最近の小学校の運動会って、5月にやるって知ってました?
これをいうと年齢がなんとなくわかるのかもしれませんが、僕の頃の運動会といえば9月〜10月ぐらいにやるのが当たり前で、今考えればありえないかもしれませんが、炎天下の中ダンスやかけっこなんかやった記憶があります。
それこそ今では9月の気温は40度越えですから、外で出ることはもちろん運動なんてできるわけないだろうと思ってしまいますね。
今回はそんな運動会にまつわる悩みを考えてみたいと思います。
「子供の運動会に持って行くカメラは何が良いのか」
ということです。

これは、結構悩む問題ですね
運動会のためにビデオカメラを買うべきか
正直普段の生活の中でビデオカメラって使いますか?
もちろんスマホでビデオというかショート動画を撮ることは当たり前にやることですが、いわゆる”ハンディカム”と呼ばれたような大型のビデオカメラの需要って今あるんですかね?
少なくとも普段の生活の中で絶対要らないと思っているのですが、子供の運動会となると話は別です。
子供の運動会に求められるビデオカメラの要件は以下だと思っています。
- 望遠・ズームができること → 最前列に常に座れるわけではない
- 長時間撮影できること → 朝から昼過ぎまでと考えても最大3〜4時間
- 画質ができるだけ良いこと → できるだけ綺麗な動画を残したい
- 手ぶれ補正ができること → 三脚を立てる以外は手で撮影することになる
- 動きのある動画が撮れること → 運動会なら尚更のこと
- 動画編集が容易なこと → 3時間ダラダラと撮った動画は誰も見返さない
これらの要件を考慮しながら、どんなカメラが適しているかを検討していきたいと思います。
運動会のビデオ撮影に必要な機能
ここからは運動会時のビデオ撮影に必要な機能が何か考えてみたいと思います。
望遠/ズーム機能
先ずは望遠・ズーム機能が持っていることですね。
そもそもズームには、光学ズームとデジタルズームの2種類があるのを知っていますか?
光学ズームは画像劣化がない(少ない)、デジタルズームに関しては単なる拡大をしているだけのようなイメージですね。
では実際どれぐらい画質が違うのか確認してみたいと思います。




画像出典は以下記事より。


つまりこの2つにおけるズームはできるという意味は、中身は全然違うということですね。
とはいえ、動画撮影においては後で動画編集でズーム処理をいちいち追加する必要がないという意味では、デジタルズームにも価値がなくはないという感じですね。
因みにiPhone 14 Proのカメラのスペックでは、光学ズームが3倍まで、デジタルズームが9倍というスペックになっています。
それまではそもそもスマホに光学ズームが実装できなかったという意味では、すごい進化なのですが、それでも3倍までが限界という感じです。
iPhone 16 Pro Maxの場合であれば、光学ズームが6倍までサポートしているそうです。
一方で、ビデオカメラの場合はそもそも筐体のサイズも大きいのでかなり自由度が高く、光学ズーム20倍、デジタルズームは脅威の250倍まで使えるそうです。
では運動会で使用するズームはどれぐらいが適切なのかというと一般的に20倍と言われています。
iPhone など | Google など | 4K ビデオカメラ | アクションカメラ | |
---|---|---|---|---|
光学ズームイン 画像劣化無し | 〜5倍:15ProMax 〜3倍:15Pro 〜3倍:14Pro | 〜5倍:Pixel 8 Pro 非対応:PIxel 8 | 20倍 | 〜2倍:Ace Pro※ 非対応:GoPro クラリティズーム |
デジタルズーム 画像劣化有り | 〜25倍:15ProMax 〜15倍:15Pro 〜9倍:14Pro | 〜30倍:Pixel 8 Pro 〜8倍:PIxel 8 | 250倍 | 〜2倍:Ace Pro 〜2倍:GoPro※ ※1080Pの場合 |
となると、やはりスマホの中ではiPhone 16 Pro Maxや、Google Pixel 8 Proのような比較的大型レンズを持っている機種であっても、光学5倍までが限界なので、デジタルズームでいいならiPhone 16 Pro以上であれば耐えられるかもしれませんね。
またアクションカメラについても比較してみましたが、やはりアクションカメラはズームにはかなり弱く、基本はデジタルズームのみです。


連続撮影時間
次に連続撮影時間を考えてみたいと思います。


運動会のようなイベントは、最近は短くなったとはいえ、それでもやはり最大3時間は続くイベントになります。
流石に3時間ぶっ続けで撮影する人はいないでしょうが、熱暴走やバッテリーという観点では気になるポイントだと思います。
各機種でおおよそ最大の撮影時間を調べてみました。
iPhone など | Google など | 4K ビデオカメラ | アクションカメラ | |
---|---|---|---|---|
連続撮影時間 | 〜2時間 | 約 5時間 (HD?) | 〜3時間 | 100 分 (1時間40分) |
Googleだけは正確な数字がなかったので、人柱の方が調べた結果ではありますが、おそらくHD画質で撮影したもので、かなり画質は下げていると思われます。
その他、カメラのバッテリーにも関係するので、少なくともどの機種も1時間程度の撮影なら耐えられそうだなという印象です。
むしろ問題になりそうなのでは、記録ファイルの容量ですね。
1分間の動画を撮影した場合のファイルサイズ
解像度/フレームレート | ファイルサイズ |
---|---|
4K 3,840 x 2,160/60fps | 約553MB |
4K 3,840 x 2,160/30fps | 約310MB |
FHD 1,920 x 1,820/60fps | 約225MB |
FHD 1,920 x 1,820/30fps | 約110MB |
HD 1,280 x 720/30fps | 約28MB |
上の表によると、4Kの場合では1分動画が約550MBです。
計算しなくてもわかりますが、こんなファイル容量を保存できるメモリーはそうそうありません。
スマホの場合は既に写真やらファイルなどのが保存されていると思いますので、この運動会のためだったとしても普段の空き容量は5GBを切っている人が大半じゃないでしょうか。
そうなってくると、FHD@30fpsで撮影したとしても、45分程度(5GB ➗ 110MB = 45分)というのが実質的なスマホの撮影容量のボーダーかなと思います。
一方で、カメラ専用のビデオカメラやアクションカメラの場合は、メモリーカードを自由に入れられますので、実質的にはメモリーカードの容量次第という感じですかね。
撮影画質
画質に関しては、今回は基本は4Kまで撮影できる機材で比較をしているので、どれも似たようなものです。
また運動会に関しては昼間に撮影するでしょうから、暗所での撮影能力にも気にする必要はありません。
4Kができるのであれば、FHDも撮影可能な機材がほとんどです。
ファイルサイズから見ても、実質的にスマホであればFHD@30fps、ビデオカメラであれば4K@30fpsぐらいが現実的な撮影画質だと思います。
とはいえ、4Kの記録動画を自宅の記録媒体に保存するということを考えると、このままではパンクしてしまうので、実質的には動画編集して短くしたのちに保存するというのが現実的だと思います。
手ぶれ補正機能
次に手ぶれ補正について考えてみたいと思います。
手ぶれ補正については、機能的には必須の機能のだと思っています。
iPhone など | Google など | 4K ビデオカメラ | アクションカメラ | |
---|---|---|---|---|
手ぶれ補正 |
これに関しては、スマホについては手ぶれ補正は気持ち程度かな感じです。
もちろん補正機能はあるので、ないよりはあったほうがいいという感じですが、補正能力的にはやや他のものよりは劣る印象です。
アクションカメラは、アクションカメラというぐらいなので、手ぶれ前提で設計されていますので、この部分はかなり強力に補正が入る感じですね。
ただスマホの場合は、ジンバルという最強の補正パーツがあるので、それを加味すればアクションカメラ並みの手ぶれ補正は入ると言っても良いかもしれません。
追跡またはオートフォーカス機能
次は追跡機能もしくはオートフォーカス機能になります。
特に運動会のような動きの動画の場合は、オートフォーカスだけでは足りなく、追跡機能がある方が便利ですね。
iPhone など | Google など | 4K ビデオカメラ | アクションカメラ | |
---|---|---|---|---|
オートフォーカス | ||||
自動追跡 | ジンバル対応は可能 | ジンバル対応は可能 |
オートフォーカスについては、どの機種でもサポートしている機能なので、ここは特に問題にはなりませんね。
個人的には自動追跡機能というのが結構便利な機能だと思っていて、いちいちカメラで追う必要もないので、三脚で構えながら撮影するのが便利な機能ですね。
Inta360 Flowのジンバルの場合は、3軸手ぶれ補正が入っているので、かなりグニュグニュと追跡してくれます。
動画編集機能
最後は編集機能ですが、これは結構必須だと個人的には思っています。
1時間撮影した動画を、何時間かけて編集しますか?という問いになります。
もちろん動画編集に慣れている人や、その作業時間が苦にならない人は別です。
それ以外の人に関しては、先ずは撮った動画を単にフォルダに入れて置いたり、とりあえず短くしておくぐらいしかできないんじゃないでしょうか?
動画編集ソフト自体もかなり高額になりがちです。
パソコンでの編集であれば、Adobe PremiereやFinalCutなどの高級な動画編集ソフトを使うという選択肢もあるかもしれませんが、最近はiPad Proのアプリで編集するような人も多いようです。
因みにInsta360の場合は、AI自動編集機能というものがアプリに存在しており、これは無料で使用することが可能です。
撮影した動画のハイライトを自動的にアプリが判別し、ハイライト同士を簡単に繋げて動画にしてくれるというものです。
この機能を使えば、1時間でも2時間でも撮影した動画をあっという間にかっこいい動画に仕上げてくれます。
スマホ & ジンバル vs ビデオカメラ 比較表
基本的にスマホ単体で運動会に向かうのは少々スペック的に足りないのはわかるので、今回はジンバルとセットで使用した場合にビデオカメラとの比較をしてみたいと思います。
スマホ & ジンバル | ビデオカメラ | |
---|---|---|
光学ズーム | 3倍 | 20倍 |
デジタルズーム | 9倍 | 250倍 |
連続撮影時間 | 2時間 | 3時間 |
実質記録画質 | 1080P@30fps | 4K@30fps |
手ぶれ補正 | ||
自動追跡 | ||
動画編集 | ||
総評 | ズーム機能以外はジンバルがあれば十分対応が可能。ズーム機能をどこまで重要視するか次第。 | なんといっても望遠機能が優れています。光学ズーム20倍/デジタルズーム250倍までサポートしているので、撮影に関してはほぼ問題なし。あとは手ぶれ補正や追跡などは撮影者の腕次第ですね。 |
全体的にですが、ジンバルの補正機能やソフト的なサポートがかなり優れており、物理的なレンズ以外はビデオカメラに負けるところはほぼありませんね。
記録画質についても、4Kで動画保存できるわけでもないので、家庭用はFHDもあれば十分だと言えると思います。
あとは望遠機能をどこまで考えるか次第かなというのが印象です。
個人的には、動画はスマホ&ジンバル、写真は一眼で望遠で撮影する?のような使い方が現実的なのかなと思います。値段的にもビデオカメラは10万以上するのに対して、ジンバルは2万円程度になるので、コスパ的にもこちらの方が優れています。


アクションカメラ(GoPro、Ace Pro)はサブ機で
因みにアクションカメラについてですが、比較表にも入れませんでしたが、やはり望遠がほぼできないことを考えると、メインカメラとして運動会に持っていくには微妙すぎますね。
アクションカメラのメリットとしては、自分の目で見える範囲のものを自分の目線で撮影ができることだと思うので、運動会のような遠くの子どもを撮影する用途には向いていません。
ただし、お昼ご飯の時や近くで撮影ができる場合においては、アクションカメラで撮影するメリットはあると思います。
あくまでもサブ機としての立ち位置が無難かなという印象です。
まとめ|ジンバルを買うか、もしくはビデオカメラレンタルが妥当か
今回の僕なりの結論ですが、見出しの通りですね。
正直利用頻度としては、ビデオ撮影をどこまでやるか次第だと思います。
ただビデオカメラまで出して撮影するかというと、正直僕の普段の撮影の中ではほぼないという感じで、スマホであればよく使っているので、機能を拡張するという意味合いでジンバルを持っておくというのはまだアリかなという感じです。
僕個人で考えれば、レビューなどでガジェット撮影も多くあるので、ジンバルを持っておくこと自体は悪くないのかなと思っています。
それでは今回はこんなところで。
皆さんの参考になれば幸いです。




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