我が家では基本的に、Philips HueブリッジにIKEAの電球を繋げて運用するような方法をしていたのですが、ちょうど先日IKEAのMatter対応のブリッジデバイスDIRIGERA(ディリフィエラ)を導入しました。
この機会に、DIRIGERA(ディリフィエラ)に自宅にある電球とセンサー、スイッチを全て移行しようかと思ったのですが、ここで気になったのが、DIRIGERA(ディリフィエラ)にPhilips Hue電球って繋がるのかという部分。
ちなみに何回か何も調べずに試したのですが、その時には上手くいきませんでした。
しかしいくつか調べるうちに、ついにDIRIGERA(ディリフィエラ)にPhilips Hue電球を接続することに成功しましたので、この記事ではそんなライフハックを紹介していきたいと思います。
DIRIGERA(ディリフィエラ)とは?
先ずは簡単にですが、DIRIGERA(ディリフィエラ)とはなんなのかですが、IKEAスマートホーム用の新しいハブデバイスになります。
DIRIGERA(ディリフィエラ)については以下の記事にて詳しく解説しています。

DIRIGERA(ディリフィエラ)とPhilips Hue電球をつなげるメリット

ちなみにそもそも何でDIRIGERA(ディリフィエラ)とPhilips Hue電球をつなげる必要があるのでしょうか?
正直普通に考えれば、どちらかにまとめた方がいいと思いますが、一応まとめるメリットも個人的には大きいと感じています。
IKEAの格安センサー&スイッチがアプリ上から管理しやすい

先ずは1つ目ですが、IKEAのスマートデバイスはなんと言っても値段が格安です。
それは電球単体だけじゃなく、センサーやスイッチデバイスもPhilips Hueのものと比べると格安になっています。
以前Philips Hue BridgeにIKEA電球を繋げた場合には、一応センサー&スイッチをブリッジに接続はできたものの、接続がなかなか難しいことと、Philips Hueアプリから状態が全く見えないというのが問題でした。
その点、DIRIGERA(ディリフィエラ)にセンサーとスイッチを繋いでおけば、純正同士なので管理しやすく、さらには既存のPhilips Hue電球を使えるというメリットがあります。
100W高出力タイプやスポットライト(E17)などのPhilips Hueにしかない電球を使える
またIKEAの電球で、個人的に残念なのがスポットライト用の電球がないことです。
日本のスポットライトに合う電球には基本的にはE17のサイズなのですが、海外の場合はGU10(ハロゲンタイプ)を使うことが多いらしく、ちょうど良いE17の電球がないというのがありました。
その点、Philips Hueは電球のタイプが豊富なので、基本はIKEAの電球を使って、一部スポットライトだけはPhilips Hue電球を使うなんて組み合わせができるのも、今回の相互接続する大きなメリットかと思います。
IKEA Home Smartアプリ上で繋がっているPhilips Hue電球


E17以外にもPhilips Hueには100W/1600lmという高出力タイプの電球などもあるので、80W/1100lmsまでしかないIKEA電球と比べるとこういった部分も、Philips Hue電球を使うメリットと言えます。

DIRIGERA(ディリフィエラ)にPhilips Hueが繋がる仕組み
まずそもそもDIRIGERA(ディリフィエラ)とPhilips Hueがなぜ繋がるのかと言う部分を解説していきます。
端的に行ってしまうと、DIRIGERA(ディリフィエラ)もPhilips Hueも同じZigbeeと言う規格を使っているので、同じ規格同士、接続できます。
以前の私が書いた記事では、実は逆のパターン(Philips HueのブリッジにIKEAの電球を繋ぐ)の方法は既にわかっていました。

そう考えれば、IKEAのブリッジにPhilips Hueの電球が繋がらないわけがないですね。
一応Zigbeeの仕様を確認してみると、Zigbeeは基本的にはPAN(Personal Access Network)になっており、PANの中でデバイス同士が接続される仕組みです。
段階としては、Network Searchの状態(Beacon Request/Response)
次に、Network Joinの状態(Association Request/Response)
この2段階を経れば、Zigbee端末同士はPANを形成するはずですね。
IKEAやPhilipsの場合は、ブリッジデバイスがZigbee Controllerとして機能し、電球はZigbee Routerとして機能していると思われます。
因みに以下はWikipediaの抜粋です。
おそらくポイントは下線部分になります。
- ZCがNLME-NETWORK-FORMATIONを発行し、PANを開始する
- ZCはNLME-PERMIT-JOININGを発行することでAssociationPermit=TRUEの状態にして他デバイスの参加を受け付ける
- ZRやZEDがNLME-NETWORK-DISCOVERYを発行し、AssociationPermit=TRUEのPANを探す
- ZRやZEDはNLME-JOINを発行し、PANに参加する
- ZRが中継機能を動作させる場合にはNLME-START-ROUTERを発行する
- ZRが他デバイスの参加を受け付ける場合には中継機能を動作させた上で、NLME-PERMIT-JOININGを発行する
IKEA TRADFRI電球と、Philips Hue電球の一番の違いは、3のNetwork Search状態に如何にするかがポイントです。
IKEA TRADFRI電球とHue Bridgeの場合には、TouchLinkと呼ばれるZigbeeの強制同期機能を使って、物理的に端末同士を近づけて接続させました。
しかしPhilips Hue電球とDIRIGERA(ディリフィエラ)の場合には、DIRIGERA(ディリフィエラ)自体にTouchLinkを起動する機能が、少なくともIKEA Home Smartアプリ側に実装されていないため、Philips Hue電球を3のNetwork Search状態にすることができません。
つまりPhilips Hue電球をどうにかして3のNetwork Search状態にしてあげれば、DIRIGERA(ディリフィエラ)に繋がるはずなんです。
DIRIGERA(ディリフィエラ)にPhilips Hueのスマートライトを接続する方法
ということで、実際に接続する方法を解説していきます。
設定に必要なデバイス
先ずはこの方法を試すに当たって必要な準備を書いていきます。
- DIRIGERA(ディリフィエラ)本体(初期設定済み)
- Philips Hue スマート電球
- Philips Hue Bridge本体
- iPhoneまたはAndroidスマートフォン
スマホには以下の2つのアプリをインストールしておきましょう。
設定ステップ
先ずはPhilips Hueアプリに既に電球が登録されている場合には、アプリから電球を削除してください。
次にIKEAアプリを開いて、「製品の追加>ライト>ライトを追加する」まで進んでおきましょう。
この状態で、DIRIGERA(ディリフィエラ)は、Network Formation(AssociationPermit=TRUE)の状態になっているということになります。

ただこの状態で、Hue電球の電源を入れても、電球からのBeacon Request / Association Requestがこないので何も起きません。
Hue電球から、Beacon Request / Association Requestを発してあげるために、今度はHueアプリ側からデバイスの追加、デバイスを探すをしてあげます。
今回の手順ではここの部分がポイントですね。
この仕組みは細かくはわからないのですが、おそらくですがHueアプリ側から電球に対して、Network Searchの状態に変わるようにBeaconのようなものが飛んでいるのかもしれません。
この状態で、IKEA Home Smartアプリに切り替えると、上手く行っていれば「デバイスが見つかりました」という表示が出ているはずです。
よくある失敗としては、このままHueブリッジに電球が登録されてしまうというものです。
近くにZigbee Controllerであるブリッジが複数あるわけですから仕方がないとも言えるので、もしそうなってしまった場合には、Step1からもう一度繰り返してください。
何度かやれば、そのうち接続できるはずです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
皆さん無事にDIRIGERA(ディリフィエラ)にPhilips Hue電球が接続できたでしょうか?
今までPhilips Hueブリッジを使ってきたけど、値段の安いIKEAスマートホームに切り替えたいという人には、まさに必須とも言える乗り換え方法かと思います。
みなさん是非本手順を参考にしてみてください。
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