ
今回はTP-Linkのスマートホームデバイスについて、一挙7製品をレビューしていきました。
今回感じたのは、まさに「TP-Linkの本気度」という感じですね。今までTP-Linkと言えば、Wi-Fiルーターとセキュリティカメラの会社という印象が強かったのですが、今年に入ってロボット掃除機に始まり、ハブ、センサー、スイッチを発売し、今まで出していた照明デバイスと組み合わせれば、TP-Linkで家中スマートホームが実現できるところまで進化してきましたね。
もちろん他メーカーと比べてまだラインナップのない製品もありますが、海外版のTP-Linkのサイトを見ると既にスマートロックは販売されそうな感じがあるので、そのうち日本にも発売されるんじゃないでしょうか?
今後もTP-Linkのスマートホームデバイスに注目していきたいと思います。
それでは、みなさんぜひ参考にしてみてください。
コメント